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7月に行われた学科シンポジウム「東日本における地殻変動と環境変遷」午後の部の報告です。 午後は,午前中とはがらりと話が変わって地殻変動についての講演が5件. やはり,今最も注目されている3月11日の大地震についての話が多かった. 地震を調べると言う事はどういう事だろう?地震を発生させた地下の断層の情報を知ろうとする試みは様々だが,ここでは地殻変動という事に注目して話が進められた. 地震の場合は,地下の断層が突然滑る事によって地面が隆起したり,沈降したりする.これを地殻変動と呼ぶ.地下深くの断層の動きそのものをこの目で見ることは難しいが,その断層が作りだした地殻変動によって,地下の断層の情報を知ることができるのだ. 吉井先生のご講演でも紹介されたが,3月11日の地震による地殻変動は,国土地理院のGPSによって捉えられており,その範囲は東日本全体に及び,まさに東日本大震災だったのだという事を我々に印象付けた. また,千葉先生のご講演で示された被害地域の航空写真や衛星写真など,今回の震災では桁違いに多くの情報が残され,今後の防災を考える上での貴重なデータになるだろう. 地殻変動は,地震の揺れと違い,地層や地形に残る事がある.東日本大震災と同規模の津波が過去にあったという記録を防災に生かしきれなかったという話が震災後ニュースでさかんに流されたので記憶にある人も多いと思う.過去にいったいどのような地震が起こったのかを詳しく知ることは,将来予測に非常に重要だ.遠藤先生のご講演では,房総沖の海岸段丘の例を示され,地形を用いて過去にさかのぼって地震の活動の履歴を明らかにすることの重要性をご説明いただいた. また,情報や知識がいくらあっても生かされなければ意味がない.小泉先生のご講演では,上記ご講演で解説があったような調査研究で地震を理解することの先に防災教育・災害教育がなければならない事,そして災害など怖い面だけでなく,地球の恵みも含めた地球に対する深い理解をすることが,これからのは必要ではないかという未来への提言もいただいた. 震災より4カ月.いったい何が起こったのか,十分に理解するにはまだまだ時間が足りないが, これまでにわかってきた事,そして,これからやらねばならない事を講演者の先生方に教えていただいたと思う.ここに記して深く感謝いたします. 村瀬雅之 ※10月末には、学科イベントとして「ジオフェスティバルポスター展」が開催されます。そちらも是非お越しください。
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2011年10月17日
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