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週1回の日本語講座に通ってくる生徒の中に、医師をしている中年男性がいる。初回の自己紹介のときに、「ペッピーノと呼んでください。」と言ったので、それ以来“Dr.ペッピーノ”の愛称で親しまれている。
このペッピーノ医師、先日の講座の日、「おすそ分けです。」と言って、私に小瓶を手渡した。それが、このブラックベリーのジャムだ。
なんでも、capo d'orlando(メッシーナ近くの町)の別荘に出かけたとき、ブラックベリーを摘み、それをジャムにしたのだそうだ。今年はかなり豊作だったそうで、なんと6瓶もできたとか。というわけで、私におすそ分けが回ってきたのだ。
翌日の朝、さっそくラスクに塗って試食だ。
甘過ぎず、酸っぱ過ぎず、ちょうど良い加減だ。本人が作ったのか、それとも奥さんが作ったのかはきかなかったが、なかなかの腕前だ。おやつの時間に、ビスケットに塗り、子供に与えたところ、大好評で3枚も食べた。まだまだあるので、しばらくはこれが朝食のお供になりそうだ。
それにしても、家族(上の子供は、もう大学生。)で野原に出かけて野いちご摘みをし、ジャムを作るとは、ほのぼの家族ではないか。
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おやつの時間
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9月に入り、ブドウが本格的に出回り始めている。
我が家では、8月からおやつ作りに登場しているが、最近は焼き菓子を作るほうが多いため、ブドウ入りのケーキを焼こうと思い立った。
無花果のケーキの要領で焼いてもいいのだが、他のフルーツに比べると水分が多いので失敗を避けるためと、違うレシピを試すのも楽しいのとで、ブドウを使ったレシピを検索してみた。
するとこれが、なかなか無いのだ。生のブドウを使ったものは、ゼリーやババロアといった冷菓子か、ケーキのデコレーションがほとんどだ。やはり、水分が多いので焼き菓子には向かないのかもしれない。
トスカーナには、ワイン用ブドウの収穫の時期にだけ作る、小さな黒ブドウの素朴なケーキがある。研修をしていた頃、このブドウを房から外し、水洗いするという作業をしていたことを思い出す。
さて、生のブドウを使った数少ないレシピのひとつに挑戦してみた。(オリジナルレシピはこちら。)
今回も、オリジナルレシピの分量と工程を変えて作ってしまった。それでも、だいたい同じような出来ではないかと思う。
いつもより少し低めの温度で、1時間超焼いたところ、良い感じで焼き色がついた。
オリジナルレシピの作者が「驚くほど膨らんで、驚くほど萎む」というようなコメントをしている通り、オーブンから出すと、みるみる萎んで行く。これは、(生地というよりも)たねがかなり緩いのと、ベーキングパウダーを入れていないからだろう。ベークドチーズケーキもそうだ。 ブドウは、水分が少し飛んで甘みが凝縮し、干しレーズンのような味だ。中は、ほっくり、冷やすとしっとりし、「こんな和菓子があったな〜。」という感じになる。
こういう歯ごたえはイタリア人が苦手にするものだが、同居の女性たちはいつものごとく完食してしまった。いったいどれだけ空腹(食いしん坊)なのだろう(笑)。
もちろん、ユウキも気に入り、通園のバスで食べさせていたところ、手からポロリと転がり(毎度のことだ。)、大泣きした。そこで、翌朝も食べさせることになったくらいだ。
これまでの経験から、うちの子は、好きなフルーツが入っていれば間違いなく食べるということが分かる。というわけで、これから出回る予定のフルーツを使ったレシピを探す日々だ。これはこれで楽しい。
小学生の頃、同じクラスのTちゃんやKちゃんと菓子を作って遊んでいたことを思い出す。彼女たちは今、ユウキよりもずっと大きな子供の母親をしていることだろう。子供たちが小さい頃、どんな菓子を作っていたのだろう?と時空を超えて想像してみる。どんなものを作っていたにしても、母親と子供の楽しい思い出として残っていることは間違いない。私とユウキにとってもそうであって欲しいものだ。
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私が菓子作りをするときに参考にするのは、ネットで公開されている日本のレシピだ。それは、無料で利用できるからであり、また、イタリアのものよりも重くないからだ。
基本的に、子供のおやつ又は朝食として作っているため、軽めで健康に良いものを作るよう心がけている。必ず、牛乳、ヨーグルトといった乳製品と季節の果物を使っているのは、このためだ。
しかし、ここはイタリア。日本では簡単に手に入る材料がここではそうでない場合もあるし、施設という共同生活の場であるため、前日まであったものが消費されてなくなっていることもある。そこで、オリジナルのレシピにある材料は、あくまでも目安。なければ別のものに変更している。
例えば、こんな感じだ。
日本では、健康志向からだろう、バターの代わりにサラダオイルを使う傾向にあるようだ。イタリアにも類似のオイルがあるが、“健康に良い”といえば特産のオリーブオイルがあるので、これを使う。
また、先日は、どのオイルも切れていたので、バターを使った。不健康なイメージのあるバターだが、優れた栄養素を含んでおり、取り過ぎなければ問題はないと考えている。
材料やその分量も、そのときの状況や好みで変えることがある。洋菓子は、レシピの通りに分量をきちんとはからないと上手くできないといわれている。が、大原則を守っていれば、分量や混ぜる順番を多少変えても問題はないと、キハチのパティシエが話していた。
そんなわけで、オリジナルレシピにこだわらない菓子作りをしている。
さて、先日は無花果の入ったヨーグルトケーキを焼いた。(オリジナルレシピはこちら。)
サラダオイルもオリーブオイルも切れていたため、バターを使い、無花果は完熟前のものが手に入らなかった(イタリアでは、自宅に木がない限り完熟前の無花果は手に入りにくい。)ため、だいぶ熟したものだ。
これが出来上がり。
オリジナルレシピのものに比べて生地が柔らかめに見えるのは、バターを使ったせいか。無花果が中に埋まってしまったのは、無花果とたねの比重の違いか。。。?
しかし、生地の感じがマドレーヌのようで美味しく、また、中に隠れた無花果が“あん”のようで、日本のどら焼きを思い出す。オリジナルのレシピとは違うものになったが、これはこれで私のオリジナルとしていいのではないかと思う。子供も同居女性たちにも好評だったのだから。
というわけで、次に無花果を桃に変えて焼いてみた。
やはり、桃が中に埋まってしまう。生地の厚さの問題かもしれない。。。
ケーキを焼くようになって、どうしてもアルミ製(アルミは焼きが違う!)の焼き型が欲しくなってきた。東京・合羽橋で買った業務用の焼き型、いろいろ持っていたのだが、脱出のときにメリッリにおいてきてしまったのが悔やまれる。
まぁ、仕方ない。うまくやりくりしながら、また型を揃えていこう。まずは、丸型とタルト型あたりから。
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休み明けの仕事はきつい。それは、事務系の仕事でもそうであるし、体育会系の仕事でもそうだ。
想像していたとおり、3週間分の埃と洗濯物がたまったマリーリア宅の掃除は大いにやりがいがある。普段のペースに戻すまで1ヶ月はかかりそうだ。これも、長い休みのつけ。まぁ、我慢するとしよう。
さて、早朝に桃が入ったパウンドケーキを焼いた。子供の朝食用だ。
彼は、朝食をとりたがらないため、牛乳の日と紅茶の日を交互に設けているのだ。そして、紅茶の日は、カルシウム不足を補うために乳製品を使った菓子を与えるようにしている(イタリアでは、朝食にビスケットやタルトなどの焼き菓子を食べるのは普通。)。
ネットで見つけたオリジナルレシピでは、ホットケーキミックスを使っているが、イタリアには類似のものが見当たらないため、自己流にアレンジしてみた。
我が家用と他の入所者へのおすそ分け用と、2個に分けて焼いたところ、高さがないケーキになってしまった。材料を2倍にすべきだった。。
オリジナルレシピでは、砂糖を加えなくても十分に甘いとあったが、数十グラム加えても甘さが足りないような感じだ。桃の熟度の違いか、それとも粉の違いか。。
それでも、イタリア人シニョーラは毎度のごとく大喜びで、一人でほとんど全部食べてしまった。ユウキは、家で2切れ食べ、ルドテーカに行く途中にもう1切れ食べた。大喜びまではいかなくとも、気に入ったようだ。
ということで、リピート決定だ。これから材料や分量を研究して、オリジナルのレシピを作ろうと思う。子供が喜んで食べ、しかも身体にも良い菓子作りが目標だ。
さぁ、次は何を作ろうか。。。?
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我が子ユウキには、食事の問題がある。
と言っても、好き嫌いはさほどでもない。あれもダメ、これもダメというマリーリアの子供たちに比べると、ユウキは食べるほうだ。
問題は、遊びながら食べるということだ。座って食べるのは、最初の2〜3口のみ。その後は、椅子の上に立ち上がったり、出歩いたり。一度遊び始めると、もう食べる気を失ってしまうのだから厄介だ。
こんな状態なので、半分の量を食べ終えるのに1時間から1時間半ほどかかるのは当然だ。
それは、牛乳とビスケットというイタリア風の軽い朝食でも同じだ。私なら5分もあれば終わってしまうのに、ダラダラと食べる(というよりも、遊んでばかりで食べない。)ので、1時間はざらにかかる。
もっとも、最近は暑さが厳しいので食欲が落ちているのは理解できるが。。。それでも、2〜3口しか食べないのでは体が持たない。
そこで、最近は作戦を変更してみた。
朝食を、牛乳の日とテイン抜き紅茶の日と交互にしてみるのだ。毎日牛乳というワンパターンに飽きたのだろうとイタリア人シニョーラが言っていたからだ。
カップも、前回の記事に書いたように、ブタのデザインに変え、ビスケットもプラズモンの動物デザインのもの(数100グラム入りで3.10ユーロ!)にして、気分転換だ。
これで、以前よりも若干、飲むようになったが、心配なのは、紅茶の日のカルシウム不足をどう補うかだ。この時期は、成長のためにカルシウムをしっかりとらなければいけないのだ。
そこで、手作りおやつに乳製品を積極的に使うようにしている。これまで、ババロアやチーズケーキを作ってきたのは、このためだ。
さて、昨日はベイクドチーズケーキを焼いてみた。生がダメ(彼に不評)なら焼いてみようということだ。
以前はよく作っていたのだが、ここ4・5年は全く焼き菓子を作っていなかったのが災いし、出来上がりはいまいちだ。腕も勘もすっかり鈍ってしまったようだ。。。
それでも、「すっぱい。」と言いながらもユウキは食べてくれたのでほっとした。子供は酸っぱいものが苦手なようだ。フィレデルフィアは大好物なのに、不思議だ。
新たに女性が1人入所し、キッチンを使える時間がさらに制限されそうだが、おやつ作りは続けようと思う。小さい頃の“マンマの思い出”として残ってくれたらうれしい。
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