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葉の上でドロハマキチョッキリが輝いていました。
体長1cmに満たない小さな甲虫だが、その金属光沢はなかなかの
ものだ。いわゆる「オトシブミ(落文)」の仲間で、♀は葉を巻いて「ゆ
りかご」を作り、その中に卵を産む。近くにオニシモツケがあったが、
あるいはその葉を巻くのかもしれない。
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札幌の甲虫類
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山道につくられた側溝にセンチコガネが落ちていました。
たくさんの虫が「落ちて」いますが、これはセンチコガネではありません。
今年も大発生しているフキバッタの子どもたちです。
すでに息絶えていたセンチコガネ
ひっくり返ってもがいていたセンチコガネ
ほとんど飛ぶことのできない地上歩行性の昆虫にとって、側溝は
一度落ちたらまず二度と這い上がることのできない「地獄」のよう
なものだろう。フキバッタの子どもたちの跳躍力でも「生還」できな
いかもしれない。それだけにアイヌキンオサムシなど美麗な甲虫を
採集する者にとっては格好の「人工トラップ」になっている。定期的
な側溝巡回は有力な採集方法だという。
しかし、見て分かるように特定の昆虫だけが落ちるわけではない。
こんな山道に無差別に殺虫する仕掛けが、本当に必要だろうか?
今はいいだろうが、落ち葉が堆積すれば定期的なメンテナンスも
必要になる。自然に手を加えた結果、生態系にどんな影響がある
のか、ないのか・・・想像力が足りない。不要不急のものは造らない
にこしたことはない。
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札幌は20℃くらいの日が続き、過ごしやすい季節となっています。梅雨も
ないので、これからが野外観察には最適です。早くも真夏日になっている
地域もあるようですね。野外での熱中症にはお気をつけください。偶然に
もオサムシの輝きに出会うとこができたのですが・・・ある事情で中途半端
なものとなってしまいました。
円山ふもとではセイヨウタンポポの時期が終わり、代わってヒナギク(デージー)が
満開になっています。どちらも外来種ですが、たくさんの虫が来るので観察者にと
ってはとても好都合な?花となっています。
墓地の一角でヒナギクに来る虫を観察していたら、地上を歩く
輝く虫が目に入りました。オオルリオサムシでした。
草に隠れてうまく撮影できない。何とかもっとまともな全身を撮影し
たいと思ってカメラを構えてチャンスを待っていた時だった。背後
から「すいません」と女性の声。何だこんな時に・・・・・一度は無視
するも、再び「すいませ〜ん」 仕方なく振り返ると、登山姿の中年
の夫婦。「この先から山頂に行けますか?」
顔見知りの常連さんには声をかけられることはよくあるが、それも
「手持ち無沙汰」の時のみだ。集中している時はお互いに遠慮して
話しかけないのが常識。「行き止まりですよ〜」 返事もそこそこに
いたはずの場所に目をやると、「歩く宝石」は消えていた。
オオルリオサムシ。北海道固有種。飛べないため色彩など地理的
変異に幅があり、多くの「亜種」に分けられている。美しい金属光沢
で人気の虫だが、夜行性のため日中目視で見つけることが難しい。
「落とし穴」のトラップを仕掛けて採集するのだが、過度の仕掛けに
は賛成できない。この個体を見ると定山渓や手稲山などで見かける
道央亜種と変わらない色彩のようだ。もちろん光の加減でちょっとは
変化するかもしれないが。中途半端な出会いとなったが昼間のこの
場所での再会はもうないかもしれない。
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小さいながら立派な角が目立つ甲虫が灯火にやって来ました。
やはり蛾の仲間が多いが、種類が豊富。画布に描いた絵画のよう。
蛾にまじって角がある甲虫が飛来。これは・・・?
(2014年8月下旬・厚真町で撮影)
ゴホンダイコクコガネの♂だった。動物の糞を餌とするいわゆる
「糞虫」の仲間。♂には合計5つの「角」があることから「ゴホン」
との命名だろう。それほど珍しいものではないようだが、夜行性
ということもあって、生きているのは初めて見た。糞まみれとなる
習性だから、クワガタのような人気はないのかな?なかなか格好
いい虫だと思ったのだが。
この辺りにはエゾシカが多いから、その糞に依存しているのだろう。
奈良公園にもいるという。近年、エゾシカが増えて食害による被害
が出ている。ひょっとすると糞虫類も増えたエゾシカの「恩恵」を受
けているのかもしれない。エゾシカの食害は大問題だが、人の手で
ある程度「管理」することは可能だろう。しかし糞の処理は糞虫など
にお願いするしかない。 |
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夜間採集をしていたら、エゾマイマイカブリが登場しました。
クワガタのように飛ぶことができないので、どこからか歩いてきた
のでしょう。灯火に引かれたのかどうかは分かりませんが。
こちらはヤママユガの仲間のヤママユ。これは灯火に引かれて
やって来ました。この下にエゾマイマイカブリがいます。
(2014年8月下旬・厚真町で撮影)
ちょっと目を離したすきにヤママユが落下して襲われていた。
灯火に来なければまた違う生涯があったかと思うと、多少の
罪悪感をぬぐえない。その一方で、マイマイカブリがカタツム
リ以外のものも捕食するという貴重な現場に立ち会えたこと
に感謝の念もわく。
マイマイカブリ・・・カタツムリを食べる様子が「マイマイを被る」
ように見える、また、「マイマイににかぶりつく(食いつく)」よう
だとも。いずれにしても幼虫・成虫ともマイマイ(カタツムリ)が
主食であることからの命名だろう。
子どもたちに、陸棲の貝類の名称を訊くと「カタツムリ」が多く
年少では「デンデンムシ」と答えることもあるが、「マイマイ」と
という子はいない(少なくとも私の周りでは)。よく調べていない
が、方言か? それとも学術用の和名だろうか・・・ |



