CLブログ・ごえママ日記

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関節疾患 


また、大多数のフードでは、ビタミンDの含有量は
推奨される量の2倍から10倍も入っているそうです。
大きな犬だから しっかりと成長させてあげなきゃ!という気持ちが
逆効果になっていることもあります。

カルシウムをたくさん与えるという方法も
骨の成長が形成不全に影響を及ぼさないことを考慮すると
あまり意味はないと考えられます。

グルコサミンは、長期使用にも優れているサプリメントで
正常なコラーゲンなどの増加を引き起こす効果を持ちます。
生物学的利用能や、体内動態、排泄パターンは 人と類似するといわれています。

コンドロイチンは、軟骨保護作用があり、 人での骨関節炎の疾患に対して
投与を行った文献では、 運動性の改善が認められています。
また、近年では これらにアスコルビン酸(ビタミンC)を混ぜて
投薬したビーグルを用いたの研究でも、いい結果が得られています。

しかし、ヘマトクリット値(貧血の数値)や赤血球、
分葉核好中球
(慢性炎症などの時に出現する白血球の細胞のひとつ)などに
対症群と比較して若干の変化が認められています。
少し気になりますね。

サプリメントはあくまでも 私はサプリメントと考えています。
補助的に使うならお勧めしていますけど、劇的な効果は求めていません。
劇的な効果があるなら、 それは医薬品・もしくは、治療薬として認定してもいいのでは?
と思えるからです。

運動制限や体重制限に頼りながらのサプリメントならいいと思いますけど、
サプリメントオンリーでの効果を期待するのは、ちょっとスジが違う気がします。
ただ、サプリメントなどで調子のいい場合に、油断してサプリメントをやめてしまうと
再発する傾向が強いように思います。
飼い主さんがいかにがんばるか? ということが非常に大切だと思います。
不運にも関節の悪くなる子がやってきた場合には 、飼い主さんが助けてあげてください。
 

次に、実例を見ながら少し話をしていきます。

イメージ 1

(写真1)

股関節の異常を見逃してしまうかもしれない例です。
(画像 写真1)は、当院に転院してきた例です。
10ヶ月齢の雑種犬、雄です。
手術の必要性を他院で強く求められて、それのセカンドオピニオンを求めて来院しました。

もともとこの病院は、軽度の関節疾患でも
即手術というタイプの病院ということだったので、 飼い主さんが心配になったそうです。
関節疾患というのは、まずは内科的療法を考慮してあげるのが優しさであると思います。
ちなみに、何度か書いたと思いますけど、 飼い主さんの満足度で考えるなら
内科的療法では70%が、外科的療法では80%が満足するそうです。

じゃぁ、よほどのことがない限り、内科療法で、、、となると思います。
外科療法のメリットは 劇的な改善と思われているかもしれませんけど、
術後に週間程度は跛行が残りますし、長いと数ヶ月跛行が認められます。

「あ、これ手術した方がいいですね。」って獣医師が言えば、
鵜呑みにしないで、本当に必要かどうかの可能性を
考慮していってあげることは大切だと思います。
手術が本当に必要な子はぶっちゃけ少ないです。

専門病院でもないのに、年間これだけ手術しました!
って感じのアピールをやってるところは、
過剰なオペをやっている可能性があるそうです。
ちなみにうちの病院での骨関係のオペはチラホラです。

話を戻します。
今回の子では、 OFA(アメリカの整形外科の専門の先生が診て下さる検査機関)で
きちんと股関節脱臼を診断できるとされている
12〜18ヶ月齢未満でしたが、レントゲンを撮影しました。
見事な股関節脱臼です。

手術は希望しないということで、内科的な処置のみになりました。
跛行が数ヶ月前からあり、慢性的であったため 、
非観血的(切らないで治す)な整復はできませんでした。
来院当初は、跛行が認められたものの、 内科的な処置で跛行は完全に無くなりました。
繁殖には使わないで下さいということを、何度も何度も言いました。
現在では(24ヶ月齢、関節の状態に変化はなし)、跛行もなく、順調です。
ただ、レントゲン像には変化は認められません。
相変わらず外れています。

もし、こういうタイプの子が フィラリア予防ででも来院したら、
レントゲンは撮影しますか?
通常は健康診断などで、レントゲンを希望されないと、発見できないと思います。
見逃してしまうのです。
したがって、繁殖に使う際には( 特に大型犬では)レントゲンを撮り
股関節や肘関節のスコアリング
(どれだけ形が変化を数値化したりデータ化してカルテに記載)
をすることをやっていく必要があると思います。

各先生方と飼い主さんが団結していくことで、
今後日本においても遺伝的要因からくる股関節異常は、減少させる事ができると思います。
実際、ヨーロッパ諸国では、
約半数まで獣医師やブリーダーさんの努力で減少させた例があります。

肘関節形成不全(Elbow Dysplasia)
せっかくですので、肘関節の病気の話を少々・・・。
犬の肘関節形成不全という用語は、獣医さんの中では、
肘関節の発育異常症候群として知られています。
肘関節の骨軟骨症は 高い遺伝性素因や外傷、栄養などが密接に絡み合って
肘関節形成不全の発生に関与している多因子性の疾患と考えられています。
主に大型犬・超大型犬の 5〜9ヶ月齢において多く発症します。

例外的に特定の中型犬やバゼットハウンドのような
軟骨異栄養型の犬種にも認められることがあります。
けっこう足が曲がっている子が多いですけど、積極的な主術はしてません。
実際治りも悪いし、再発もしやすい印象があります。
5〜9ヶ月齢という時期に
前肢に跛行があった場合には、 予後の観察は重要となります。

また、それくらいの時から 体重管理・運動の管理などを
行うことも環境的原因という面からの
悪化を防ぐという意味においては、 有効な手段なのかもしれません。
(サプリメントも使います?)
そして何よりも 飼い主さんに関心・知識を持ってもらうことが、
早期発見、早期治療へとつながると思います。

肘関節形成不全では、 結果的に二次性の関節炎に進行して、
成犬になった時に重度の跛行を示す原因となります。
肘関節の関節炎となると 、

 ヾ慇甕嬶未慮詐   
 ∩飴茲隷豺  
 2墜旭茲慮詐 などの症状が認められます。

診断には、整形外科的身体検査、レントゲン検査、CT検査が用いられます。
5ヶ月齢以上の犬の肘関節最大屈曲位ラテラル像において、
もっとも大きな骨棘 (関節鼠、野球選手などが肘につくってる遊離軟骨)が
2mm以上で軽度の関節炎、2-5mmでは、中等度、
それ以上で重度の関節炎が存在すると考えてください。
痛いです。 そしてこのような場合には、必ず対側の撮影も行い比較を行います。
比較対照がないといけないからです。

肘関節の疾患は大型犬に認められる疾患でありますが、
その予後は病態や治療方法により
大きく異なることも頭に入れておく必要があります。
繁殖に用いる場合には、特に大型犬では検査は必ず行うことをお勧めします。
発生率がかなり高いということと、
無症状でも関節炎の存在がある場合が多いという理由からです。

実際、ロットワイラー(46%)     
    バーニーズマウンテンドッグ(40%)、     
    セントバーナード(30%)     
    ジャーマンシェパード(19%)     
    ゴールデン・レトリーバー(19%)      
    ラブラドール・レトリーバー(15%)で、
肘関節の形成不全が認められています。

また、無症状だからといって、 何もないのかと言いますと、
症状の出ていないバーニーズマウンテンドッグの調査では、
正常だったのは49%で、 軽度の関節炎(26%)、
中等度の関節炎(16%)、 重度の関節炎(9%)という報告があります。

さらに50%の症例では、両側性に罹患するために、 明らかな跛行は認められていません。
ただ、ちょっと前肢の歩様がおかしくなる程度です。
我々獣医師が診察するに当たって、
大型犬で「ちょっと歩き方がぎこちないんです。」
という主訴には注意してみる必要があると思います。

治療法は、内科的には体重減少や運動制限、鎮痛剤の投与でしょう。
外科的に行うなら、遊離体の除去、近位尺骨骨切り術
(骨切りとるというシンプルな手術、けっこうなれないと大変)
などがあります。病態によって治療方法や予後が変わってくるんです。

全部書くと、読んでいてつまらないと思いますので、省略です。
詳しく、、、となれば、どんどん書きます。
今回は大まかな流れだけでお許しを・・・。
実はまだ書きたいことがあるので、もう少し読んでやって下さい。
 
へ続く

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