|
ファニー(1961)
FANNY フランスの有名な戯曲家マルセル・パニョルが書いた 『マリウス』『ファニー』『セザール』の三作を ひとつのストーリーにまとめて 製作・監督ジョシュア・ローガン自らが演出して ブロードウェイでミュージカルとして 上演されて好評だった本作を ジュリアス・J・エプスタイン が映画用シナリオを 書いて1961年に映画化された。 製作は米・ワーナー・ブラザーズだが
原作通りフランスの港町マルセイユが舞台になっており ヴィクター・フランセンを除く ほぼ全員ヨーロッパの俳優が出演している。 レスリー・キャロン ジョシュア・ローガン ホルスト・ブッフホルツ
マルセイユの港町を空から舐めるように撮影されている オープニングは名匠ジャック・カーディフ(英)の 手腕によるもので元々舞台劇である原作の雰囲気を 壊さず巧みな構図とライトニングの見事な仕事ぶりが 伺える。 主演はレスリー・キャロン(仏)
『巴里のアメリカ人』でデビューして以来 彼女の活躍の場はほとんどハリウッドで 決してとびぬけた美人じゃないけど 愛らしい表情とダンスの優美さで60年代前半 までは人気女優だった。(実母はアメリカ人とのこと) 『パリは燃えているか』(1966)以降は 70年代半ばまで女優活動は休止していた。 86歳になったが健在でパリ在住。
レスリー・キャロンと同じくフランス出身だが
ハリウッドで活躍したモーリス・シュヴァリエ(仏) 『昼下がりの情事』でのヘップバーンの父親役が有名。 それに名優シャルル・ボワイエ(仏)
数々の戦前からのフランス映画の傑作に出演して 1957年の『80日間世界一周』に出演後、 アメリカ映画にも出演するようになった。 当初、この『ファニー』はミュージカル映画として
製作されるはずだったが、ワーナーの社長、 ジャック・ワーナーはミュージカル映画の人気が 衰えていた事で舞台のミュージカルナンバーを全て 削除して通常のドラマとして製作された。 だが同じ年に製作されたロバート・ワイズ監督の 『ウエスト・サイド物語』(1961)は 記録的なヒットしていた・・・・ 実は当初はレスリー・キャロンではなく オードリー・ヘップバーンの主演で 製作が予定されていたが、スケジュールが 合わなかったらしい。 後年、ワーナーはオードリー・ヘップバーンをヒロインに
『マイ・フェア・レディ』(1964)を完全なミュージカル大作
として世に出したのはこの『ファニー』の事があったからだと
思えるのだが。
その1人息子のマリウス(ホルスト・ブッフホルツ) 常連客の男やもめの金持ちパニース(モーリス・シュヴァリエ)や 船長ブルン(ライオネル・ジェフリーズ)たちは 「マルセーユこそ世界一の街だ」と語り合うのが常だったが、 ひとりマリウスだけは遠い海の彼方に憧れていた。 魚屋の娘ファニー(レスリー・キャロン)は、そんなマリウスを愛していたが、 海への冒険にとりつかれた彼からかえりみない淋しさに 耐えていなければならなかった。
ある日、思いつめたファニーがすべてを捧げてしまった後で マリウスはチャンスを掴み、ファニーを残し港を出て行った。
ファニーは身ごもっていたが、それを承知でパニースが迎え入れた。
マリウスの面影が忘れられないファニーにパニースは変らぬ愛をおくり、 2年の歳月が流れて行った。ファニーの前にマリウスが戻って来たのは、 その子セザリオの誕生日だった。ファニーは苦しんだ。 1度は溺れかけた2人だったが、ファニーはパニースの愛にそむけなかった。 マリウスも又去って行った。数年後祖母に連れられて港へ行った セザリオは子供心に海へひかれた。
それは父マリウスと同じ血の騒ぎだった。パニースが死の床についている頃、 セザリオはマリウスの友人の計らいで初めて父子の対面をした。 死を悟ったパニースはマリウス宛の手紙をファニーに托した。 「君が、妻が一生愛した君が、私が死んだ後、 妻と結婚してくれるならば私の魂に平和が訪れるだろう」と。
もう誰の目にもマリウスとセザリオの喜々とした姿は父子として眺められた。 (キネマ旬報より 一部訂正・加筆しております) そしてホルスト・ブッフホルツ(独)
『わが青春のマリアンヌ』(ドイツ・バージョン)で有名になり 1960年の『荒野の七人』のチコ役で国際的スターになった。 その後はヨーロッパを中心に活躍。 音楽はハロルド・ローム
映画では削除された舞台の曲は 劇伴としてアレンジされている。 マンスフィールド・プロ
ワーナー・ブラザーズ映画 監督: ジョシュア・ローガン 製作: ジョシュア・ローガン 原作: マルセル・パニョル 脚本: ジュリアス・J・エプスタイン 撮影: ジャック・カーディフ 編集: ウィリアム・レイノルズ 音楽監督: モリス・W・ストロフ 音楽:ハロルド・ローム レスリー・キャロン
ホルスト・ブッフホルツ モーリス・シュヴァリエ シャルル・ボワイエ ヴィクター・フランセン ライオネル・ジェフリーズ テクニカラー・35㍉
ビスタサイズ(1.85:1) 英語・モノラル 134分 日本公開 1962年3月24日 再公開 1975年9月 ワーナー映画配給 FANNY (C)1961 WARNER BROS.ALL RIGHT RESERVED. |

>
- エンターテインメント
>
- 映画
>
- 映画レビュー





