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「芸能語源散策」の中の「ぺいぺい役者」 の中に登場しました。 歌舞伎界の古い通語には、 新参者の役者を「あらしゃば」ともいったようだが、 この語もまた滅びて今は使われていない。 「新娑婆」というのは、 世間一般を<娑婆>に、芝居の社会を<地獄>に見立てて、 素人上がりの初心者を「亡者」あつかいした言葉であろう。 グロテスクながら、ユーモアめいた語感が漂う。 芝居好きが昂じて迷い込んできた「新米亡者」にとって、 歌舞伎の封建的位階制(ヒエラルキー)は、 まさに「地獄」そのものであったに違いない。 ましてや、「役者は一文あがり」とも言う。 少しでも身上(給与)の上のものがいばる。 先輩を赤鬼青鬼とでも思わねば、一日とて勤まる世界ではない。 初代仲蔵の『月雪花寝物語』を一読すれば 先輩の新参に対する弱い物いじめの精神構造は、 そっくりそのまま旧帝国陸軍に引き継がれた事がわかって興深い。
(「芸能語源散策」小池章太郎 著 より抜粋)
ぺいぺい役者・ぺいぺい、、という言葉は、私もなじみがあり、よく、 「ありゃぁ、ぺいぺいだ、、」 なんて言い方を聞くこともありました。 でも、「新娑婆」とは面白い言葉ですね。 そういえば、「地獄」「極楽」なんて言葉は 古くから日本人になじみの深い言葉。 落語でも、新内でも、「閻魔大王」とか「鬼」が出てくるものがありますね。 それを、歌舞伎界と一般社会とにたとえて使ったところが なんとも面白みがあるし、 言葉にも趣きがあるというか、、、。 それにしても、古い古い「新参いじめ」が、そのまま 「旧陸軍」へと繋がるとは知らなかった! もちろんいじめの後には 「愛嬌」とか「可愛がる」とかに繋がっていった事も 多々あったはずですね。 |
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2006年08月10日
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