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カリキマ火山は円錐形の火山らしい様相を呈する火山であるが,細かくみるとその表面には新鮮な火山地形はほとんど残されておらず,あたかもやすりをかけて削り取ったようにみえる.かつてアルティプラノは氷河に覆われていた時期がある.そのときに氷食を受けたのではないかと考えられる.アルティプラノにはこうした火山が多い. カリキマ火山のサンプリングを終えたわたしたちは,さらに南下してポルケッサ溶岩ドームをめざした. ポルケッサ火山は,底面の長径が10kmにも達するデイサイト質の巨大な溶岩ドーム,というよりは溶岩平頂丘である.おそらく短期間の噴火で形成されたと思われ,単成火山である可能性が高い.アルティプラノにはこうしたタイプの巨大な溶岩ドームがそこかしこにみられ,クーリエとよばれている.クーリエは中部アンデス独特の火山地形で,地球上の他の地域ではあまりみられない.強いていえば,金星には似たような火山地形がある.なぜなのだろうか. アルティプラノは走れども走れども単調で同じような景色が続く.まばらに生える植物と岩肌が露出した褐色の山々.たまに湖があれば塩湖である.高度は4000mを超え,空気が薄い.アルティプラノは耕作にはまったく適しない.しかし,こんな過酷な不毛の大地でも,リャマの放牧をしながら細々と生きている少数の人々がいるのだ.ボリビアとチリーが,こんな土地を巡って戦争までしたのが不思議でならない(実は争ったのは土地ではなく,アタカマ砂漠に産する火薬原料のチリー硝石だったらしい.地下資源を巡る争いということならば納得がいかないわけではない). 明日,わたしたちはようやくこの不毛のアルティプラノ高地を降り、再び海岸沿いの不毛の地アタカマ砂漠へ向かう.イキーケの町がわたしたちを待っている. つづく(高橋正樹)
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2008年04月24日
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