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この物語はフィクションであり、ここに登場する人名・地名・団体名、その他あらゆる名称は架空のものであります。
よって、本物語に対する、ご質問・ご要求・ご意見・訴訟に関する諸問題は一切お受けできません
謝謝の地下室。
ここは泉名建設大臣の秘密の事務所。
北朝鮮-中国-そしてタイの秘密の麻薬とルビーのルート。
あいつはタバコの煙を吐き出しながら言った。
大臣・・・ノドン級の核弾頭を1つと、その製造仕様書のCD-Rが欲しいと言う
クライアントが居るのですが。
如何でしょうか?
泉名大臣の目は既に怒りに満ちていた。
妻を殺した北朝鮮のスパイ。
自分が総理大臣になるために、そしてそれは妻・・明子を喜ばせるため。
全て水の泡と消えた。
そしていま、この目の前の若造は、核弾頭が欲しいと言っている。
だっ、誰が。。。
はっきりとはお答えできませんよ。何故、それ程今日は焦っているのですか?
まるで、今日で何かを清算するような、人生の終わりのような。。
そんか感じがしますけれど。
まぁ、良いでしょう。
大分前になりましたが、米国に戦争を仕掛けた人ですよ。
まだ、彼は健康です。
バスラの街に居ますよ。
靴屋になってね。
あっ、あいつ・・・オサマ・ビン・ラディン!!。
生きているのか?
イスラムスンニ派のイスラム原理主義者にそんなもの渡せるかッ!
何故・・・大声を出したのだろう。。
俺は、自分で世界をめちゃくちゃにして来た。
それを何故いま、正義ぶっているのだろう?
大切なものの為に今までして来た事が無と化して、俺は。
あいつがしゃべった。
そうだとも言えますが。
彼らが一番欲しいものですよ。世界を変えるためにね。
そり代わり、金は出せませんので、イラクの石油掘削権の50%を貴方のご親族の会社に差し上げたいと。
分かったよ。。。
大臣はゲルベゾルテの両切りのたばこに火をつけて、大きく息を吐き捨てた。
あいつは、泉名大臣の目に僅かに光りが灯った事を見逃さなかった。
大臣は、やはり生き延びようとしている。やはり総理大臣になりたいのか。
そして、このアジアンルートを我々に罪を背負わせて、一緒に処分しようとしている。
過去の清算のために。
リセットするのか?自己の罪を他人に擦り付けて、その人達を使い捨てにして来た。
自分の大切な人のためと良いながら、本当は何がしたいのか?
あいつは、国重警視総監から大臣がアジアンルートを破壊して、本当に自分の罪を背負うのか?
または新たな闇のルートに生きる道を探しているのか?
その調査を依頼されていた。
そのために、あいつは「さき」を使い捨てにするつもりだった。
「さき」に泉名大臣の命を狙わせるバックアップ体制を引きながら、大臣の本当の目的を探る。
さきは何も知らず、ただ、大臣を狙い、そして殺すだろう。
自分で見つけた正義のために。
過去の輝く自分をもう一度手に入れるために。
それは決して手に入らないものと知りつつ、それでもその輝きのために。
手に入れてどうするのか?
さきはそこまでは考えていない。
自分が過去に戻れないことも理解している。
ただ、自分が今此処に存在している意義を確認するために。。。。
泉名大臣を自分の手で裁きをする。
この拳銃で。
泉名大臣は続けた。
私をK國際空港の増収賄容疑で検挙して頂きたい。
保釈金を1億も払えば何とかなるだろう。
そう、君の上司に相談してもらえないだろうか?
大臣はあいつの裏に警視総監が動いていることを察知していたのか。
あいつは、またタバコに火をつけた。
一瞬の静寂。
蒼い煙がテーブルを挟んで、あいつと泉名大臣、そしてその間に居る楊楊に流れた。
楊楊はあいつがタバコを挟んでいる右手の中指に注目した。
小刻みに震えている。
いや、タバコを軽く叩いている・・・何かの信号??
モールス信号!!そう、モールス信号。。
なんて言っているの?
楊楊はその指に全神経を集中した。
「ソトニバイクマッテイル。ソレニノレ。
アトハソイツニマカセロ。プラハノリトルノミセデマテ。
ガスノセンスベテアケロ。」
楊楊はタバコに火をつけた。
トイレ〜っと言って出て行った。
楊楊は腰まで割れている赤のチャイナドレスのまま、外に飛び出した。
「大士」が跨ったHONDA CB 1000のバイクがエンジンを真っ赤にして待っていた。
赤いドレスが漆黒の闇に躍った。
急に背後からタイヤの鳴く音と共に、サイレンサーから発せられる銃弾の雨が横から降ってきた。
大士はフルスロットルにして、ウィリー状態になりながらも、
バイクを急発進させて、中華街から、本牧埠頭方面に飛び出して行った。
楊楊は後を向きつつ、ベレッタオートマチックの引き金を引き、背後のクラウンに銃弾を浴びせた。
タイヤの鳴く音と車がクラッシュした音が同時に鳴り響いた。
一台は始末した。あと一台。
さすが楊楊さん。大士はやっと話した。
グェン将軍からの連絡で、
ポルポト将軍のお孫さんって聞いていたから、どんな人かと思いましたよ。
でも、こりゃ、すげぇ美人だし、腕もすげぇ。。
バイクの速度は220km/hを指していた。
あと一台は俺がまきます。
一瞬のハンドル操作、一瞬の迷いが死を招く。人生は一瞬の煌めきを追う日々。
だが「大士」は、高校生でありながら、200,300,500CCクラスのバイクの世界No.3。
でも此処に「大士」が何故居るのか?楊楊は訪ねて見た。
何故貴方が此処に。
お金も人気も名誉も全て身につけているでしょ?
楊楊さん、僕に無い物?分かりますか?
どんな事でも良いんですよ。良くても、悪い事でも。
人に信頼されて、自分がやらないと、その機械は動かない。
自分のスペアは居ない。お前にしか出来ない。
使い捨ての部品じゃ無いんですよ。人間はね。
そんな事を言われたら、何が何でもやりますよ。
レース何て、ほっぽらかしにしてもね。
あの人からの指令ならば。特にね。
現なまで1000万此処にあります。
貰った報酬ですが、これ楊楊さん持っていって下さい。
餞別です。
俺は金じゃないんですよ。金じゃ。
「大士」はバイクを横須賀まで風のように無灯火で走らせ、米国海兵隊基地内に滑り込ませた。
楊楊はここで、ジェット・ヘリに乗り換えて、横須賀から海上の原子力空母
「ジョージ・ワシントン」に乗り込んだ。
太平洋上、空母は東シナ海を南下していた。
太陽が昇ろうとしている。
長い一日だった。
楊楊はタバコに火をつけた。
あの時のように。。。。。
・・・・つづく・・・・
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