時事問題

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耐震強度偽造問題

 姉歯建築士による耐震強度の偽造が問題になっていますが、こうした問題がなぜ生じてしまうのか、問題発生の本質的な原因はどこにあるのか、ということについて私なりの意見を書きたいと思います。

 もちろん直接の責任ということを考えれば、設計を担当した姉歯氏や販売業者が、住民に対して誠意を持って補償を行うべきでしょう。

 しかし今回の問題で明確なのは、姉歯氏も、販売業者も、そして民間の確認検査機関も、資本主義経済の原理に忠実に従って行動したということです。

 景気は回復しつつあると言われていますが、各企業の先行き不安感はまだまだ解消されていないのが現状でしょう。そのため、企業にとってはコストをできる限り削減し、利益を追求するという行為は、資本主義経済の原理・原則から言えば当然のことと言わざるを得ません。

 そこで、今回の問題の本質的な原因とはどこにあるのか。私としては、やはり政府による一連の民営化の風潮が今回の問題を生み出したと考えています。

 そもそも本来は、建築設計された書類は公的な機関がチェックしていたとのことですが、数年前から規制緩和策の一環としてこの業務を民間に委託したということです。上述の通り、資本主義経済においては企業は利益を追求します。民間の確認検査機関としても、あまり厳格な検査を行いすぎると利益を上げるのに支障が出てしまうため、検査が甘くなり、今回のような問題が発生するということを政府は予見できなかったのでしょうか。疑問でなりません。

 現在の日本では「民間でできることは民間で」、「小さな政府」という政策が当然のこととして推進されています。しかし、その結果、果たして政府は国民の利益を守ることができるのか。今年4月に発生したJR西日本の事故と同様、今回の耐震強度偽造問題でも改めて考えさせられました。

 大事なのは、今回の問題を「姉歯氏が悪いのか、それともヒューザーか、木村建設か・・・」といったワイドショー的な視点だけで見るのではなく、現代の資本主義における市場至上主義的な「新自由主義」の問題点を1970年代以降の歴史の流れの一環として捉えることだと思います。「耐震強度偽造問題は、市場原理主義がもたらす害悪の氷山の一角である」、というのは果たして言い過ぎなのでしょうか・・・。

 小泉首相が靖国神社に参拝したことに対し、中国・韓国が反発しています。中国では、またもや反日デモが起こるのではないかと懸念されており、在中邦人への影響も心配されます。

 ところで、小泉首相の参拝に対するアジア諸国からの反発をどう捉えるべきなのでしょうか。まず言えるのは、「内政干渉」という言葉だけでは済まされないということです。たしかに、中国・韓国の日本への警告は一種の内政干渉であります。他国が日本の政策に対して干渉をする、これは常識的に考えても問題です。

 しかし靖国問題を、「他国からの内政干渉だから首相の参拝は問題なし」というように考えるのはあまりにも単純すぎるのではないでしょうか。アジア諸国が、なぜあれほどまで参拝に反対しているのか、また日本はそうした声に対して果たして誠意のある姿勢を行動で示しているのかを考えると、現状では中国・韓国の主張の方に一理あるといえるでしょう。

 小泉首相は靖国参拝を私的参拝であるとしており、憲法上問題はないとしています。私はここで憲法上の解釈を議論するつもりはありませんが、たとえ小泉首相自身が私的だと考えていても、一国の首相がとる行動が外交上どれだけの影響を与えるのか、また本当に私的だと考えているならば、「小泉純一郎」という日本の一個人により、外交はもとよりアジア諸国の人々に対してどれほどの不快感を与えているのかという事の重大性を自覚する必要があるでしょう。

 小泉首相の良識ある行動を望むところです。

衆議院議員選挙(2)

 自民圧勝という結果となった今回の衆議院議員選挙ですが、政権交代を狙っていた民主党の議席が大幅に減少したことで、「反自民」の人にとっては今後の政治への失望感が強と思います。

 ところで「反自民」で「無党派」の私からすると、今回の衆院選での民主党の衰退ははそれほど大きな問題とは思えません。そもそも自民党と民主党の違いなど、私からすると微々たるものとしか思えず、憲法改正といった将来の国家像は両党とも一致している部分が多いのではないでしょうか。どちらの党がどれだけ議席を獲ろうとも、私としては日本における右傾化を止める事など不可能だと感じています(とはいえ、民主党のほうが若干「マシ」だとは思いますが)。そもそも二大政党制自体が少数意見を無視するものであり、国の将来の行方を二者択一式で選ぶことなど、反民主主義的だと思います。

 今回の選挙で共産党は「確かな野党」の必要性を訴え、改選前の議席を確保することができました。私は共産党の支持者ではありませんが、与野党を問わず主流となりつつある社会的弱者を犠牲とするような「合理化」「効率主義」に対抗する勢力・世論の形成が、今こそ必要ではないでしょうか。「時代の変化に対応して・・・」などという主流派の主張にただ流されてはいけません。

衆議院議員選挙(1)

 11日の衆院選での自民党の圧勝には驚きました。自民優勢が伝えられてはいたものの、与党で3分の2を超えるとは思ってもいませんでした。

 日頃の国民の政治不信が「改革」という響きのよい言葉に吸い寄せられてしまったのでしょうか。ムダを省き小さな政府を実現するという効率主義の傾向が一段と高まっていることが、今回の選挙結果にも表れていると思います。

 しかし、自民党がここまで議席を伸ばしたことで、一段と政治の右傾化が加速することが懸念されます。郵政民営化どころか、イラクへの自衛隊派遣期間の延長、憲法や教育基本法改正への動向が注目されます。しかし忘れてはならないのは、3分の2を超える自民・公明の獲得議席はあくまでも「郵政民営化賛成」という国民の声に過ぎず、決して、国民が自民党の外交政策、憲法改正への動きに共感したことを表しているのではありません。郵政民営化という「改革」を掲げて獲得した議席を利用して、自民党勢力が「独裁的」政策を展開するということにならないか、心配でなりません。いまこそ、国民が国会の動向を厳しく監視すべき時ではないでしょうか。

郵政民営化問題

 郵政民営化法案が参議院で否決され、衆議院解散による総選挙が行われようとしています。一般的な世論としては、郵政民営化自体には反対意見が決して多いわけではなく、民間でできることは民間で、つまり「大きな政府」から「小さな政府」への転換が求められているように思われます。この基本的な姿勢は自民党の造反議員はもちろん、すべての国会議員が反対票を投じた民主党でも同様です。つまり世論としては、郵政民営化の必要性は若干の疑問が残るにせよ、「大きな政府から小さな政府への転換」という流れに対しては肯定的な意見が多いのではないでしょうか。

 ちなみに私は郵政民営化には反対の立場です。その理由として、ここでは簡単に3つ挙げておくことにします。

 まず一つ目は、ありがちな意見ではありますが、郵便局が民営化され民間企業となることにより、採算性の低い過疎地の住民に深刻化生活難が及ぶことが予想されることです。民営化直後は世論の反発を回避するために従来どおりの全国一律サービスは維持されるでしょうが、40年、50年後という長期的な視野で考えた場合、どこまで郵便局のサービスが維持されるのか疑問でなりません。大げさな例で言えば、離島の住民が切手を一枚買うためにフェリーで大きな島まで行かなければならない、そういった事態も想定されます。

 二つ目の理由としては、郵政民営化に関する議論は単なる時論的なものにとどまらず、1970年代後半からアメリカ、イギリスで採用された市場原理主義というイデオロギーとしての新自由主義思想の台頭、さらに冷戦崩壊による資本主義市場経済の勝利(?)による市場原理の再強化という歴史的な流れの一環として捉えることができるためです。市場原理に任せて利益追求をすることこそが、最も調和的な経済を実現できるというこうしたイデオロギーは、ソ連崩壊後資本主義の勝利に沸いた世界各国の経済停滞を見ればその有効性を認めることは困難なばかりか、その過程で世界的な貧困問題、環境問題の解決困難、さらに日本においても所得格差拡大などによる生活難など、現実では新自由主義の思想こそが崩壊しているというのが実状でしょう。にもかかわらずソ連という対抗するイデオロギーを失った現在においては、実質的に破綻している新自由主義思想が暴走しているといっても過言ではなく、まさにその一環として、郵政民営化を含め小泉政権による様々な規制緩和政策が行われている、というのは果たして言い過ぎでしょうか・・・。

 さらに、あまり話題にはなっていませんが三つ目として、郵便局が民営化されることは国家公務員の権利を剥奪することにほかなりません。このことは、独立行政法人化の流れとあわせて、公務員として働く人達にに対する規制の本格的な幕開けといってもいいのではないでしょうか。規制緩和という名目で小泉政権は、結果として働く人々に大きな負担を押し付ける政策を推進することになりましたが、郵政民営化に関しても、公務員の権利を剥奪してまで競争原理を強制的に導入すようとする姿勢は批判されるべきでしょう。

 およそ以上の理由により私としては郵政民営化には反対の立場です。よく聞かれる「小さな政府=効率的=良いこと」といった理解は改めなくてはなりません。

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