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浅間火山の山麓の別荘地で見かけたアートを2点. 天明噴火(1783年)と天仁噴火(1108年)の時に流出した火砕流の堆積物から掘り出された大きめのブロックを切断したり,彫刻したりして作られた作品です.見事ですね. これらのブロックは,噴火時にマグマが発泡した跡の気泡を多く含んでいるため,加工しやすいのですね. 最近,薄片室では,卒業テーマ研究の学生さん達が緻密な溶岩や多孔質な軽石を岩石カッターで切断して,石の硬さを実感中です.ジオフェスポスター展では彼等が切断した岩石の写真もきれいな標本写真となって張り出される予定です. 安井真也 |
地球の見所(国内編)
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恐竜の里で感じた現在,過去,未来 群馬県は中里に行ってきました. 恐竜の足跡化石で有名な、 日本の地質百選にも選ばれているところです(写真上:瀬林の漣痕と恐竜足跡)。 空はどこまでも青く透明で、 山はどこまでも連なってますます緑濃く、 谷底の清流は絶え間なく音をたてて流れます。 恐竜の足跡化石というその模様は、 今は急傾斜となった地層の面にくっきりと見てとれます。 本で読む一億年前というその時間を実感する瞬間です。 足跡化石から離れて山の反対側に移動すると、 頭上のスカイラインに巨大な採石場が静かに広がっています(写真下)。 これまでに採石され消費された莫大な量の石灰石と、 これからの都市環境の行く末、 現実に引き戻される瞬間です。 残念ながら、今回は化石を発見することはできませんでしたが、
楽しい記憶とともに東京に戻りました・・・ ・・・休息のために立ち寄った町の会館ホールで聞いた 参加4年生のピアノ生演奏(曲はリチャード・クレイダーマン) ・・・貸切の一軒家で味わった 参加4年生作の特性カレー(ガラムマサラ入り) ・・・ 小坂和夫 |
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雄島の蜂の巣岩(柱状節理) 雄島の板状節理 越前松島の車石(放射状節理) 曲がりくねる柱状節理 村瀬雅之 |
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先日、山形県南部の山あいの集落を訪れた時、森の山肌を削ってできた高さ100mくらいの巨大な崖に遭遇しました。地元の人の話では10年くらい前に採掘が終わった土取り場の跡だそうです。近寄ってみると、この崖は花こう閃緑岩という深成岩の一種から出来ていて、崖の下の方は新鮮で固い岩石でしたが、上のほうはマサと呼ばれるボロボロに風化した砂でした。崖の手前側は岩石を採った後に平らにしたようで広いグランドのようになっています。 ところが、このグランドの崖ぎわのところには水辺に生えるヨシが、少し離れた所にはスゲやカヤツリグサといった湿原の植物が生えています(写真上)。不思議に思ってスゲが生えているグランドを掘ってみると花こう閃緑岩の岩盤の上に厚さ5cmくらいの見事なピート(泥炭)があるではないですか(写真下)!この泥炭はスゲなどの植物が枯れても分解せずに積もったもので、10年で5cmということは、年間5mmもの早い速度で堆積していることになります。掘るとみるみる岩盤の上には水が貯まりました。 しかも、このような湿原は崖の下のどこにでもある訳ではなく、花こう閃緑岩が所々断層で断ち切られた割れ目の先にあります。そしてこの割れ目からは、地元の人が岩清水と呼ぶ地下水が滴り落ちて、崖のすぐ下には小さな池が出来ていました。この割れ目から染み出した地下水が湿原を作っていたのです。 人間が緑の山肌を削り無残な崖や荒れ地が出来ても、森林が豊富な地下水蓄え、その水が荒れ地を湿原に修復してくれたのです。もしこのまま何十年も経てば、このグランドはきれいな花が咲く湿原の名所になるかもしれません。 (宮地直道) |
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桑島化石壁の後は、東尋坊にも行ってきました。 東尋坊は日本海に突き出た巨大な岩体で、国の名勝・天然記念物です。その岩体は六角形の鉛筆を束にしたかのように、規則正しくひび割れています。これを柱状節理と呼びます。 なぜ柱状にヒビが入っているのでしょう? この岩体は、約1300万年前にマグマが地下の堆積岩層の間に入ってきて冷え固まることによってできたと考えられています(東志野・清水,1987;藤澤,2005)。 マグマは冷え固まる時体積が縮みます。堆積岩の中に進入したマグマは、おそらく水平に広がった鏡餅のような形だったのでしょう。マグマは冷えて固まります。冷たい堆積岩にもっとも多く触れる岩体の上面および下面から冷やされることによって、岩体の表面が収縮しヒビが入り、冷却が岩体の内部に進むにつれて、ヒビも岩体の内部に向かってどんどん成長していって鉛筆のような柱状になったと考えられます。 本来は地下にあるべきこの岩体は、地殻変動や日本海の波による侵食を受け現在地上に現れて我々に自然のアートを見せてくれているというわけです。 村瀬雅之 |



