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アンデスの旅 その7

イスルガ火山は標高5500m,底面の長径10km,比高1200mの裁頭円錐台型の成層火山であり,チリーとボリビアの国境付近に位置している.イスルガ火山の東側のボリビア国内には,大規模な山体崩壊による岩屑なだれ堆積物で有名なタータサバヤ火山がある.

 火山体は中腹以下に発達する多数の大規模な安山岩質ブロック溶岩流と,火山体上位を占める火砕丘からなる.溶岩流の大部分と火山体上部の火砕丘には氷食地形がみられないので,氷河の発達が終了した1万年前以降に形成されたものと考えられる.

 山頂には東西に複数のクレーターが並んでおり,そのうち最新のものは西側に位置する.全体としては浅間前掛火山と似た印象である.直径500mの最新火口からは絶えず白色の噴気が上がっており,この火山が活火山であることを示している.

 わたしたちは南麓で,厚さ1m程度の中間型火砕流堆積物を発見した.溶結して固く,柱状節理が発達していて溶岩のようであるが,最上部が赤色酸化しており,内部は固くしまった暗灰色マトリックスとやや発泡して潰れた黒色楕円体の本質岩片からなる.全体として浅間前掛火山の吾妻火砕流堆積物と良く似ている.イスルガ火山が,火砕流を噴出する爆発的噴火を行う火山であることがわかる.

 中部アンデスのほとんどの火山は安山岩から構成される.安山岩は英語でandesite(アンデサイト)と表記されるが,これはandes + ite,すなわちアンデス+岩石を意味し,andesiteとはアンデス岩のことである.アルティプラノは安山岩発祥の地であり,ここの安山岩は元祖安山岩ということになる.

 標高4000mを越えるアルティプラノは,チベット高原と並ぶ現在の地球上の2大高地である.アルティプラノの地殻の厚さは70kmにも及んでおり,チベット高原と並んで地球上で最も厚い.チベット高原との違いは,アルティプラノの場合,多数の火山が高原上に噴出していることである.

 イスルガ火山の調査を終えたわたしたちは,アルティプラノをさらに南下する.

つづく(高橋正樹)

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