一期一会

札幌の昆虫の生態や自然を写真と合わせて紹介します!

札幌のカメムシ

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    白い花にいるアカスジカメムシは、やはり目立ちます。年1回の光景です。
 
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                      どの花の上にもいる。交尾中のものも。
 
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                         花が終わってもいた。    (2013年6月28日・中央区宮の森で撮影)
 近郊の低山地は、やっと蝉時雨の季節となりました。エゾハルゼミの大合唱です。
 
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                 神威岳(右)や迷沢山(左)には、まだ雪が残る一方で・・・
 
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                        ふもとの休耕地では、一面タンポポが綿毛となっていた。
 
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                   エゾハルゼミが、こんな所で羽化していた。
 
          声はすれど、姿が見えずのケースが多かったが、よく見るとヤナギの枝に・・・
 
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                                            やっと姿勢が安定したようだ。            (2013年6月2日・南区豊滝で撮影)
 
       幹に止まって動かず鳴く場合だと、見つけにくいことが多いが、このセミは移動しながら
       鳴いていたので、すぐ目についた。「ミョーケン、ミョーケン、ケケケケケ・・・・」と表現され
       る鳴き声だが、人によって聞こえ方は違うかもしれない。文字にするのは難しい。
 
       セミというと、夏の印象が強いが、札幌ではむしろ初夏の風物詩。クマゼミはいないし、
       アブラゼミは減った。エゾゼミの仲間も山地に行かないと聞けない。それに声が地味だ。
       うっかりすると、セミとは分からない。とりあえず、土の中のエゾハルゼミには多雪・寒さは
       それほど影響なかったようだ。
   今朝はマイナス12℃近くまで冷え込んだ札幌です。日中でもマイナス5℃
   までしか上がらず寒さが厳しい毎日です。偏西風の蛇行で寒気が南下して
   いるのですが、その原因のひとつに北極海の温暖化が関係しているかもと
   いうのですから分からないものです。今年も折り折り、虫などの話題を・・・・
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
   カメムシが群れている様子を見ることがあります。葉の上に幼生がたくさん
   いたり、集団で越冬していることもありますね。それはなぜなのか? 何か
   理由があるはず・・・それを解説したのが標題の本です。群れるのは何も
   カメムシだけではなく、他の昆虫でも見られるし草食動物なども集団でいる
   ことが多い。シマウマが群れていても気持ち悪いと思う人は少ないでしょう
   が、カメムシが群れているとたちまち嫌われる。虫好きとしては感動するの
   ですが・・・それはともかく、彼らが群れていることには、何かのメリットがそれ
   ぞれあるのでしょうね。捕食者からの防衛とか・・・ただ、カメムシがちょっと
   違うのは「臭気」を持っていること。それで「群れをコントロール」しているかも、    というのですから興味が深まります。その詳細は本書に譲りますが、その中
       に「ある種のカメムシの臭気がアリの警報フェロモンに似てる」とありました。
   そう言えば・・・と、ある春の光景を思い出しました。
 
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                       オオイタドリの花外蜜腺に集まるアリ
 
      オオイタドリには花外蜜腺があって、アリを惹きつけ食害する昆虫から身を守ってもらっている
      といいます。特に成長が盛んな春先に流量が多いようです。この時期にオオイタドリでよく見ら
      れるのは、例えば次のような虫たち。
 
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              その名も「イタドリハムシ」・・・ほとんどイタドリに依存しています。
 
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                          カツオゾウムシ・・・アリの攻撃を受けています。
 
     こうした甲虫は花外蜜腺に集まったアリに攻撃されることが多い。結果としてイタドリが食害から
     守られることになります。ところが、イタドリにいるカメムシに対してはアリは無関心、いやむしろ
     避けているように見えます。もちろん積極的に攻撃することはありませんでした。
 
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             ムラサキカメムシ・ブチヒゲカメムシとクロヤマアリ    (2010年5月・南区簾舞で観察)
 
     この時、カメムシが「放屁」していたかどうかは分かりませんが、アリはすでに学習していたの
     かもしれません。「こいつらは臭いぞ」というより、「危険だぞ」と。それもアリたちの警報フェロ
     モンとよく似せているせいだとしたら、カメムシの方が一枚上ということになりますね。これが
     事実だとすると一種の「化学擬態」ということになります。カメムシが単に臭いというだけでは
     なく、「どのように臭いのか」を、それぞれ確かめる必要がありそうです。
 
            藤崎憲治 「カメムシはなぜ群れる?」 京大学術出版会 2001年
 
  クサギカメムシの記録を調べていたら、キバラヘリカメムシはどうなんだろう?
  と疑問に思い、記録を掘り出してみた。何だか、ちょっと違う気がするが・・・・
 
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                       5月下旬:越冬明けの個体だろう。
 
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                                  6月:成虫が元気だ。幼虫は見られない。
 
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                           7月:繁殖の時期のようだ。
 
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                                            8月下旬:幼虫が多く見られる。
 
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                                       9月上旬:産卵行動・卵が見られる。
 
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                                        9月下旬:成虫と幼虫が混在している。
 
        クサギカメムシの場合は、おそらく年1回の繁殖行動だったように思うが、キバラヘリ
        カメムシの場合は・・・? 7月に交尾行動が観察されたあと、9月上旬に産卵行動が
        見られた。この間隔は、いかにも長すぎる。もう少し詳しい観察が必要だが、ひょっと
        すると、市内では年2回発生しているのかもしれない。
   住宅街の小さな公園。樹木の肌でクサギカメムシが日向ぼっこしていた。
 
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                                          (2012年11月8日・西区発寒で撮影)
 
      小春日和の一日。陽の光を一身に浴びて動かない。どこで越冬するつもりなのだろうか?
      クサギカメムシの生活史はどうなっているのだろう・・・これまで見た姿を調べてみた。
 
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                             5月:越冬明けの個体だろう。
 
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                          5月:新緑の葉裏で・・・
 
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                                    7月上旬:求愛の季節のようだ。
 
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                   8月上旬:越冬した個体が役目を終える一方で・・・
 
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                                  8月下旬:新しい命が育っていた。
 
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              9月下旬:越冬に向けて栄養十分? 肌つやがいいような・・・
 
      こうしてみると、札幌では、無事越冬した個体が5月に活動を始め、6月から7月にかけて
      繁殖行動を行い、遅くとも8月には死んでいくようだ。その一方で、新しい命は8月から9月
      には成虫となり、栄養補給して11月の初雪の頃には越冬に入るという生活史のようだ。

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