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日本大学文理学部 地球システム科学科 のブログアーカイブ

地球の見所(国内編)

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美唄湿原(その2)

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水の固まりである泥炭地を人間が利用するためには,まず排水して地盤を固めなければなりません.排水すると泥炭は収縮するので,地面は急速に低くなります.これが地盤沈下です.泥炭地での地盤沈下には排水によるものと,排水後に泥炭が空気に触れて分解してしまうものの2種類があります.最近の沈下はもっぱら後者によるものが多いようです.

美唄湿原の周辺の泥炭地は開発が進んだ1960年代から1990年代までに約30年間に3m沈下しました.泥炭地に多量の土を乗せたり杭を打ちこんだりして家や道路を作ったり水道管を埋めると,その部分はあまり沈下しませんが,その周囲が乾燥化するとじわじわと沈み,見かけ上,これらの施設は抜け上がった状態になります.

泥炭地の中の道路を走るとしばしば見慣れない道路標識に出会います(写真上).この凹凸注意の標識は地盤沈下が不均一に起きて道路が波打ったり段差が生じたりした場所にあります.さすがに最近はあまり見かけませんが,少し前までは家や電柱が傾いたりした場所が石狩平野の泥炭地では見受けられました(写真下).泥炭地に立つ古い家では家具を動かしただけ家のバランスが崩れ家は傾くので動かせないという話を聞いたことがあります.泥炭地で暮らすには細心の注意が必要です.



宮地直道



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