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葉の上にアブがいた。よく見ると口には獲物が・・・食事の最中だった。
食事中だったのは、ムシヒキアブの仲間のチャイロオオイシアブの♂だろう。獲物は何だろう、形がくずれて
よく分からなかった。ムシヒキアブの仲間はよく見かけるが、獲物を捕らえる瞬間をまだ目撃したことがない。
見るときには決まって獲物をくわえている。食事中は比較的おとなしく、近づいても逃げないので撮影には
都合がよい。
ムシヒキアブの仲間は、口吻で獲物を刺して麻酔し、その体液を吸う。蚊やブユ、アブの仲間には、人畜の
血を吸うものがいて嫌われ者だが、これらはすべて♀。このムシヒキアブは、♂・♀関係なく獲物を捕らえて
体液を吸うようだが、人間に来ることはない。 (2010年8月21日・西区三角山で撮影)
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札幌のハエ・アブ
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先日、道内の一部の地域で大雨となり天人峡温泉へ通じる道路が崩れ、一時宿泊客が孤立しました。
札幌での大雨も久しぶりのことでしたが、大きな被害はありませんでした。このところ、極端な天候が
目立つように思います。ひと雨ごとに確実に夏が過ぎていくのを感じます。そんな雨上がりの朝、アジ
サイの花にハナアブの仲間がいました。
まったくハチと見間違うようなトラ縞模様です。とくにスズメバチ類に似ています。この仲間には似た種が
多いので、写真では特定は難しいことがありますが、このハナアブには胸部背面後半の「八の字型」の
特徴的な黄色紋があります。おそらくスズキナガハナアブの♀でしょう。ハチとアブ、見た目はよく似てい
ても体の構造や習性は大きく違います。ハチのインパクトが強いので、このような柄の虫を見ると、恐怖が
先立ちますが、より深く知ることができればその恐れは消え、無闇に排除することはなくなっていくのでは
ないでしょうか。 (2010年8月21日・西区三角山で撮影)
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どこからともなく一匹の虫が飛んできて、目の前の葉に止まった。マルハナバチか? でも様子が違う。
ハナアブだった。ハラブトハナアブの仲間だろう。この仲間にはよく似た種がいて写真だけでは特定が
難しい。見ているうちに、ハエがよくやるように前脚をすり合わせ始めた。ハチではほとんど見られない。
それにしても、この模様はマルハナバチによく似ている。アブがハチに擬態したのか、ハチがアブに擬態
したのか・・・? 各種の図鑑などでは、「マルハナバチに擬態したハナアブ」との解説が多いが・・・?
素人考えでは「ハチがアブに擬態するメリットはないが、アブはハチに擬態するメリットはある」との理由が
思い浮かぶが、どうもしっくりこない。アブがハチの姿を認識して(意識して)似せているとは思えないから、
長い進化の過程の中で、このような模様をもつ個体群が天敵から逃れやすくて生き残ってきた、その結果
として、似たものどうしとなったのではないか・・・・・とすれば、ハチ似のアブが存在するのは天敵のおかげ
で、さらにハチのおかげだろう。もっと言えば、ハチ似のアブの歴史は、原型のハチよりも浅いことになる。
(2010年8月上旬・中央区宮の森で撮影) |
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倒木のまわりを何匹かの虫が飛び回っていた。姿はハチに似ているが、どうも飛び方が違う。
獲物もいないのに、ときどき上手なホバリングを見せるのだ。
運よく葉に止まったので、よく観察すると、アブの仲間だった。おそらくハチモドキハナアブの仲間。
この仲間、黒に黄色の帯のあるものが、よく知られていて、ある種のドロバチなどのハチにそっくり
だが、上のような色合い・斑紋のものは初めて見た。接近して撮ろうとしたが、敏感ですぐに飛び
立ってしまうので、上のような写真にしかならなかったのが残念。
ハチとアブ・・・分類上はかなり離れたグループなのに、その姿は似ているものも多い。翅の数・触角
の形などで区別できるが、動き回っているときは難しいこともある。アブやハエにはホバリングが得意
なものが多いので、慣れれば飛び方で分かることもあるが、やはり静止している姿で判断しなければ
うかつに手づかみはできない。
いつも訪問いただいているガラパゴス氏の最新の記事に「スカシバ」という蛾の仲間がアップされて
いる。この蛾も、ある種のハチ(スズメバチやマルハナバチなど)とよく似て紛らわしい。昨年、キタ
スカシバがイタドリの葉に止まっていた姿をアップしたが、ほんとにスズメバチに似ていて、最接近
するまでだまされていた。昆虫の「擬態」はかなり巧妙だ。 (2010年6月22日・中央区円山で撮影) |
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オタマジャクシの様子を観察していると、小さな虫が「泳いで」きた。
ケバエの仲間だった。必死に脚を動かし、もがいていた。オタマジャクシの餌食になるのだろうと思って
見ていたが、オタマジャクシはまるで関心なし。このままだと呼吸できずに溺れてしまう。枯れ枝を差し
出すと、しがみついてきたので陸に揚げてやった。幸い翅は濡れていなかったようだ。一目散にどこか
へ飛び去っていった。少し大袈裟なことを考えた。この場面に立ち会わなければ、このケバエの将来、
さらに周囲の生態系も違ったものになっていたのではないか・・・どのような経緯でそうなったのかは分か
らないが、このような池には、陸生の昆虫が浮かんでいるのをよく目にする。この日は、ヒゲボソゾウムシ
の仲間も泳いでいた。昆虫が自死を選ぶとも思えないので、「不注意による事故」だったのだろう。こうした
ことも生態系のバランスを保つひとつの要因になっているに違いない。
(2010年6月6日・西区三角山ふもとで撮影)
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