シチリア脱出計画

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 ユウキがメリッリから帰って来て、久々に母子で過ごしていた夜のことだ。
 
 午前0時。就寝中の私は、吐き気に襲われて目を覚まし、トイレに駆け込んだ。10分おきに襲ってくる強烈な吐き気は朝方まで収まらず、その夜はほとんで眠れなかった。
 
 あまりの辛さにGuardia Medica(深夜や休日に開いている緊急診療所)に電話を入れたが、当番医は、砂糖水を飲むことと何とかという薬(あまりの苦しさで聞き取れず)を服用するようにと言うのみで、往診はしてくれなかった。
 
 こんな真夜中に、眠っている子供を起こし(まさか、置いて行くわけには行くまい)、開いている薬局を探して、徒歩で(クルマなし、この時間、バスは走っていない)歩き回れる病人がどこにいるだろう?
 
 頻繁に起き出して眠っている子供を起こすのは良くないと思い、砂糖水をちびちび飲みながら、居間のソファーに横になって過ごした。
 
 吐き気が少しずつ収まってくると、かわって今度は強烈な腹痛が始まった。この腹痛が他の腹痛と違うのは、排出しても痛みが去らないことだ。チクチクとした痛みが思い出したように十二指腸あたりを襲う。
 
 ふと、祖母のことを思い出した。70歳代で胃がんになった彼女は、尋常でない吐き気が元で病院を受診し、がんであると分かったのだ。がんは隔世遺伝と言われている。もしや、もう自分に“そのとき”が来てしまったのかと不安になってしまった。子供の将来のために、いまが一番大切なときなのに、と。
 
 幸いにも、その日はマリーリアからもらった1週間のイースター休暇の最終日で、子供の保育園も休暇最終日。仕事に穴を開けることもなく、また外出する必要もない日で、自宅安静の日にすることにした。
 
 夕方、心配したシルヴィアが夫のエンツォさんと一緒にやって来た。エンツォさんは、看護師だ。
 
 私を一目見たエンツォさんは、「これはインフルエンザだね。」と言った。イタリア語で言うインフルエンザは、ウイルス性の伝染病一般を言うようで、この場合、ウイルス性の消化器系の病気という意味のようだ。
 
 さっそくエンツォさんが点滴を打ってくれた。緊急診療所の当番医が言っていた薬だ。飲み薬だと思っていたが点滴だったのだ。深夜に独りで点滴を打てる病人がどれだけいるだろうか。彼女は本当に医師なのか、怪しい。
 
 吐き気止めの点滴と薬、シルヴィアが作ってくれた下痢止めのレモンティーのお陰で、その晩は穏やかに眠ることができた。シルヴィアに助けられたことは、これまで数え切れないほどある。彼女と知り合えた幸運にとても感謝している。
 
 そして翌朝。まだ腸の様子は不安定気味で、食欲も戻っていなかったが、気分は前日と比べようがないくらい良い。
 
 そこで、仕事に穴を開けて心証を悪くしたくなかったため、1時間遅れながら出勤した。マリーリアが子供たちと帰宅したとき、全ての仕事を終えていなかったが、予め電話を入れておいたため、咎められることもなかった。むしろ、すぐに上がっても良いと心配されたくらいだ。
 
 こうして、私自身の体調は回復したのだが、なんとその晩、今度は子供が数回嘔吐した。腹痛もすると言っている。自分の“経験”から、これは長丁場になると踏み、朝方まで洗面器を片手に、子供に付き添った。
 
 そして、今日は、仕事も保育園も休みだ。マリーリアは納得してくれた。いや、むしろ、自宅にウイルスをまかれたら困ると思ったのかもしれない(笑)。
 
 今、ユウキは、夜眠れなかった分を取り戻そうとするかのようにぐっすりと眠っている。午後、もしも容態が変わったら、点滴を打ってもらう必要があるだろう。ただ、シルヴィア夫妻は、息子の結婚式を翌日に控えているため、Dr.ペッピーノに頼むことになるだろう。身近に医療関係者がいるということは、本当にありがたい。
 
 “外国人”が持つと良いものは、親身になってくれる医療関係と法律関係の友人だと思う、今日この頃だ。そう考えると、私はまだ恵まれた方だと思う。
 
 今は、ユウキの吐き気と腹痛が一刻も早く去ってくれること、が一番の願いだ。ぐったりして寝ている姿は、全く彼らしくないのだから。
 
 ところで、このウイルス性の吐き気と下痢だが、巷で脅威を振るっているようだ。ボローニャのミレッラの子供もこれで1週間ほど寝込んだそうで、メリッリのL家の数人も罹り、さらにバルバラも吐き気がすると電話で話していた。イタリア在住者及び旅行を予定されている方は、注意したほうがよいだろう。今年のは、かなり悪質だ。
 
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こっちでいう、stomach fluですね。我が息子もちょうどクリスマス当日にかかりました(その前に娘がちょっと吐いていた)。感染力が強いですよね。吐くと、体力もかなり消耗しますしね。頼もしいお友達でよかったですね。早くよくなりますように。私が吐いたときは、胃の中が空っぽになって苦しかったので、アップル ジュースを飲んだんですが、楽に吐けました。

2012/4/14(土) 午前 0:08 [ suika ]

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ジャコミーナさん、おばあ様が70代で胃がんになったのは、それだけでは「遺伝性がん」とは関係ないと思います。なぜかと言うと、30代(か40代)のジャコミーナさんが今発病するならおばあ様もその年らへんで発病してるからです。
私自身が遺伝性がんの遺伝を母から受け継いでいることが30歳前半でわかりました。
言うなれば70代で癌が発見される人は(遺伝に関係なく)ごろごろいます。
遺伝のことを心配されるのなら、遺伝子学の医療機関で調べると白黒つきます。けれども、これは当事者にとって喜ばしいことでは決してありません。私は知らなかったらもっと幸せだったのに、と思いました。(医者は「徹底して定期的に検査することの重要性を自覚できるから良いこと、初期に見つかれさえすればほとんど治癒できる」と言いますがね。。。)
ちなみに「隔世遺伝」ではなく「子どもが50%の確立で遺伝子を受け継ぐ」です。遺伝子は二重らせん構造だからです。
とにかく、ジャコミーナさん心配しないね。
今回のは日本で言うところの「胃腸炎」だと思いますが、ヨーロッパは多いみたいですね。早く治ればよいですね。

2012/4/14(土) 午前 4:52 [ 名無しで失礼します ]

suikaさんへ

そうですね、感染力が強力ですね。もしかすると、ミレッラがイースターに帰省したとき、彼女の子供からもらったのかもしれません。治りかけでこちらに来ていましたし、バルバラとその子供たちも私と同じ日に発病していますから。恐るべし、ウイルス!

なるほど、胃が空っぽで、でも吐き気がするときはジュースを飲むといいんですね。空っぽなのに出さないといけないのは、本当につらかったですね(泣)。

2012/4/14(土) 午後 10:33 ジャコミーナ

名無しで失礼しますさんへ

なるほど、そういうことなんですね。勉強不足でした。

子供に将来選択の自由を確保するためには、病気になったり死んだりできないという強い思いがあるせいか、珍しく体調を崩すと不安になってくるようです。ともかく、今回はエンツォさんの言葉で安心しました。

健康的な生活と定期的な健康診断が一番大切なのは当然なのですが、今の環境では無養生な生活を送らざるを得ず、また、健康診断を定期的に行えるのは、プライベート診療を受けられる富裕層くらいという医療システムの問題があり、出身国でのように行かないのがもどかしいところです。

2012/4/14(土) 午後 10:56 ジャコミーナ

内緒様へ

そうです、その飴です!あの感触が気に入ったようです。
そういえば、液体は持ち込みできませんでしたね。でも、あのソースは微妙ですね。どうなんでしょう??

2012/4/16(月) 午後 1:13 ジャコミーナ


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