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◆ 年金の財源不足穴埋めで国債発行…埋蔵金枯渇

読売新聞 2011年10月9日(日)3時2分配信

 政府は8日、2012年度予算で、基礎年金の国の負担分の財源不足約2兆6000億円を補うため、将来の消費税率の引き上げで返済することを前提とした「つなぎ国債」を発行する方向で調整に入った。

 特別会計の積立金など「埋蔵金」による穴埋めが困難になったためだが、消費税率引き上げが実現しなければ、国の借金がさらに膨らむ。

 厚生労働省は12年度予算の概算要求で、国の負担分の費用として10兆6743億円を要求した。このうち8兆円超は消費税などで確保できているが、残る約2兆6000億円は調達のメドが立っていないため財務省と厚労省は12年度の不足額は国債発行で確保し、将来の消費税引き上げで償還する方向で調整を進める。


◆ 底をつく埋蔵金、基礎年金の国負担どう捻り出す?

読売新聞 2011年10月10日(月)20時57分配信

 政府が2012年度予算案の編成で、基礎年金の国庫負担の一部を「つなぎ国債」でまかなう方向で調整するのは、これまで活用してきた特別会計の剰余金などの「埋蔵金」が底をつき、借金に頼らざるを得なくなっているためだ。

 ただ、「つなぎ国債」の発行は、消費税の引き上げ法案の取りまとめが前提で、実現に向けたハードルは高い。

 基礎年金の国負担割合は、04年に成立した年金改革関連法で、09年度までに2分の1に引き上げることが決まった。現役世代の負担が重くなり過ぎないようにしながら、年金給付額の減少を避ける狙いだった。

 当時、政府が財源として想定したのが消費税だ。安定した財源の確保には、すべての国民が負担する消費税が適しているとの判断だ。しかし、消費税の引き上げは実現せず、毎年の予算編成で巨額の財源不足が課題となっている。

 09〜11年度は、現行の消費税収などによる国の負担は36・5%にとどまり、残りは埋蔵金と呼ばれる財政投融資特別会計の準備金や剰余金などで穴埋めしてきた。しかし、埋蔵金も東日本大震災の復興財源に優先的に充てることになり、12年度予算では当てに出来なくなった。過去には年金の積立金から国が負担金を借りた例もあるが、運用が難しくなるなど問題が多い。

 政府は中期財政フレームで、12年度の新規国債発行額を44兆円以下に抑える方針を掲げており、年金財源として国債を2・6兆円発行すれば、12年度の新規発行額が目標を超過してしまう恐れがある。また、「つなぎ国債」の発行には、反発が強い消費税の引き上げ論議の決着が前提になる。

 政府の新年度の予算案は例年、12月下旬に閣議決定される。政府・与党が予算編成までに消費税の引き上げ時期や増税幅を決定できなければ「つなぎ国債」の発行は12年度予算案に盛り込めない。国の負担をどう捻出するか、正念場を迎える。(経済部 有光裕)

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