一期一会

札幌の昆虫の生態や自然を写真と合わせて紹介します!

札幌のハチ・アリ

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             真夏のある日・・・ナワシロイチゴが完熟してスズメバチが来ていました。

      ポロポロとこぼれ落ちそうなほどに熟したイチゴはかなり甘い。
      いくつか口にしているところに、スズメバチがやって来ました。

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                そこへもう一匹・・・脚をひっかけた? 争いが起きるのか?

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                              仲良く?食事・・・    (2014年7月下旬・円山で撮影)

      キイロスズメバチ・・北海道では平地から山地までもっとも普通に
      見られるスズメバチで、本州以南のものと比べるとやや毛深いこと
      からケブカスズメバチと呼ばれることもある。ナワシロイチゴの実
      に来たこの場面。どちらのハチも♀(働き蜂)だが、何かの争いが
      起きなかったのはなぜだろうか? 同じ種だからだろうか・・・?

      これだけ接近すると別種なら当然喧嘩が始まる。取っ組み合いに
      なって、ひどい場合には針を使うからどちらかが死に至ることも・・・
      アリ類でもそうだが、たとえ同じ種であっても巣が違えば争いになる。
      スズメバチも同じだ。この場面、おそらく同じ巣のハチ(姉妹)だった
      のだろう。巣ごとに違う臭いによって血縁を区別するという。

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                 樹液をめぐる争い(コガタスズメバチ)    (2013年6月下旬・中央区宮の森)

      アリや一部のハチは社会性昆虫と呼ばれ、生活の基礎単位は
      家族(巣)であることは人間と同じように見える。だが決定的に
      違うのはハチが女王蜂を中心とした「母系社会」で、家族の維持
      は♀のみが行う点・・・♂は家族が解散する直前に登場して何も
      生産に関与せず、遺伝子を運びシャッフルする役目だけである。

      ハチの家族の絆が強い一方で、同種であっても他の家族(巣)の
      メンバーと協力して種の存続をはかることはない。むしろ敵対的
      であることは人間とは決定的に違うもうひとつの点だ。巣の内部
      では利他的だが、外部ではどこまでも利己的。それがスズメバチ
      の本能にもとづく生き残り戦略だった。

      家族でなくても助け合う・・・見返りを求めない利他行為を発達させ
      ることで繁栄してきたのが人間社会ではなかったか? 震災など
      での協力が見られる一方で、紛争や戦争がなくならないのはなぜ
      だろう? スズメバチでは、小競り合いはあっても少なくとも同種間
      で大規模に殺し合う戦争になることはない。家族・企業・政党・国家
      ・民族・宗教など・・・自分さえよければ・・の利己が強まれば未来は
      ない。人が人であるための「利他」の真価が問われている。
      



     10月20日の初雪は、ほとんど融けましたが・・・この日も10℃までしか
       上がらず寒い日が続いてます。外歩きには手袋が必要かも。

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                            雪雲が流れてきます。

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                          シナノキとミズナラの黄葉

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                             ナナカマドの紅葉

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                             円山ふもとの池

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                                         日陰で融け残り・・・

      急に気温が下がったせいでしょうか、木々の色づきが進みました。
      初雪前日まであれほど活発だった蝶たちの姿は消えましたが・・・

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                     時期はずれ?のタンポポに来ていたのは・・・

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                        セイヨウオオマルハナバチ♂     (2016年10月23日・円山ふもとで)

      唯一目についたのはセイヨウオオマルハナバチ♂だった。巣は
      とっくに解散したはずだ。彼がもし巣に帰ったとしても(ありえない
      が)・・・・そこにはだれもいない。雪を避けてどこかでビバークして
      いたのだろう。在来種の♂にはありえない生命力。次世代を担う
      新女王蜂は、すでにだれかの精子を受け取り、眠りについている。
      彼はその役目を果たしただろうか? いずれにしても寿命は近い。

      少し気になったのは・・・所々でセイヨウタンポポやブタナの黄色が
      目についたこと。市内では、初雪前にサクラが咲いたという。根雪
      になるにはもう少し間がある。その間に花や虫に何かの「異変」が
      まだ見られるのかどうか・・・・「温暖化」のせいだとしたら興味深い。
      食の安心・安全を脅かすTPPよりも「パリ協定」の批准を優先して
      「強行採決」すべきではないか? 何もしないよりはましだろう。
      

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      墓地の一角で見事なハチの巣を発見。住人はまだいるのか・・・?

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                          すでに空き家になっていました。

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                  独特の貝殻模様。枝を取り込んでいます。   (2016年10月中旬・円山墓地)

     コガタスズメバチ・・・木の枝など開放空間に巣を作る。あまり高い
     所には作らず、このような地上すれすれの場所が多い。夏は茂みに
     なっているので気づかないことがある。この巣も、この時期になって
     丸見えになったが、何度も通った道なのに気づかなかった(不覚)。
    
     状態を見ると、次世代を担う女王蜂を生産できた成功した巣だろう。
     墓参客や捕食者に見つからなかったことが第一だが、枝を取り込み
     骨組みとし安定させたことも成功の一因かもしれない。

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                             営巣初期(6月上旬)

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                              同上(6月上旬)

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                             同上(6月中旬)

      これは別のコガタスズメバチの巣だが、目立つ場所だったため
      間もなく「駆除」された。うまくいけば前の巣同様、9月まで活動が
      続いてサッカーボール大になっていたに違いない。札幌では9月
      中には解散するが・・・温暖な地域ではちょっと様子が違う。

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                             沖縄のコガタスズメバチ

     ハチがちょっと色黒だが、営巣場所も巣の模様も札幌のものと変らない。
     違うのは巣の規模と、この状態が12月下旬だということ。いくつかの情報
     では、このまま年を越す!という。何を意味するのか・・・興味深い。


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     セイヨウオオマルハナバチが咲き残ったオオハンゴンソウに来て
     いた。後脚などの特徴から♂。10月になって働き蜂は役目を終えて
     姿を消し、次世代を担う新しい女王蜂は越冬モードに入ったようだ。
     在来のマルハナバチはひと足早く見えなくなっている。暖かさにつら
     れて新女王蜂が飛び出すことがあっても花はない。この♂が、今年
     最後のマルハナバチかもしれない。飛ぶ元気はない。最後の晩餐。

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                          中脚を挙げて・・・「やめて?」      

      他のハチはどうか分からないが、マルハナバチ類は在来・外来に
      かかわらず、このポーズをとる。これ以上近づいたら攻撃するぞ!
      ・・・・の意思表示かと思うが、どうも迫力に欠ける。鳥やスズメバチ
      などの天敵には通用しそうにない。彼らの攻撃は一瞬。「やめて!」
      といっている間に餌食になる。だれに対する「威嚇」なのか・・・?

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                          優しい眼をしている。     (2016年10月中旬・円山墓地で撮影)

       ヨーロッパから「強制連行」されて「強制労働」させられている。
       もちろん彼らにはそんな意識はない。与えられた環境で生き
       延びようとしているだけ。それでも、狭いハウスに飽きたのか
       逃げ出した大地には、よりよい自由な環境があった。在来の
       ハチと競合しながらたくましく生きている。人の社会や歴史の
       縮図のようだ。人も虫も・・・・・・・根本にある原理は変らない。
       人が生き延びられるかどうか、大先輩から学ぶことは多い。
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      植栽されたヤマボウシでしょう。赤い実がたくさんできています。
         よく見ると・・・木の周りが虫でにぎやかになってます。

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                         ケブカ(キイロ)スズメバチです。

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                      クロスズメバチの仲間(Vespula sp.)です。

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                    ギングチバチの仲間(Crossocerus sp.)です。

      ほかにもアリ、ハエやアブの仲間が来ています。これほど虫たちに
      人気の理由は・・・? ヤマボウシの実と関係があるのでしょうか。

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             葉が黒ずんでいます。虫たちはこの部分を舐めています。これは・・・?

      ヤマボウシ・・・市内では自生していないが、庭や公園に植えら
      れているのを見かける。ミズキの葉に似ていると思ったら、同じ
      仲間(ミズキ科)だという。ただし花や実はまったく違う姿。似た
      ハナミズキ(北米原産)は市内では少ない(ない?)ように思う。
      もっとも実物を見たことがないので何とも言えないのだが・・・・

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                        実をかじるケブカスズメバチ        (2016年9月下旬・宮の森)

     果汁が落ちて黒くなったのだろうか?アブラムシ(カイガラムシも)が
     ついている時にも、葉に落ちた排泄液(甘露)にハチが集まることが
     あって、格好の観察・採集ポイントとなる。この木には、ついていなか
     ったように見えたのだが、見逃したか、時期が違ったのか・・・・・・・・

     少し調べてみると、排泄物にカビが生えて「すす病」が発生するという。
     これがそうかもしれない。だとするとハチたちは舐めて掃除して病気を
     治すのに多少は貢献していることになる。もちろん意図してはいない。
     植物と昆虫、そして菌類のうまくできた仕組みがある。

     ヤマボウシをJapanese strawberry tree と呼ぶそうだから、イチゴに
     似たなのか、それとも見た目がイチゴに似ているというだけか? 
     残念ながらまだ食べたことがない。虫が食べるからといって人も食べ
     られるとは限らない。美味なら店頭に並んでいてもいいはずだが。


       

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