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「社会的共通資本」宇沢弘文 200年 岩波新書
序章 ゆたかな社会とは
第1章 社会的共通資本の考え方
第2章 農業と農村
第3章 都市を考える
第4章 学校教育を考える
第5章 社会的共通資本としての医療
第6章 社会的共通資本としての金融制度
第7章 地球環境

 農業と農村について;新古典派経済理論のもとに推し進められている自由主義貿易について、それは虚構であるという。IMF体制とGATT体制のもとに農業基本法が制定されて農業と農村を破壊してきたことが語られている。

 一国の経済厚生というが新古典派的個人は虚無的世界に点々と存在する泡のような非人間的な抽象的な経済人しか想定していない。生産要素の可塑性(マリアビリティ)を前提条件とする新古典派命題は現実には成り立たない。また生産要素の私有を前提とし、反対に農業を取り巻き支えるたくさんの要素を切り捨て、社会的共通資本は存在しないという立場を新古典派経済理論はとるが、それは間違いであること。
 それに対して農社、すなわちコモンズの提唱。
 灌漑溜池について、空海による満濃池の大改修と溜池灌漑の管理にかんするコモンズの制度が歴史的にも持続可能な農の営みという現代的な意味をもつと注目。スリランカ1−3世紀のシンハリ文明の灌漑技術が空海によって伝えられたこと。 

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