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字幕映画のススメ

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ポセイドン・アドベンチャー』(1972)
THE POSEIDON ADVENTURE



ポセイドンはギリシヤ神話の神でネプチューンとも呼ばれる。
その神は時には大地を揺るがして津波を起こす。
そんな神の名を付けた老朽船の豪華客船ポセイドン号
海底地震で発生した未曾有の大津波で船体は転覆、
生存者たちは船底に向かい救助を待つが
ひとり、またひとりと命を落としていく・・・・
原題も邦題も『ポセイドン号の冒険』だが
その冒険とは生死を賭したサバイバルゲームだ。
ポセイドンの神が与えたゲームに負ければ
生存者たちは命を取られる過酷で残酷な物語だ。
そして生存者たちのリーダーとなるのひとりの神父で
彼は生存者数名を率いて危険を冒しながら船底へ向かう。


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主演は『フレンチ・コネクション』でオスカーに輝いた直後の
ジーン・ハックマン。
アーネスト・ボーグナイン、ステラ・スティーヴンス
キャロル・リンレー、ロディ・マクドウォール
レスリー・ニールセン、レッド・バトンズ

当時はデビュー新人のパメラ・スー・マーティン

前回の『タワーリング・インフェルノ』と順序が逆になったようだが
この作品でパニック映画の手法が確立されたと言ってもよい。
アメリカではパニック・ムービーとは呼ばすDISASTER FILMと称される。
DISASTER とは災害や惨事を意味する。
そのきっかけとなった1970年のユニヴァーサル映画『大空港』と同じく
登場人物の紹介や状況を描きながら物語は進行して
グランドホテル形式=1932年のMGM映画『グランド・ホテル』で
描かれた人間模様のストーリー展開からこう呼ばれるようになる。
全員が出揃ったところで惨事が発生するという定石が擁立され
この『ポセイドン・アドベンチャー』でもそれは踏襲されて
なぜ出演者たちにこんな厄災が降りかかった原因まで映画は
観客にじっくり説明される。

特撮シーンも迫力があるが、なんと言ってもこの
作品の魅力は濃厚な人間ドラマ部分にある。

ジーン・ハックマンの神父
アーネスト・ボーグナインの刑事と
元売春婦だったその妻ステラ・スティーブンス
初老の夫婦エリック・シェアとシェリー・ウィンタース
歌手キャロル・リンレー
独身の雑貨商レッド・バトンス
客室係のロディ・マクドウォール
女子高生のパメラ・スー・マーティンと
その弟で船の構造に詳しいエリック・シェア
この10人が船底に向かうのだが
さまざまな危険や障害が立ちはだかる。

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主よ、助けてくれとは申しません。
どうか邪魔はしないで下さい・・・!

監督はロナルド・ニーム
イギリス出身で『泥棒貴族』や『ダイヤモンド作戦』を
監督したが彼の最大のヒット作になった。
製作は『タワーリング・インフェルノ』のアーウィン・アレン
この作品でさまざまな技術を体得したアレン率いるスタッフが
『タワーリング・インフェルノ』で100%活かされた事は
有名になった。原作はポール・ギャリコ
音楽はジョン・ウィリアムズ
モーリン・マクガバンの唄った
モーニング・アフター」(The Morning After) が
大ヒットしてアカデミー歌曲賞を獲得した。


81000トンの豪華客船ポセイドン号が、
ギリシャに向かうためにニューヨーク港をでたのは12月末だった。
船長(レスリー・ニールセン)は最初から船の重心が高いことに気づいていた。
バラスト(底荷)をしていないので、船体の上部が重く、
大波を喰うと転覆する恐れもあり、スピードを出すことも危険だったが、
船主の代表はそれを認めなかった。
ポセイドン号が地中海に入ったとき、地震観測所から、
クレタ島南西130マイル沖合いで海底地震があったという電報が入った。
それから間もなく大津波がおしよせポセイドン号は一瞬にして転覆した。
船体の上部が海底に没し、船底が海面に現われたのである。
折から新年を祝うパーティが大食堂で催されており、
集まった船客たちのほとんどが生命を失うという大惨事だった。
乗客の1人であるフランク・スコット牧師(ジーン・ハックマン)は、
大混乱が鎮まると奇跡的に助かった人々と共に脱出を試みた。
ニューヨークの刑事であるマイク・ロゴ(アーネスト・ボーグ・ナイン)
その妻でもと売春婦だったリンダ(ステラ・スティーヴンス)、
雑貨商のジェームズ・マーティン(レッド・バトンズ)、
中年夫婦マニー・ローゼン(ジャック・アルバートソン)と
ベル(シェリー・ウィンタース)、歌手のノニー・バリー(キャロル・リンレイ)、
17歳のスーザン・シェルビー(パメラ・スー・マーティン)と
10歳になるその弟のロビン(エリック・シーア)
そして船のボーイ、エーカーズ(ロディ・マクドウォール)の9人が
スコットに従うことになり、あとの生存者は、
救急隊がくるまでじっとしていた方がいいという事務長の意見をとった。
スコット牧師は、かすかながら船内にともる電気があるうちに、船の竜骨、
つまり海面に1番近い所にたどりつき、そこで待機していれば助かるかもしれないと判断したのだ。
上部に進むためには大クリスマス・ツリーを逆によじ登っていかなければならない。
10人が登り終わったとき、スコット牧師の意見が正しかったことが証明された。
キッチンボイラーが爆発して、残った人々を流してしまったのだ。
一行はスコット牧師の指示に従い、ブロードウェイと呼ばれる通路を通り、
エンジンルームにたどりついた。その間、船内の爆発はたびたび起こり、
船体は往々に沈下して、海水が下から次第にせり上がり、皆をあせらせた。
最初の不幸は、ギャレーから次のエンジンルームに向かうときに興った。
35フィート先にあるエンジンルームに着くためには水中を通らなければならない。
ロープをはるために、スコット牧師が飛び込んだ。だが途中、
倒れてきた鉄板の下敷きになって身動きができなくなってしまった。
娘の頃、水泳選手であったベルは、異変を感じ水中に飛び込んだ。
無事彼を救ったベルは、目的地に泳ぎついたものの、
心臓発作に襲われ、息を引き取った。
やがて他の生存者たちもベルを見習い、
水を潜ってエンジンルームにたどりついたが、
彼女の死は一同を悲しみに包んだ。やがて一行は最後の困難にさしかかった。
いよいよプロペラ・シャフトにアタックする段階に入ったのである。
この時、船体が再び傾いたと思う間もなく遠くに爆発音が起こり、
更に船体は船尾に傾いた。このため、ロゴ刑事の妻リンダが振り落とされ、
水中に沈んだ。参事は更に続いた。出口のそばにあるスチーム・パイプが破れ、
噴き出し始めたのだ。このままでは進路がはばまれれば、
今までの苦労は水の泡になってしまう。
スコットは決意したようにパイプに飛びつきハッチをしめた。
だがさすがの彼も熱いスチームには耐えきれず水中に落下した。
スコット牧師に変わってロゴが指導する一行はやっとの思い出船底にたどりついた。
皆は鉄棒を振って船底を無我夢中で叩きだした。
すると、遠くからかすかに反応が聞こえてくる。
外には救助隊が救助にきていたのだ。
船底の扉が焼ききられ、太陽がさし込んだ。
助かった6人を乗せたヘリコプターが大空へと舞い上がっていった。
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特に初々しいパメラ・スー・マーティンが可愛い。
そして名女優のシェリー・ウィンタース が泣かせる
口の悪いあばずれ女を演じパンツ丸見えで熱演の
ステラ・スティーヴンスも頑張っている。
キャロル・リンレーもいい。
女優陣が頑張っていたのがこの
ポセイドン・アドベンチャー』の良さでもある。


イメージ 920世紀フォックス提供
アーウィン・アレン・プロ製作
監督: ロナルド・ニーム 
製作: アーウィン・アレン 
原作: ポール・ギャリコ 
脚本: スターリング・シリファント 
    ウェンデル・メイズ 
撮影: ハロルド・E・スタイン 
特撮: L・B・アボット 
プロダクションデザイン: ウィリアム・クレバー 
編集: ハロルド・F・クレス 
作詞作曲: アル・カシャ 
      ジョエル・ハーシュホーン 
音楽: ジョン・ウィリアムズ

 ジーン・ハックマン 
 アーネスト・ボーグナイン
 レッド・バトンズ 
 キャロル・リンレー 
 ロディ・マクドウォール
 シェリー・ウィンタース
 パメラ・スー・マーティン
 ステラ・スティーヴンス
 ジャック・アルバートソン
 レスリー・ニールセン
 アーサー・オコンネル
 エリック・シェア



デラックスカラー
パナビジョン(2.35:1)
70mm(2.20:1)
英語
磁気4トラックステレオ
117分
日本公開1973年3月17日
20世紀フォックス配給
日本語字幕:清水俊二



THE POSEIDON ADVENTURE
COPYRIGHT © MCMLXXII BY TWENTIETH CENTURY-FOX FILM
CORPORATION ALL RIGHTS RESERVED



  • これは前も書いたと思うけど
    『日曜洋画劇場』で淀川さんが、
    クリスマスツリーを上る少年が天使に見えた
    と語っていて、そのような見方をするのか、
    映画は、と自分の感覚を決定的に変えた1作だったり。
    シェリー・ウィンタースってホントに水泳の選手
    だったんだってね。
    ちなみに『2』もそれなりに好きです。
    ていうか字幕さん、こないだからなにやってんの?!
    都構想転覆と掛けてこれ?(笑)

    [ HK ]

    2015/5/18(月) 午前 4:13

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    これは名作ですよね。大好きです。
    ジーン・ハックマンの超型破りな神父のリーダーシップと衝突するアーネスト・ボーグナインが凄く人間味があっていい。「俺のリンダが」には泣けました。
    登場人物みんなが魅力的でした。

    [ ゾンビマン ]

    2015/5/18(月) 午前 6:55

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    鎮火の次は転覆ですね、、やはり。まだ暴走や空中、地中に宇宙、、パニクリ映画は沢山ありましたね。レスリー・ニールセンが真面目役なので笑っちゃいます、、ああっ、逆だ、、この映画のずっとあとでした、。

    guch63

    2015/5/18(月) 午前 7:10

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  • なぜか、この曲を聴くと目頭が熱くなります。

    この作品は劇場では見ていません。しかし、この作品がエアポートシリーズとは違う、パニック映画の先駆けとなったと思います。

    MARUMA

    2015/5/18(月) 午前 11:23

    返信する
  • 淀川さん調に言えば、
    「70年代の映画って、本当にすばらしい物ばかりですね!]

    MARUMA

    2015/5/18(月) 午前 11:26

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    太っちょのシェリー・ウインタースがなんともお茶目だったことや、親父が手を離して死んでしまったり、主人公が亡くなるなど、リアルでした。

    ”モーニング・アフター”の音楽もこの映画の価値を高めていたような。

    fpd

    2015/5/18(月) 午後 1:41

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    こんばんは。
    パニック映画としては、「タワーリング・インフェルノ」よりこちらの方が楽しめたのは、書かれているように人間ドラマ部分が上手く描けているからでしょうか。
    ステラ・スティーヴンスが泳いでいる時に、(緊急時なのに)捲れたスカートを気にして直そうとするんですよね。
    ステラもキャロルも今は皺くちゃおばあさん…。

    [ - ]

    2015/5/18(月) 午後 9:27

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    HKさん

    なんか淀川さんの話になると
    何でも連想してホモの話を想像しちゃう(笑)

    『大地震』を書いたらディザスタームービー
    繋がりでここまで来た。都構想は無関係だ。

    GH字幕

    2015/5/18(月) 午後 10:43

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    ゾンビマンさん、毎度。

    これは阿倍野のアポロ、まだ2館しかなかった時で
    アポロローズという小さい方で観ました。
    そこは悲しいかなスクリーンも小さくてね(笑)

    「俺のリンダが」ボーグナインも悪役ばかりじゃなく
    いい役来てましたね。
    型破りなヤクザ神父をフォローするのが
    レッド・バトンズ。彼もかなり重要な役で
    ロディ・マクドウォールと共に
    長い間、20世紀フォックス専属俳優でした。

    GH字幕

    2015/5/18(月) 午後 10:48

    返信する
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    guchさん

    レスリー・ニールセンがいつ下ネタやるか
    待ってましたがまだ裸の銃より20年以上前
    ですんで無理です。

    GH字幕

    2015/5/18(月) 午後 10:51

    返信する
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    MARUMAさん

    飛行機、船と来たらあとは列車ですね。
    と思ってたら
    『大陸横断超特急』と『カサンドラクロス』が
    来ました。

    GH字幕

    2015/5/18(月) 午後 10:53

    返信する
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    fpdさん

    ジーン・ハックマンの神父は
    落下したけど死体が映ってないんで
    ひよっとしたら続編を考えていたかも・・・


    その続編は8年後にアーウィン・アレンが
    ワーナーで製作したけどハックマンは出てません。

    『モーニング・アフター』はオスカーを獲りました。
    TBありがとうございます。

    GH字幕

    2015/5/18(月) 午後 10:57

    返信する
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    bigflyさん

    実は『タワーリング・インフェルノ』の
    ブルーレイにキャロル・リンレーや
    アーネスト・ボーグナインのインタビューが
    特典映像で入ってます。
    キャロル・リンレーのブーツとペンダントは
    実は自前だという事です。
    あのパメラ・スー・マーティンでさえ
    今は60代ですんで。

    GH字幕

    2015/5/18(月) 午後 11:02

    返信する
  • 大陸横断超特急はコメディでしたね♪
    カサンドラクロスも大好きな作品です♪

    MARUMA

    2015/5/19(火) 午前 0:04

    返信する
  • 内緒😷です。

    この映画は、劇場では観ていませんけれど…タワーリング・インフェルノより感銘受けた覚えがあります。そう何故かテレビの前で最後、号泣した記憶が😭あります。この時代は、○○映画「パニック」「オカルト」とジャンルで映画が分けられていましたよね。懐かしいです。字幕さん「飛行機」「ビル」「船」ときたら、この間のアレ…バニシング行きましょう🙇間違っても、ニコラス冬樹バージョンは止めて下さい。

    [ pfm*ce*l ]

    2015/5/19(火) 午前 1:29

    返信する
  • 大昔、TVで何度か観てたときだって、「映像すごい、泣ける、いい映画だ〜」と思えたんだけど、数年前にDVDを買って久〜しぶりに観てみたら、昔以上に感動してしまって。
    濃厚な人間ドラマ。反発しあったり信じあったり、そんなドラマを映しだす俳優さんたちの演技、セリフのひとつひとつに感動しちゃいました。
    とどめの「モーニング・アフター」に涙が…。

    -

    2015/5/19(火) 午前 8:56

    返信する
  • 顔アイコン

    内緒😷さん

    アレはカーアクション&泥棒映画ですんで
    それはまたの機会に。

    GH字幕

    2015/5/19(火) 午後 3:36

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    やまねんさん

    そうですね、パニック映画いっぱいあるけど
    泣ける映画はこれ一本だと思いますね。

    GH字幕

    2015/5/19(火) 午後 3:38

    返信する
  • そうですね、この作品は泣けます!

    この泣けるパニック映画のヒットがのちに続いたのは間違いないです。
    泣けなかったら???

    MARUMA

    2015/5/21(木) 午前 6:58

    返信する
  • 顔アイコン

    MARUMAさん
    泣けます。でもこの1本だけ・・・

    GH字幕

    2015/5/22(金) 午前 8:52

    返信する

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