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第1図 簡素化されたカナマル火山の地質図 1.カナマル火山 カナマル火山は,東京都世田谷区に位置する活動的火山であり, カナマル火山噴火予知連絡会{代表:金丸龍夫(日大文理)}により 新たな噴火が差し迫っていることが指摘されている(金丸ほか,2009). カナマル火山は,下位から,先カナマル火山,古期カナマル火山,新期カナマル火山よりなる(第1図). 先カナマル火山は,カナマル火山山頂北部から北山腹にみられる(第2図). その山体は,より新期の火山に比べ開析され深い谷が刻まれている. 古期カナマル火山はカナマル火山中心部に位置する成層火山である. 新規カナマル火山は噴火のデパートと言われるほど様々な噴火による堆積物がみられる. 以下に新期カナマル火山についてやや詳細に述べる. 第2図 北東からみたカナマル火山.先カナマル火山の開析された地形がよくわかる. 2.新期カナマル火山 2−1噴火史 新期カナマル火山は,西暦1976年に古期カナマル火山の西側山腹で生じたストロンボリ式噴火により始まる. この噴火が進行すると,噴火により生じた火砕丘の西側が崩壊し,これを形成していた火砕物は西側に流下した. この結果,カナマル火山西側山腹には,強溶結アグルチネートからなる馬蹄形の火砕丘と火砕性溶岩よりなるアオヌマ溶岩が形成された. 1995年になると東側山腹でプリニー式噴火が生じ,ホリマチ降下火砕物が堆積した. この噴火により,カナマル火山東側山腹には,古期カナマル火山の中心火口よりも巨大な側火口が形成された. 2001年には,西側山麓で地下水とマグマが接することによりマグマ水蒸気爆発が生じ, ロッコウ降下火砕物が形成された. その後,新期カナマル火山の活動は古期カナマル火山の中心火道付近に移り, 2007年には,大量の溶岩流が南西に流下した. このトビタキュウ溶岩には,溶岩堤防や溶岩末端崖が明瞭に発達している.地形判読により,トビタキュウ溶岩には少なくとも2つのフローユニットが認められる. 2009年には山頂火口東端にチョウフガオカ溶岩ドームが形成された. この溶岩ドームが一部崩壊し,北東に小規模な火砕流が流下した(第3図). 第3図 南から見たカナマル火山.新期カナマル火山の噴出物が見渡せる.トビタキュウ溶岩の溶岩地形が明瞭である. 2−2全岩化学組成 カナマル火山とその周辺は,アクリルよりなる. いわゆる一枚板のプラ板である. 2−3今後の活動予測 火山地形は,ホームセンターで入手できるキャンプ用のガスバーナーにより容易に形成される. このため,火山研究者の指摘により山体の形状は刻々と変化していくことが予想される. また,カナマル火山噴火予知連絡会によると, 今後数カ月以内に山頂火口付近および東側山腹に直径数ミリメートル程度の新しい火口が生じ, チョコレート質の溶岩流が大量に流出すると予測されている(金丸ほか,2009). 参考文献 金丸ほか,2009,カナマル火山噴火予知連絡会第一回研究報告,カナマル火山噴火予知連絡会編 金丸龍夫 |
ちきゅう徒然
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先日事務室に、こんなに大量のナチュラルミネラルウォーターが届きました。 二本減っているのは、事務人二人が飲んだからです。 どんな経緯でいただいたかと申しますと… 始まりは、桜のつぼみが赤く色づき始めた三月半ばの頃。 あれは暖かい日差しの差し込む午後のことでした。 静岡県のとある会社が「ミネラルウォーターを発売するにあたって『ハイドロジオロジスト』から一筆いただく必要があるので、森和紀教授にお願いできないでしょうか」と連絡をくださったのですね。 それでそのあとどういう経緯を経たのかほとんど知らないまま時が経ちましたが、森先生が査定に関わって、このたびこうして発売されましたのでお一つといわずたくさんどうぞということでその会社の方が4箱も送ってくださり、森先生がそのうちの1箱を事務室にくださったのです。 森先生のご活躍のお陰で、我々事務人の喉は潤いっぱなしなのでした。 美味しいですよ、このお水。 三浦恭子 |
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地球システムの教材の標本をクイズ形式でご紹介するシリーズ,7回目は次の写真です. 六角柱状で,平滑な結晶面が見事な標本です. べリリウムの資源鉱物として用いられます. 答えは写真の下にあります. 答え:緑柱石(べリル) ケイ酸塩鉱物で,含まれる微量成分によっていろいろな色のものがあります. 緑色のものはエメラルド,水色のものはアクアマリンといった宝石名で呼ばれ有名ですね. 写真に見られる美しい結晶面は,原子の規則的な配置が作った天然の平面です. 「固体地球物質科学1」などの授業では標本を回して,実際に触って結晶面を体感してもらいます. 安井真也 |
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日大地球システムでは,2009年2月2日の噴火の後,主に噴火によって噴出した火砕物の調査結果を速報としてホームページにて紹介してきました(2009年浅間山噴火速報のページ).最新の記事は5月22日に掲載されています(浅間山2009年2月2日噴火の火山灰の粒度特性). 2009年連合大会では,この成果をまとめてポスター発表をいたしました.2009年2月浅間山噴火の注目度は高く,私たちの研究の他にも多くの発表があり活発な議論がなされました.噴火直後からの精力的なフィールド調査に裏打ちされた日大地球システムの発表は,2009年噴火の理解につながる重要なデータを提供できたものと考えています. (この発表に用いられたポスターは8号館3階の正面玄関側の階段に掲示されていますので,学生の皆さんは是非足を止めて見てみてください) 村瀬雅之 |
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地球惑星科学関係の学問分野が合同で開いている学会(通称,連合大会)が幕張メッセ国際会議場で開かれました.学会と言うと研究者が最先端の研究を発表し議論する場というイメージを持たれるかと思いますが,連合大会では,そういった発表の他に高校生による発表や最新の研究成果の一般向け講演も行われました. 地球システム科学科では,一般の参加者の皆様に日大地球システム科学科の活動を知っていただくためにブースに出展し,パンフレットやチラシなどで教育内容や学科の様子などをご紹介しました. 村瀬雅之 |



