9条・五本木の宣教

Article 9, The Constitution of Japan, A Mission of Gohongi

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『8・15メッセージ』 日本聖公会  2005年8月15日


主にある兄弟姉妹の皆さんへ       

  8・15平和メッセージ

          日本聖公会 首座主教  ヤコブ  宇野  徹


主の平和が皆さんとともにありますように。
今年は戦後60年の年に当たります。わたしたちは、この記念すべき年に、現在の日本の状況に対するわたしたちの憂いの思いと、平和への決意を、皆さんに伝えたいと願い、このメッセージを送ります。

60年前のこの日、日本は自ら起こした侵略戦争に敗北しました。敗戦は、明治維新以降の近代日本が進めた天皇制国家、富国強兵政策、植民地主義、軍国主義という歩みの終焉でもありました。この近代日本の歩みに対して、わたしたち日本聖公会は、イエス・キリストを通して示された一人ひとりの命を限りなく愛する神の福音に立って、勇気をもって戦争反対に立ち上がることができず、自国において、外国において、さまざまな形の犠牲や、又命を奪った行為を阻止することができませんでした。10年前に開かれた '95宣教協議会で採択された『宣言』において、わたしたちはこの責任を自覚し、翌年に開催された第49(定期)総会において「日本聖公会の戦争責任に関する宣言」を決議しました。わたしたち日本聖公会は、「神の民として正義を行なうことを自覚し、平和の器として、世界の分裂と痛み、叫びと苦しみの声を聴きとること」を目指す教会となることを願っています。

このような視点から今日の日本を見るとき、状況はきわめて深刻であると言わざるを得ません。東西冷戦の終結後、1991年に勃発した湾岸戦争以降、憲法違反の疑いの強い法律が次々と成立し、日本は、「平和憲法」を持つ国から、再び、戦争のできる国へと変えようとする大きな力が働いています。事実、復興支援の名目のもとに、自衛隊がイラクに派遣されています。そして、「平和憲法」の改憲さえ、政治日程に上がっているのが現状です。

このような日本の変ぼうの背景に、アメリカを中心とした先進諸国が推し進める経済のグローバル化があります。これは、強者になるか弱者になるかの選択を、国家に対しても、個人に対しても求めてきます。強い国家でありたいという強迫が、多くの国々にナショナリズムの動きを勃興させ、国家間の対立をますます深刻なものにしています。そして国内においては、人々の間に競争が激化し、勝者と敗者を生じさせ、さまざまな社会問題を引き起こしています。特に青少年の心に与えている影響は深刻なものがあると言わざるを得ません。
わたしたちは、悲惨な地上戦を経験し、今も広大な米軍基地を抱える沖縄をとおして、戦争の恐ろしさと平和の尊さを学んで参りました。さらに又、同じ主を信じる近隣の諸教会、ことにアジア諸教会との交わりを深めて、わが国の過ちを認識し、主にあって共に生きる道を見出す努力をして来ました。わたしたちは主と共に、社会にあって敗者、弱者とされている人びととの関わりを求め、その関わりをとおして、人々が共に分かち合って生きることができる社会を目指して行きたいと願っています。

先の第55(定期)総会において、憲法第九条の改憲に反対することが決議されましたが、わたしたちは、あらためて第九条を始めとする「平和憲法」の改憲に反対していることを、皆さんにお知らせします。第九条は、「剣をさやに納めなさい。剣を取る者は皆、剣によって滅びる」(マタイ 26:52)と言われた主イエスのみ心と一致しています。どうかわたしたち日本聖公会に属するすべての人が、平和を実現する者とされ、主に約束された幸いを受けることができますように、共に祈り求めていきましょう。

2005年8月15日


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