地理ビアの泉 ―地理授業を面白くする一服の清涼剤―

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地理ビアの泉

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「約3500年かけて・・・、つくられた橋がある」


ひさびさの地理ビアになります。

まずは地形図をご覧ください。
今回のテーマとなる場所です。
国土地理院 地形図閲覧→http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.aspx?b=353406&l=1351127

約3500年かけてつくられたという橋とは、京都府宮津市にある「天橋立」のことなのでした。
残念ながら建造物としての橋ではありませんが、自然が長い年月をかけて形づくった橋です。

天橋立は「砂州(さす)」と呼ばれる砂地形です。
「砂州」は、「砂嘴(さし)」と呼ばれる海岸から海へ突き出した砂礫の堆積地が発達し続け、やがて陸地の他の部分と接合したものです。すなわち、沿岸流によって運搬された砂礫が、堆積し続け「砂嘴」になり、さらに発達して最終的に「砂州」になるというメカニズムです。
天橋立の場合は、宮津湾北側から来る沿岸流に運ばれてきた砂礫が、宮津湾と阿蘇海の中間地点に堆積し続け(砂嘴)、約3500年かけて宮津湾と阿蘇海を隔てる砂州になったのです。砂州によって海から隔てられた阿蘇海は「ラグーン(潟湖)」と呼ばれる湖ということになります。
砂州の侵食・砂の流出が問題になっており、海岸線と直交した堆砂堤を設置し、砂礫の流出を防いでいる。

・・・というのが一般的なお話です。

砂州と砂嘴は両端が陸地と接合しているかしていないかの違いで説明されることが多いです。
砂州の代表的なものとして天橋立、砂嘴の代表的なものとして三保の松原(静岡市清水区)、野付崎がよく取り上げられます。
陸地とくっついているかいないかという観点で見ると、天橋立は南側は陸地とくっついていません。したがって、上記の定義に照らし合わせるならば、「砂嘴」ということになってしまいます。
今回、天橋立の形成年数のネタ本には「砂州」と書いてあって、別の本では「砂嘴」となっていることを確認しました。教科書や用語集、問題集では「砂州」の代表例として挙げられています。

中には、このようなことを質問してくる生徒もいるのですが、「ん〜。どうなんだろうね〜??」という答えしかできません。地理用語には厳密に分類しているようで、結構微妙なものがいっぱいあります。
完全に筋を通した説明ができなくて悔しいです。もっと勉強します。


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