●横澤夏子『マンマ・ミーア!』続編でハリウッドデビュー! https://www.cinematoday.jp/news/N0102583 完全に企画倒れとなったジャパンプレミアでした。 前作では、エーゲ海のとある小島で小さなリゾート・ホテルを経営するシングル・マザーのドナの娘ソフィの結婚が決まって、その前日から当日までが描かれました。ソフィは自分の結婚式にある男を3人招待しました。実はソフィは自分のパパが誰か知りません。ママの日記から3人の男が浮上したのでした。そしてママに内緒でパパ候補を式に呼んだというお話でした。ABBAの曲に乗って繰り広げられるブロードウェーミュージカルを劇場化したもの。批評家からはミュージカルに比べて歌や踊りがイマイチと賛否両論を受けたそうですが、製作5,200万ドルに対して興行収入6億680万ドルをあげたヒット作品となりました。『タイタニック』をしのぎ、イギリス史上最高のヒット作品となったのです。(ロケ地ギリシャでも) 興行的成功により、ユニバーサル・スタジオでは公開後に時間はかかるかもしれないが続編の可能性はあるとコメントしていました。なぜならABBAの名曲がまだ多く残っているから。 機が熟して作られた続編では、ソフィがドナとの夢だったホテルを全面完成させたところからスタートします。しかし肝心のドナは既になくなってしまっています。その設定によりメリル・ストリープの出番がほとんどなくなってしまったのは残念でした。 ホテルのオープニングに向けた準備を進めている中で、ソフィの妊娠が発覚します。けれども、前作で大勢から祝福を受けて結婚したはずの夫のスカイとは、ふたりの将来を巡って気持ちがすれ違い、かつてない危機を迎えていたのです。 状況を打開したいソフィは、ママの日記を読み返し、若き日の母と自分を重ねます。ママが身ごもった時、どんな気持ちだったのか?3人のパパたちとはどうやって出会って、なぜ別れたのか? それってソフィだけでなく、前作を見た人も同じ疑問を感じたままになっていたことでしょう。今回は、ソフィを妊娠する前の若きドナと現代のソフィの妊娠を交互に描くことで、ドナと3人のパパの間に“本当は何があったのか”という「過去」と、ソフィが“母になるまでの数々のサプライズ”という「現在」も、そしてソフィの生む子どもへつながる「未来」がひとつになったドラマティックな愛と絆と命の感動の物語が描かれました。 夫との危機を負いつつも、ひとり島に残って孤独感や出産の不安感と戦うソフィだっただけに、出産後に登場するドナとの心を通わし、産んだ子供の未来を祝福されるシーンは、格別に感動的でした。散々ジラされたあげく、やっと出てきたメリル・ストリープには、もう出て来ただけで涙がじわっと溢れました。歌わなくても踊らなくてもドナの気持ちがヒシヒシわかるシーンでした。ほとんど出番がなくても、全編を通じて彼女の存在感は凄すぎました。 このように前作は物語より歌と踊りに比重をかけていたのでしたが、本作では登場人物たちの人生にスポットを当てていたことが特徴です。ただ3人のパパたちの誰が本当の父親なのかなどストーリー的には、サラリとかわされてしまいます。 やっぱり本作でも主要登場人物の圧巻のパフォーマンスがメイン。何でもドナの母親でソフィの祖母であるルビーを演じたシェールが素晴らしかったです。他の役者の歌や踊りとは格の違いを見せつけてくれました。あの貫禄には、他の役者たちが霞んで見えてしまうのです。 そしてやはり本作を観た後はもう一度前作を観るべきでしょう。全編を通してストリープの歌と踊りにドナの深い愛情を感じて、彼女を愛おしく思えてしまうことでしょう。全編・続編の2作でひとつの作品といえそうです。特にABBAのファンでなく、劇中知らないが曲が多いけれど、やはり「ダンシング・クイーン」流れると興奮してしまいました。前作以上に劇的なアゲアゲの陸と海からの大パレードシーンは必見です。 【日本公開:2018年8月24日(金)】 |

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