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9月に入ってクジャクチョウの姿が目立つようになりました。
7月に羽化した親が産んだ卵が順調に成長し、この時期に
新しい世代が見られます。じゅうぶんに体力をつけて越冬
に備えますが・・・山では花が少なくなる時期。民家の庭の
植栽花は貴重な吸蜜源です。また外来種のアワダチソウ
やオオハンゴンソウ、アスター類なども大好きです。
吸蜜・吸汁・日光浴をくり返しながら、一日を過ごします。夏に
比べると敏感のよう・・・ちょっとした影の動きや足音(震動)に
反応して飛立ちます。また明確な縄張りはないようです。他の
蝶に追いかけられることはあっても、追いかける場面はほとん
ど見ません。ひょっとすると性的に未成熟? 長い冬を成虫で
生き延びて来春に産卵しなければなりません。今はそのため
の準備期間でしょうか・・・いつ交尾が行われるのか?越冬前
か越冬後なのか・・・身近な蝶でもまだ不思議がいっぱいです。
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札幌のチョウ
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イチモンジセセリがやって来ていないかと探してみましたが・・・
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結局、イチモンジセセリの姿はありませんでした。海を渡る蝶として 知られていますが、今年はまだ来ていないのか、あるいは今年は
来ないのか・・・何が原因しているのでしょうか? 先日、オオジシギ
という鳥の渡りを調べた番組を見ました。北海道からオーストラリア
への移動を追跡したものです。いつ飛立つのか、途中の経路はどう
なのか・・・・低気圧通過後の風を待って出発し、一気に南下します。
無事に到着するものがいる一方で、途中の海上で信号が途絶える
ものも・・・苛酷な旅であることが分かりました。蝶ならまさに風任せ。
昨年と違って今年はまだ北海道に台風は来ていません。渡りをする
蝶にとって今年は条件が整っていなかったのかもしれません。
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朝晩冷え込むようになり、ヒョウモンチョウ類もだいぶくたびれてきました。
ミドリヒョウモン・・・市内のヒョウモンチョウ類の中では、もっとも普通に
出会うことができます。記録を見ると、7月中旬から姿を現し、9月下旬に
なっても♀が見られることがあり、もっとも遅くまで活動するチョウの一つ
です。ヒョウモンチョウ類は、盛夏に「夏眠」することが知られていますが、
札幌はどうでしょうか・・・?夏を通して活動している姿が見られますから
夏眠している暇はないのかもしれません。ただ、♀の活動期間を見ると
交尾を済ませた後、一時期活動を休止している可能性はあります。
争う様子はありません。花を共有することはありますが・・・異種間でどんな
コミュニケーションがあったのでしょうか?
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ササの葉が不自然に加工されていました。だれの仕業でしょうか?
ササ(クマイザサ?)の葉の途中がなくなり、先端部がクルンと
丸まっています。中には作者がいるはずですが・・・
蝶や蛾などの幼虫・・・毛のあるものは「毛虫」、毛のないものは
「芋虫」と呼ぶのは一般的でしょうか? だとすると、これは芋虫。
調べてみるとコチャバネセセリの終齢幼虫でした。
6月下旬のコチャバネセセリ
7月上旬のコチャバネセセリ・・・交通事故
コチャバネセセリ・・・蛾のように見えるセセリチョウの仲間です。
市内では普通に見られ個体数も多い。花のほか獣糞に来たり、
集団で吸水したりすることも。記録を見ると6月中旬〜7月下旬
に集中し、8月になると姿を消す・・・・・・つまり年1回の発生です。
似た仲間のオオチャバネセセリは7月中旬〜8月下旬が発生の
ピークで、約1か月のズレ。同じササ類を食草とする「ライバル」
食べる時期をずらして競合を避けているのかもしれません。
高さ約1mの所に作られた幼虫の巣・・・このままでは風雨にさら
され雪に埋もれてしまいます。観察記録によれば巣を切り落とし
移動して巣をしっかり補強した後、冬越しに入り、翌春蛹になると
いいます。雪の掛け布団の下、ササの毛布にくるまった空間・・・
意外と「快適」なのかもしれません。札幌は秋の気配です。
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成虫の姿が見えなくなる一方で、蝶や蛾の幼虫の姿が目立ちます。
アカソ(赤麻)・・・茎や葉に刺毛があって触るとイライラするイラクサの
仲間です。何度も苦い思いをしました。その葉を見ていたら・・・
アカソの葉をたたんで袋状の巣に隠れていたのは・・・おそらく
アカタテハの幼虫でしょう。今頃幼虫ということの意味は?
アカタテハ・・・市内では普通に見られる蝶ですが、あまり個体数は
多くなく、クジャクチョウのほうを目にする機会が多い。春から秋まで
シーズン通して見られます。北海道では、成虫で越冬するのでは?
と言われていますが、どうでしょうか?今頃、終齢幼虫がいるという
ことは、これから蛹になって9月に羽化する? いや、ひょっとすると
蛹で越冬? 蛹で冬越しするのと、成虫で冬越しするのとでどちらが
生存に有利か・・・積雪・厳寒の要素も含めて考える価値はありそう。
冬に蛹が見つかるのかどうか・・・もう少し観察してみます。
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