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札幌では・・・葉桜になる頃に満開になるのがライラック(リラ)です。
サクラの花見が終わったと思ったら、今度はライラックの花見です。
18日から「第58回ライラックまつり」が始まりました。1960年に市民
投票で「札幌の木」に選ばれて以来、苗木が配られるなどして・・・
どの庭にも1本と言われるほど普及しました。自生種ではありませ
ん。自生種は「ハシドイ」。欧米から持ち込まれたこのライラックは
「ムラサキハシドイ」です。別名は「リラ」。渡辺淳一氏が「リラ冷え
の街」という小説を発表して以降定着しました。リラが咲く頃に冷え
込むことがある・・・はずですが、ここのところ夏日で暑いです。
一方、「札幌の花」はスズランですが、これも「ドイツスズラン」で
自生種の「エゾスズラン」は少なくなりました。また「札幌の鳥」は
カッコウですが、これも・・・声を聞くことが少なくなりました。木や
花、鳥そして虫も環境の変化とともに様変わりしていく。いずれ
見直し、選び直しが必要になるのかもしれません。
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最近時々出会うご近所ネコ。初めは警戒して逃げてしまいましたが、
顔を覚えてもらったのか、逃げないでモデルになってくれます。
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札幌の花たち
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サクシュコトニ川の水辺にヤチブキの黄色い花が咲いていました。
扇状地の端(扇端)から湧き出していた泉(メム)を水源として北大
構内を流れる小川は、かつて先住民の生活を支えていた。北海道
では稲作を中心とする弥生文化は成立せず、その時代に相当する
文化は続縄文文化と呼ばれ、依然として採集・狩猟中心の生活が
続いていた。その後の擦文文化・アイヌ文化でも、交易での交換は
あったとしても米は作られず、札幌周辺で水田が見られるようにな
るのは明治以降のこと。寒冷地にふさわしい品種改良や土地改良
が決定的だが、「温暖化」も後押ししたのだろう。かつて北海道米は
「まずい!」と不評だったが、今や美味い米の一大生産地となった。
北大キャンパスを横断する道路(環状通)を建設するにあたっては
貴重な原始の環境を壊すとの懸念があって長い間着工できないで
いたが、地下式にして環境に配慮することで折り合いがつき2001年
に開通した。この「エルムトンネル」がなければ、周辺の環境はもっ
とひどいことになっていたかもしれない。
都会の水辺の環境が悪化している大きな要因のひとつは乾燥化
だろう。先人が苦労して拓いた札幌での水田は風前の灯。地下に
水が滲み込まない舗装に加えて少雪傾向が続く。この小川の水源
もとうに涸れて人工水源でかろうじて維持している。それでも、この
ヤチブキやミズバショウが咲いたり、カエルが産卵する春の景色は
今では貴重な環境だ。水がつくりだす景観は潤いを与えてくれる。
(2016年4月下旬・北大構内で撮影)
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24日に観察会が予定されているが、参加できないので今年の様子を
下見してきた。まだつぼみも多く、五分咲きくらいだろうか。このまま
好天が続けば、週末にはちょうど見頃になりそうだ。
(2016年4月中旬・手稲山ふもとで撮影)
カタクリの花が咲く頃に飛び始めるのがエゾヒメギフチョウで、花に
止まる姿が何とも春らしい。だが、残念ながら札幌にはエゾヒメギフ
チョウはいない。石狩低地帯以北・以東でないと見られない。食草
(オクエゾサイシン)はあるのに・・・・・しかも、東北地方にはヒメギフ
チョウという「本家」が住んでいて、道南・道央は広大な空白地帯に
なっているのだ。なぜ春の女神に嫌われたのか?大きな謎だ。
カタクリは、かつては市内でも典型的な春植物のひとつだったのだが
今では一部の保護区域を除いてまとまった群落は見られなくなった。
それは何よりも「住環境」の悪化が原因だが、同所的に見られるほか
の春植物(エゾエンゴサク・イチゲ類など)に比べて極端に早く姿を消
したのには何か別の理由がありそうだ。
昨年までずっと見守ってきた住宅街のカタクリの小群落の上に新築
住宅ができていてまったく姿を消していた。夏から冬前にかけてでき
たようだから、ここにカタクリがあったことは分からなかったのだろう。
無関心が自然を壊すのは、ある意味しかたがない面があるかもしれ
ない。気づいていれば残していた可能性があるからだ。最悪なのは
知りながら知らないふりをして根絶やしにすることだ。札幌まで延伸
される予定の新幹線沿線では、どれほどの「見ないふり」が行われて
いるだろうか? とはいえ、こんな所で!カタクリがしぶとく生き延びて
いるのを見ると、都会でもまだ生きられるという希望が持てる。
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アズマイチゲ(東一華)。この時期に花をつける春植物(スプリング
エフェメラル)のひとつです。10枚ほどある白い部分はてっきり花弁
かと思っていましたが・・・ガク片だといいます。花びらはありません。
そのガク片の裏側はうすいピンク色で、なかなかおしゃれです。
アズマイチゲによく似たキクザキイチゲ(菊咲一華)という花も
あります。最初はなかなか区別がつきませんでしたが、慣れて
くると見分けられるようになってきました。
ガク片は全体に白色のものが多く、花の中心部は紫色にならない。
また葉の姿が明らかに違う。北大構内ではアズマイチゲばかりで
キクザキイチゲを見たことがない。山地に行くと逆にアズマは少なく
なってキクザキばかりになるように思う。よく似た2種だが、微妙に
棲み分けしているのかもしれない。
熊本の春植物は時期を過ぎただろう。花を見る余裕などない事態
だが、花は避難生活の息苦しさから解放してくれる。自然はときに
人に厳しく理不尽だ。それでも希望が持てるのは・・・今までずっと
様々な恩恵を与えてくれた記憶があるからだ。自然がつくった傷は
自然が癒す。来春も必ず花は咲くだろう。
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熊本は雨のようですが、札幌も雨となっています。
北大構内のキバナノアマナ(黄花の甘菜)が満開になって黄色の
絨毯のように見えます。札幌の春植物の代表のひとつですが・・・
ほかの植物より、ひと足早く花盛りを迎えます。
「甘菜」というからには、だれか食べた人がいて、甘い味がした
のだろうか? ほかの山菜のように、よく食べるという話を聞か
ないし、私自身も食べた記憶がない。手を出さない方がいいか
な・・・・?地下に小さな鱗茎があるユリの仲間だという。ほかの
春植物同様、ササなどが繁茂すると消えていく。田畑があって
定期的に手入れされていた時代は身近な花だったようだが・・・
今では大きな群落は見られなくなった。北大構内や植物園など
は、その名残りをとどめている貴重な環境だだろう。
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