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12月22日、冬至の日に白頭山(長白山)に登ることとした。
実際は、延辺に行くまで迷っていた。なにせ3000メートル近い山であるし、緯度は北緯42度、おおよそ函館ぐらい、どう考えても、零下25度ぐらいは覚悟しないといけないし、天候次第では零下30度は行くに違いないと予想できる。そもそも、冬のアクセスも心配。交通事故の危険性だって…
私に権君を紹介してくれ北京在住の柳さんも、白頭山は夏に登ってこそだと力説していて、それよりも渤海や高句麗の遺跡に行ったほうがいいとアドバイスしてくれていた。
ところが、権君はもうすっかりその気になっていて、当人も冬の白頭山は初めてだと言いながら、興奮しているものだから、もう迷うのはやめた。
で、前の晩に、衣料品の百貨店に入って、厚手のシンサレートの手袋を買い、私のダウンジャケットでは心配だといい、権君が自分のスキージャケットを貸してくれることになった。
さて、当日の朝、私は、ちょうど5時に目覚ましで起きた。短かったけど熟睡したから心地よい。
外を見ると、真っ暗闇で、青白い街灯がいかにも凍える寒さを感じさせる中、登山用の下着を一枚余分に着込み、スキー用のタートルネックとフリース、ズボンは、以前ユニクロで買ったキルティングのもの。靴は、日本から持って行ったハイカットのトレッキングシューズ。
準備万端で、昨日買ったバナナを二つ頬張り、部屋を出て下に下り、外に出てみるが、それらしき車はまだない。権君の話では、『現代車』とのこと。それを強調していたのは、最近の中国における現代車の地位がとても高くなったということだろう。
約束の5時半になったが、権君がまだ現れない。ちょっとやきもきしたが、20分遅れで到着。さっそく、スキージャケットを試着してぴったりなのを確認して、ホテルを出発することとした。
ホテル前には、黒のセダンが待っていてくれた。
運転手さんは、観光バス運転歴10年以上という漢族の方で、あとからわかったのだが、車は、新車のエラントラであった。
6時少し前に出発した。まだ真っ暗である。延吉は盆地なので、少し走ると、郊外はすべて山越えの道である。行き買う車は少ないが、いたるところで凍結していたし、とにかくスピードを出すので、正直恐かった。
さて、エラントラは快調に飛ばして長白山に向かう。朝日も昇り、天気がよいことを予感させてもくれた。10時頃に、長白山の手前の最後の街、二道白河に到着して朝食をとることにした。
ドライバーさんも一緒に入った食堂で、とにかく暖まるものをと、饅頭やテンジャンチゲを頂いた。
そして、しっかり休憩を取り、ストレッチもして、いよいよと覚悟を決めて車に乗り込んだ。
その街からは30分ぐらいだったろうか、ついに長白山山門に到着である。ここには大きな駐車場があり、自家用車やバスはここに止めて、山門から先は、専用のマイクロバスに乗り換えることになっている。そのバスで約20分走ると、いよいよ登山口である。冬でなければランドクルーザーにのって山の頂上近くまで行くことも出来るそうだが、この日は運行しておらず、天池まで歩いて登るコースを選んだ。夏ならば1時間程度とのことであったが、ざっと1時間半の道中と覚悟した。
この登山道は、長白瀑布の高さまでは、延々と続く階段である。さらにその階段は途中から、コンクリートのトンネルの中を歩くことになっている。しめて、約1000段登るのである。正直きつかった。
そして、この階段を登りきった時、そこには別天地が開けるのであった。
この天地には、温泉も湧いていて、それで、登りきった所には豊かな水量の川が流れているし、滝も凍結しないで堂々と落ちているのである。しばらく行くとその流れも完全に雪の下に隠れるのだが。
3枚目から5枚目までの写真は凍結して雪が積もる天池の中ほどまで歩いていった時に撮った。白頭山の朝鮮側である。天池の中央を国境線が走っているんだけど、勿論見えるはずもなく、私たちは、ずんずんと真ん中近くまで歩いていった。
この日は、雲ひとつない晴天に恵まれ、太陽がまばゆくずっと近くに感じられた。
『ハナニーーーム ナン ヨギッカジ ワツソヨ !!』
『タングンハラボジーーー ネガ ポインニカーーーー』なんて歓声を上げました。 天池全体に、こだまが響き渡りました。天池を二人で独占したんですもん。
それはそれは感動的で、寒いのも何のその、二人で駆けずり回って遊びました。
で、やっぱり、このまんまん、この天池を歩いていったら、朝鮮に行けるんだよなあと話したり。
国境なんて、こんなんなんだと納得したり。
で、しばらく遊んで、中国側の天池のほとりにある小さな小屋で、コーヒーとカップめんを頂きました。
そしたら、まだ中学生ぐらいとおぼしき朝鮮族の少年が入ってきました。延吉から韓国人の女性3人のグループを案内してきたというのです。ほほっ逞しいなあと感心していたら、なんと、その三人のうちの一人は在日コリアンだというではありませんか。びっくりしましたね。信じられない出会い。
この女性、名前も歳も聞かなかったけど、またどこかで会えるかしらん。
帰りの道中では、安図県万宝鎮にある朝鮮族の村の食堂に入った。正真正銘のオンドルの食堂で、トドッの焼いたものとか豆腐料理、チョングッチャンチゲなどを美味しく頂いた。ここのアジュンマには、必ずまた来ると約束した。
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この寒い時期に,といっても時期を 選ぶことが出来なかったでしょうけれど, 登山お疲れ様でした。文面からも感動したことが 伝わります。今度お会いした時に詳しく話を 聞かせてください。
2007/1/5(金) 午前 11:51 [ yangil82 ]