日大 地球システムのスタッフブログ

日本大学文理学部 地球システム科学科 のブログアーカイブ

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グレート・ベーズンとはアメリカ西部のロッキー山脈の西端(ユタ州のワサッチ山地)から東海岸にあるシェラ・ネバダ山脈の間にある盆地を指します(図の薄青の部分).ここには南北に伸びる小さな山脈と盆地が繰り返され,ベーズン・アンド・レインジ(Basin and Range)地方とも呼ばれています.したがって,グレート・ベーズンの盆地は小さな山脈の間を縫うようにつながって極めて複雑な形をした盆地になっています.この盆地が世界的に有名なのは,かつて巨大な湖がここに存在したからです.それは主に2つあり,一つはLake Bonneville,もう一つはLake Lahontanといいます.上記の理由で共にアメーバのような大変複雑な形をしていました(図の緑の部分).

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これら巨大な湖が存在した時代は,地球が非常に寒冷であった氷期です.特に最終氷期末期の15000年前〜14000年前ごろに最も広がっていました.言い換えれば,この2つの巨大湖が存在したところがグレート・ベーズンなのです.

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写真1 干上がったLake Bonnevilleの湖底は塩が一面に広がる極めて平坦な干湖となっている.表面に乾燥するときにできるクラックが見られる.


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 Lake Bonnevilleについて着目すると,15,000年前には約5.2万km2の面積を有し,湖面標高は1,550mにありました.実に最大300mもの深さを持っていたことになります.琵琶湖の面積は670km2ですから,その77倍の大きさになります.4.2万km2の九州の面積より広かったのです.現在はその東端部にあるソールトレイク市(ユタ州の州都)の周辺に縮小したごく浅い湖,グレート・ソールト・レイク(Great Salt Lake)として残っているに過ぎません(図1の黒色部).周辺は広大な沙漠となっています.
 2008年度の海外実地研究では参加学生30名と共に,ロッキーマウンテンを出発し,イエローストーンを経由して,このグレート ベーズン,特にその東半部までのコースを大型バスで移動しながら,様々な地球の姿を観察し,この手で触れて歩きました.


【現在のLake Bonnevilleの湖底】
 写真1,2,3は,かつて広大な範囲に広がっていたLake Bonnevilleの現在の様子です(ユタ州とネバダ州の境界に近いウィンドーバ).私たちは東の縁にあるソールトレイク市から大型バスで一直線の道を走り,最も西側にあたるウィンドーバに着きましたが,1時間を越える時間が掛かりました.一面の塩の原です.学生たちはこの塩の上で,かつての大湖沼に思いをはせていました.
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【続く】



遠藤・中山


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