|
今年は終戦してから、60年の年に当たります。終戦の年に生まれた方は60歳、戦争に行った方は80歳くらいになるのですね。改めて考えると、長い年月です。 映画「プライド 運命の瞬間」は、日本の終戦後に行われた極東国際軍事裁判、通称東京裁判についての話です。終戦により逮捕された日本の政治的主導者たちの中で、最高権力者であった東条英機を主役にし、大東亜戦争の意味を問おうとしています。 東条英機は諸外国では極悪人のように扱われていますが、実際はどうだったのか、彼は何を考え戦争と言う選択を選んだのか、彼はどういう人間だったのか、を描いています。 そしてそれとは別に、東京裁判の裁判官の一人、インドのパル判事のストーリーも織り込んでいました。パル判事は、唯一日本の罪状に対してすべて無罪を主張したのです。 戦争の是非、日本に対する評価など、人それぞれでありますが、どんな人にもこの映画を見てもらいたいと思っています。この映画では、「魂」が映し出されているからです。東条英機の信念から描かれる「魂」、パル判事の「魂」、インド独立に青春をかけたあと、ホテルの給仕をしていた立花の「魂」など。 私の心に残った印象的なシーンを紹介すると、まずは裁判が開廷してあと巣鴨プリズンへ搬送される途中、一人の日本人女性が搬送している車の前に走り出し、「死ねー」と叫んだ後に割腹自殺を図るのです。その女性は、戦争によって夫を失っていました。彼女からすれば、戦争を起こした東条らは憎むべき悪人ということになるでしょう。以前母が言っていた言葉で覚えていることがあります。若い頃に両親で戦争の話になった際、父が戦争に賛成したことに対し、母は「戦争に行かすために子供を生んだんじゃない」と答えたそうです。父はそれで黙ってしまったそうです。この未亡人と母は同じことを考えていたことでしょう。 次に印象に残ったシーンは、東条の無念さが現れたところです。裁判で日本に対して伝聞や虚偽の証言、証人がでて、日本の罪を重くしようとする企みが行われた後で、東条と東条の弁護人清瀬一郎が面談して打ち合わせた時に、東条が「これでは日本の名誉が汚される。そんなことはあってはならない。弁護人としての勤めを果たせ」と怒るが、清瀬は少しムッとしたのだろうか静かに「これも日本が負けたせいなんです」と答えます。これに東条は落胆した趣で「それを言うな、、、、、、つらい」と言うのです。 この映画は史実に基づいてはいるが、ドキュメンタリー映画というよりはそこに脚色を組み込んではいるとは思います。そうであっても、それがこの映画を貶めるものではないでしょう。ホントに面白い映画でした。一見の価値はあると、確信的に思います。終戦記念日の前に、見ておくのも悪くないと思います。 |

- >
- エンターテインメント
- >
- 映画
- >
- 映画レビュー




いつもレンタルして観ようと思っているのですが、まだ観てません。去年、小林正樹の「東京裁判」を池袋の新文芸坐で観ました。もしお近くにお住まいでしたら、是非行ってみて下さい。今年も戦争関係のものをかなり上映しています。03(3971)9422
2005/8/15(月) 午前 4:27 [ / ]
>katatsumuridonoさん、コメント、ありがとうございます。文芸座だった頃は行っていたのですが、新しくなってからは足が遠のいてしまっていました。久々に行ってみようと思います。まだ古い映画も上映されているとうれしいのですが。
2005/8/15(月) 午後 3:19 [ gog*_ni**y_g ]