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川岸や海辺の砂に磁石を近づけると,砂鉄と呼ばれる黒いものがくっついてきます. 砂鉄の正体は,磁鉄鉱やチタン鉄鉱という鉱物です. これらの鉱物は,火成岩,特に深成岩に多く含まれています. 西日本では,深成岩の一種である花崗岩が広く分布していて,これらが風化して出来る砂鉄を多く含んだ真砂(マサ)を用いた“たたら製鉄”が古くから行われていました. 宮崎駿のアニメ「もののけ姫」でサンとモロにおそわれる施設が,「たたら場」といわれる製鉄所です. おかみさん達が大きなフイゴを踏んでいるシーンがあったと思いますが, あれがたたら製鉄の風景です(少し大袈裟にかかれている様です). 島根大学で学会が行われた際,このたたら場のモチーフとなったと言われている島根県の吉田村(現・出雲市吉田町)を訪れました. たたら場の雰囲気が残されていて,歴史資料として非常に貴重な場所でしょう が,なんと言っても,宮崎ファンの私としては宮崎ワールドの一端を肌で感じ感動的でした. 話が逸れましたが, この砂鉄を磁石の周りに振りまくと,その磁石が発生する磁場の様子,磁力線の形が浮かび上がります. 1枚目の写真は,紙の下に棒磁石を置いて,紙の上に公園の砂場から採ってきた砂鉄を蒔いて描いたものです. ご存じのように,地球にも磁場があり,地球を取り巻いています. ごくごく簡単に言えば,その地球磁場は小さな棒磁石を地球の中心に置いた様なものです. 宇宙空間に砂鉄をばらまけば,現在の地球磁場の様子がわかるかもしれません が,そうもいきません. 地球磁場の様子は様々な計算により求められていて,最近ではGoogle Earthを用いて,いろいろな人により可視化されています. 2枚目の写真は,京都大学の能勢正仁さんのサイト のデータを利用して描きました. やり方は簡単です. 地磁気のデータをダウンロードして,Google Earthで開いてあげるだけです. 地球磁場は強くなったり弱くなったり,また逆転してしまったりします. 岩石が形成される時に,磁鉄鉱などの鉱物はそのときの地球磁場を反映した磁石になります. 地球磁場の強さと地表に届く太陽放射には関連があったりもしますので,昔の地球磁場を知ることは,昔の地球環境を知る手かがりにもなります. このような性質を用いた研究分野を古地磁気学といい,プレートテクトニクスなど地球の諸現象の研究に多くの成果を残しています. 金丸龍夫 |
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2008年06月24日
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