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私が最近よく聞いているのは、氷室京介のCDです。氷室京介は、ご存知の方も多いと思いますが、1980年代に活躍したバンドで、ここでも記事にしたことのある、BOφWYのヴォーカリストでした。

私が氷室京介を初めてみたのは、「BOOWY VIDEO」というビデオででした。お化粧バッチリの氷室京介。巧みな、そして小刻なステップ、セクシーさを醸しだすパフォーマンスに、私はやられました。男で抱かれてもいいと思ったのは、氷室京介が初めてで、最後です。男でこれなら、女性ならかなり多くの人が、そう思ったことでしょう。

BOφWYの解散後、氷室京介が出したソロアーティストとしてのデビューアルバムが、「FLOWERS for ALGERNON」です。この題名もご存知の方も多いと思いますが、ダニエル・キイス著「アルジャーノンに花束を」からきています。氷室京介が、「アルジャーノンに花束を」を読み、インスパイアーされて作った作品です。

曲目は、

1. ANGEL             7. SHADOW BOXER 
2. ROXY              8. TASTE OF MONEY
3. LOVE & GAME              9. STRANGER 
4. DEAR ALGERNON           10. PUSSY CAT  
5. SEX&CLASH&ROCK'N ROLL   11. 独りファシズム
6. ALISON   

の11曲です。

この中で中心となる曲は、1曲目の「ANGEL」です。「ANGEL」は、氷室京介がソロになって、初めて出したシングル曲となります。その後のツアーでもずっと歌い続け、「The One Night Stands〜tour“Collective Souls”1998」では、ずっと歌い続けた歌詞を一部変えることになりました。これは、氷室京介の心境の変化であり、1989年に発表してから9年の成長が、そうさせたのでしょう。歌詞が、

                     「臆病な俺を見つめなよ、ANGEL、今全てを捨てるから」
                                              が
                     「臆病者にはなりたくはない、今、飾りを捨てるのサ」

と変わったのは、彼自身、長くアルバム発表やライブ活動を行わず、ロスでの生活を過ごしていたので、日本のファンに対して、自分から離れていったのではないかと言う、不安があったからだと思います。そこで、今の自分を見てもらおうという思いが、またKING of ROCKとして恐れず進んでいくと言う決意が、この様な歌詞の変更につながったと、私は考えています。氷室京介は、その後活動を精力的に行っていき、彼自身のコアを残しつつも、新しい方向性を進んでいったところに、決意だったことの証を感じます。このことを、歌詞の一番最後に、

                  「そしてここからは NEVER SURRENDER  今 全てを変えるのサ」

と付け加えています。

「ANGEL」は、氷室京介にとってテーマとなっています。以後の曲のビデオ・クリップでは、ANGELやそれに類する存在が多数見受けられ、そのこだわりが分ります。

次に注目したい曲は、このアルバムのコンセプトともいえる、4曲目「DEAR ALGERNON」です。「DEAR ALGERNON」の元となった、ダニエル・キイスの「アルジャーノンに花束を」と言う作品は、知的障がいを持つ中年男性チャーリーが、画期的な手術で知能が異常に上がり、今までの生活とこれからの生活の間でのギャップ、ずっと友達であったネズミのALGERNONとの友情、過去との清算、を描いています。

「夢」、「希望」、「孤独」、「愛」を描いたこの作品から、氷室京介はこのバラードを作りました。知能の変化に戸惑いを隠せないチャーリーにとって、この社会は過酷なものだったでしょう。しかし、過酷な社会と感じるのは、チャーリーだけでしょうか。誰しも、社会の生きにくさを、感じたことはあると思います。多分、氷室京介もそうだったかもしれません。この曲の歌詞を見ていると、チャーリーについてだけを歌っているようには感じません。この社会につまづきを覚えた人たちについて、歌っていると、私は思います。

このことは、9曲目の「STRANGER」につながっていきます。この曲がライブで演奏される際に、氷室京介はMCで

                               「夢を見れない奴らに送ります」

と言っているのです。はみ出した少年が、システマティックに構成された社会の片隅で、揺れ動いている様を歌った「STRANGER」は、ある種、チャーリーと似た境遇かもしれないですね。

似た境遇と言うことでいえば、8曲目の「TASTE OF MONEY」もそうかもしれません。知能が低い時には望めなかったキニアン先生という女性への気持ちを、知能が上がった時に打ち明けました。その恋心は、上手くいきません。知能は上がったが、チャーリーには他の人を思いやる心が欠けていたのです。キニアン先生は、チャーリーにとって「ANGEL」だっただけに、かなりのショックを覚えます。「TASTE OF MONEY」では、お金があっても全てを得ることが出来ないこと、お金に対する、引いては権力、権威に対する反抗を、歌っています。愛すること、生きていく上で、何が大事かを示唆する曲となっています。

2曲目「ROXY」や3曲目「LOVE & GAME」、5曲目「SEX&CLASH&ROCK'N ROLL」は、氷室京介ならではの曲でしょう。「ROXY」は、最近のライブで、アレンジを変えています。イントロの演奏を、ライブでやると言うことを意識して、オーディエンスも乗れるように、参加しやすいものとなっています。「LOVE & GAME」も、ライブで今も演奏されています。「SEX&CLASH&ROCK'N ROLL」は、ライブでメンバー紹介に使われていました。間奏の部分で、紹介されたメンバーによるソロが演奏されます。ライブでは歌われない部分もあるので(オーディエンスとのやりとりにアレンジされたため)、アルバムバージョンを聞くと、新鮮な気持ちになります。

6曲目「ALISON」は、「DEAR ALGERNON」と同じ様にバラードとなっています。これは勝手な解釈となりますが、この曲はチャーリーのキニアン先生への気持ちを歌った様にも思えます。この曲は、今までのBOφWY時代とは違ったバラードでしょう。例えば、BOφWY時代のバラードの代表曲「CLOUDY HEART」では、曲調こそバラードなものの、BOφWYビートは厳然として存在しています。しかし「ALISON」では、その様なビート感が一切ないです。氷室京介のバラードの原点が、ここにあると思います。そういえば、私が以前書いたエルビス・コステロも、「ALISON」と言う同名の曲を歌っています。氷室京介エルビス・コステロを聞いているので、何かしら関係があるのかもしれません。歌詞を見ただけでは、分かりませんでしたが。

7曲目「SHADOW BOXER」は、この中で一番BOφWY TASTEが、残っている曲ではないでしょうか。

10曲目「PUSSY CAT」は、日本語に訳すと「娼婦」となります。まさに夜の「ANGEL」ですね。

次に続きます。

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私の青春時代の存在ですね〜〜改めて色々な思い出が溢れてきます^^

2005/5/17(火) 午後 9:01 [ - ]

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コメント、ありがとうございます。sirokuro59さんにとって、青春時代の象徴でしたか。このアルバムは、私が中学生の頃ので、お金がないからたくさんCDを買えなくて、何度も聞いていました。

2005/5/17(火) 午後 9:49 [ gog*_ni**y_g ]

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トラバありがとうございました。 うん、うん、なるほど。って思いながら読ませていただきました。この頃の曲は今でもライブに使われてる曲が多いですね。 私もライブで、氷室の曲ONLYでやる時は、『SEX&CLASH&ROCK'N ROLL』『TASTE OF MONEY』『LOVE&GAME』使っちゃいますね。 歌詞がとっても好きな3曲です。 『FLOWERS for ALGERNON』は私が作詞をする時に使う表現方法を勉強させていただいたアルバムでもあるんで思い入れもかなりのものです。 長々とすみません。 また楽しみにしてます。

2005/5/17(火) 午後 10:42 RENDEZ-VOUS

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コメント、ありがとうございます。たくさん書いてくださり、ありがとうございます。このアルバムで自分が演奏をするなら、と考えますと、私なら「ROXY」をやってみたいです。特に新しいアレンジのを。一緒に「GA,GA,GA」って、叫びたいですね。作詞をするということを意識したことはありませんが、「独りファシズム」は、かなり参考になりそうですよね。バンド活動でのご活躍を、願っています。

2005/5/18(水) 午前 0:18 [ gog*_ni**y_g ]

The One Night Stands〜tour“Collective Souls”1998の横浜スタジアム2DAYSに行っていました。初日は歌詞を間違えたのかなと思ったのですが、明らかに歌詞を変えて歌っているのに2日目に気づきました。 また「FLOWERS for ALGERNON」のCDを買いに行った時、そのレコード店(まだ当時はレコード店と言われていた)は売れ切れで、店員にアルバム名を言ったのですが、自分の発音が悪かったのか、若干年配の方で、「えっ??なんですか??」と何度も聞き直されて、「とにかく氷室の先日出たCDをお願いします」と言った記憶があります。

2005/5/18(水) 午後 2:23 rit*o*onz*

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コメント、ありがとうございます。私はそのライブへ行ってはいないのですが、CDを聞いて、何て言っているのかずっとヒアリングしていました。特に、「そしてここからは NEVER SURRENDER 今 全てを変えるのサ」の部分は、聞き取れなかったです。その後の「CASE OF HIMURO」で歌詞を見て、やっと分かりましたが。「FLOWERS for ALGERNON」は、今でも、これからも忘れられることのない、名盤ですよね。

2005/5/18(水) 午後 5:10 [ gog*_ni**y_g ]

すごいですねぇ、、、私も氷室が好きなので興味がありよませていただきました。。 アルバム自体持っていないので歌詞がわからなくて困っていました(笑) 去年のツアーのZEPP東京のライブをタダで行けたのでホント感動でした。 DEAR ALGERNONが好きですねぇ、、、PVもいいですし。。。。 では、失礼しました(゜゜)(。 。 )ペコッ

2005/5/22(日) 午後 3:47 kuutya124

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>kuutya124さん、訪問&コメント、ありがとうございます。このCDをお持ちではないとのことなので、中古CD屋さんをのぞいてみたらいかがでしょう?最近ではかなり安い値段で買えますよ。ライブに無料で行けたとは、よかったですね。

2005/5/22(日) 午後 8:55 [ gog*_ni**y_g ]

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長年気になっていた「FLOWERS for ALGERNON」と「アルジャーノンに花束を」とのリンク・・・このブログを読んで、解釈ができました。 下手なライナーノーツ顔負けの丁寧な文章で、とても分かりやすかったです。氷室さんに対する敬意と愛を感じました。

2005/6/5(日) 午後 0:10 tak**da

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>tak10daさん、訪問&コメント、ありがとうございます。最後の一文は、とてもうれしいです。ファンとして、この記事を書いたものとしての冥利に尽きる感じでした。出来るだけ知らない人にも興味を持ってもらいたいと思って書いたのですが、読み返してみるとまだまだでしたね。またのお越しをお待ちしております。

2005/6/5(日) 午後 11:34 [ gog*_ni**y_g ]

「アルジャーノンに花束を」はこういう風に歌になっていたのですね…。初めて知りました。 そしてこのアルバムと小説の密接な関連がとてもよくわかりましたv

2005/6/18(土) 午前 1:44 ピンクのうさぎ

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>pink_no_usagiさん、コメント、ありがとうございます。このアルバムは、聞いておいて損はないと思います。機会があれば一度、お聞きになられるといいと思いますよ。氷室京介の魅力もたっぷり入っていますし。

2005/6/18(土) 午後 6:54 [ gog*_ni**y_g ]

gogo_nissy_gさん、初めまして。
氷室京介・20th ANNIVERSARY TOUR 2008 JUST MOVIN,ON MORAL〜PRESENT名古屋に行きましたよ。
DEAR ALGERNONはヒムロックの弾き語りでした。格好良すぎで
めまいを起こしましたよ〜。
「FLOWERS for ALGERNON」がリリースされた時は18歳でした。
もちろん購入しました。時が過ぎ、昨年に中古のFLOWERS for ALGERNONを購入しました。ジャケット裏のタバコを手にするヒムロックもサイコーにかっこ良いです。
また、訪問させてくださいね。

2009/5/9(土) 午前 1:28 [ ちー ]


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