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水の固まりである泥炭地を人間が利用するためには,まず排水して地盤を固めなければなりません.排水すると泥炭は収縮するので,地面は急速に低くなります.これが地盤沈下です.泥炭地での地盤沈下には排水によるものと,排水後に泥炭が空気に触れて分解してしまうものの2種類があります.最近の沈下はもっぱら後者によるものが多いようです. 美唄湿原の周辺の泥炭地は開発が進んだ1960年代から1990年代までに約30年間に3m沈下しました.泥炭地に多量の土を乗せたり杭を打ちこんだりして家や道路を作ったり水道管を埋めると,その部分はあまり沈下しませんが,その周囲が乾燥化するとじわじわと沈み,見かけ上,これらの施設は抜け上がった状態になります. 泥炭地の中の道路を走るとしばしば見慣れない道路標識に出会います(写真上).この凹凸注意の標識は地盤沈下が不均一に起きて道路が波打ったり段差が生じたりした場所にあります.さすがに最近はあまり見かけませんが,少し前までは家や電柱が傾いたりした場所が石狩平野の泥炭地では見受けられました(写真下).泥炭地に立つ古い家では家具を動かしただけ家のバランスが崩れ家は傾くので動かせないという話を聞いたことがあります.泥炭地で暮らすには細心の注意が必要です. 宮地直道 |
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4月24日に2008年度版の「確率論的地震動予測地図」が公開されました!防災科学技術研究所のホームページで見ることができます.http://www.j-shis.bosai.go.jp/ 予測地図では2008年1月1日以降の30年間で震度6以上の揺れに見舞われる確率が何%か知ることができます.これも立派な地震予知(長期予知)です. 私たちは,地震予知というと「3日以内に起こる」といった直前予知に注目しがちです.でも直前予知は万能ではないのです.直前に予知できたとしても守れるのは人命のみ,建物やインフラは避難できません.さらに直前予知をするのはナカナカ難しそうです. 長期予知によって,前もって地震の起こる可能性の高い地域がわかれば,災害に強い街づくりができます.直前予知ができなくとも,建物やインフラの耐震性が十分高ければ,家の中の家具が十分固定されていれば,地域の消防対策が十分で火事が初期に消し止められる体制ならば,人的被害も街の被害も非常に小さくすむでしょう.長期予知は我々にとっても重要な情報なのです. さあ,これを機会に家の家具の固定をしませんか? 村瀬雅之 |
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