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母の死を通して、私の感情は色々な動きをする。
まずは生きていることへの虚無感。
そしてそれが落ち着いて来て、母の記憶を辿りながら、まだ自分の幼い頃の記憶にまでたどり着く。
集団保育の始まる前の子供にとって外の世界は、時々母について回る買い物の店々や、時々立ち寄る公園などに限られる。
そのどれもが驚きと発見に満ちてキラキラしていた事を思い出す。
薬局について行くと、ケロちゃんやら何やらの小さなおまけが貰えるのがとても楽しみだった事。
可愛いねえ、やらいくつ?やら他愛ない店の人との話が多分嬉しかったのだろうこと。
何も特別な事のない日々が、今大人になった自分が捉えるより、ずっと美しく楽しい記憶として刻まれていることに気づかされる。
母のしてくれた事はそれで十分じゃないか、ああして欲しい、こうして欲しかったなんて思うのは結局、自分で勝手に握りしめた事で、子供の様に、小さな目の前の場面だけを見れば、不幸などどこにも無かった事に気づく。
下手に知識が増えて視野が広がると、色々と不幸の種をほじくり出すものだなあと、びっくりして馬鹿馬鹿しさに呆れる。
多分あの世で母に会うまで、自分は楽しく生きて行けるだろうと、思う。
母に心からの感謝。
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