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カリフォルニア大学アーバイン校(UCI:University of California, Irvine)は1月25日、
ゆで卵を元に戻す方法を開発したと発表した。
卵を茹でると、それまで透明で液状な白身が白く固くなる。これは熱や化学反応でタンパク質が変性する
プロセスだが、それを逆転しようとすると、約4日間にわたって分子レベルの透析を行う必要があった。
UCIは西オーストラリア大学の研究チームと共同で、熱で変性したタンパク質を手軽に元に戻す方法を確立した。
タンパク質の凝固は長い分子が縮んで小さな塊になることから、凝固したタンパク質に対して尿素を加えたのち、
マイクロ流体薄膜を通すことで機械的圧力を加えると塊がほぐれて元の液状に戻るという。
医薬品の研究開発や製薬においては、遺伝子組み換えで作られた特殊なタンパク質を必要とするが、
これらのタンパク質は非常に高価であることから一度変性したタンパク質を再利用することで、
抗癌剤などの製造プロセスを合理化して手頃な価格とすることができるという。
また、遺伝子組み換えの酵素やタンパク質を用いて工業的に製造されるチーズといった利用も可能として、
UCIではこの技術について特許を申請し、実用化に向け企業などに技術提携先を求めている。
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サイエンス
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世界でまだ9億台あまりの端末に搭載されている旧バージョンのAndroidについて、
米Googleが脆弱性を修正するパッチの提供を打ち切っていたことが分かったという。
脆弱性検証ツール「Metasploit」を手掛けるRapid7の研究者が1月12日のブログで伝えた。
それによると、Googleは最近まで、Android 4.3(Jelly Bean)の脆弱性について報告を受けると迅速に対応していた。
ところが、このほど新たに4.4よりも前のバージョンのWebViewの脆弱性を報告したところ、
Googleのインシデント対応担当者からメールで「もし影響を受けるのが4.4よりも前のバージョンであれば、
我々は一般的に、自らパッチを開発しない。4.4より前のバージョンに影響する報告で、
パッチを伴わないものについては、OEMに通知する以外の対応はできない」と返事があったという。
WebViewはAndroid 4.3までのバージョンに使われていたWebページレンダリングのためのコンポーネントで、
Android 4.4(KitKat)からはChromiumベースのバージョンに置き換えられている。
OSなどのサポートを巡っては、米Microsoftがサポート期限を公表しているのに対し、
GoogleやAppleは公表していない。
しかしRapid7の研究者はGoogleの返答から、現時点で同社がサポートの対象としているAndroidは
現行バージョンのLollipop(5.0)と1つ前のバージョンのKitKat(4.4)に限られていて、
Jelly Bean(4.0〜4.3)までのバージョンについては、WebViewの脆弱性修正パッチ提供が
打ち切られたことが分かったと指摘した。
Googleの統計によれば、2015年1月5日の時点でLollipopの普及率は0.1%に満たず、KitKatは約39%。
残る60%をJelly Beanまでのバージョンが占めている。
それにもかかわらずGoogleのサポートは打ち切られ、
「9億3000万台以上のAndroid携帯がGoogleの公式セキュリティパッチの対象外になっている」
(Rapid7の研究者)という。
「脆弱性が公開されているにもかかわらずアップストリームベンダーがパッチを提供するつもりがないのなら、
一般ユーザーは永久に脆弱なまま放置される」と研究者は述べ、攻撃の格好の標的になりかねないと危惧。
「次に脆弱性が公開された時にはGoogleが考え直してくれることを願う」と結んでいる。
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ソニーとパナソニックは10日、光ディスクの業務用次世代大容量規格である「アーカイバル・ディスク」を策定したと発表した。
フルハイビジョンの約4倍の解像度「4K」や膨大な情報を解析・活用するビッグデータの普及を背景に、
デジタルデータの大容量・長期保存の需要拡大に対応する。
両社は2015年夏以降、記憶容量300ギガバイトの光ディスクの新製品を投入する。 1枚あたりの最大記憶容量は現行のブルーレイ規格から3倍に増える。将来的に500ギガバイト、1テラバイトへと段階的に引き上げていく。
米調査会社IDCによると、世界で作成・複製されるデータ量は12年の2.8兆ギガバイトから、 20年には40兆ギガバイトへと拡大する見通し。
データの長期保存先として、光ディスクが本格普及するのはこれから。 両社は世界に先駆けて光ディスクの大容量化を打ち出すことで、
映像制作会社だけでなく、ビッグデータを扱うデータセンターなどの需要を取り込みたい考え。
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「世紀の大彗星(すいせい)」になるのではと注目されながら、太陽に接近した際に崩壊、
蒸発したとみられていたアイソン彗星について、米航空宇宙局(NASA)は30日までに、
「一部が残っているかもしれない」と発表した。
彗星消滅の報を受けて、特集番組のタイトルを急きょ変更したNHKは、いまだ定まらぬ
彗星の動向にやきもき。番組担当者は「継続して取材中です…」と、宇宙の神秘に当惑気味の様子だ。
NASAが公開した太陽観測衛星「SOHO」の最新画像では、太陽の上部から彗星らしき光が現れ、 明るさをあまり失わないまま、かすかに尾を引きながら遠ざかっている。
NASAは「小さな核が残っている可能性がある」とした。
一方で「破片や、周囲に残ったちりかもしれない」とも話し、実態は正確に解明できていない。
NASAですら一夜で発表内容を“軌道修正”せざるを得ないように、 人知を超えた存在なのが宇宙の神秘。NHKであっても先が読めないのは当然といえる。
崩壊の発表があった11月29日、4日放送のNHKスペシャル「遭遇!巨大彗星アイソン」(後7・30)の 番組名を「宇宙生中継 彗星爆発 太陽系の謎」に急きょ変更したばかり。
その矢先の“生存情報”に番組担当者は「今も事態は動いており、消えたとも残ったとも、何とも言えない。
継続して取材中です」と短くコメント。引き続き、太陽系の謎、宇宙のロマンに果敢に挑んでいくという。
NHK広報によると、番組にさらなる変更点はなく、彗星の動向にかかわらず、 超高感度4Kカメラでの宇宙からの生中継も予定通り実施する。
彗星と違い、番組は“生き残り”が確定しているだけに、制作スタッフはきょうからオンエアまでの4日間、
宇宙とのにらめっこを強いられそうだ。
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心臓まひを起こし死の淵に立った人が時に経験する、まぶしい光などの鮮明な「臨死体験」は、
科学的に説明できるかもしれないとする研究論文が12日、米科学アカデミー紀要
(Proceedings of the National Academy of Sciences、PNAS)に掲載された。
脳は、血流が停止した後も30秒程度、活動を続けることが分かったという。
研究を行った米ミシガン大学(University of Michigan)の科学者らは、実験用ラット9匹に 麻酔薬を投与して心停止を誘発させ、脳電図を記録した。
その結果、心臓が停止してから30秒間にわたり脳の活動が急増し、
精神状態が非常に高揚していることが分かった。
研究に参加した同大学のジョージ・マシャワー(George Mashour)教授(麻酔学・神経外科学)は、 「脳の活動レベルが高いことに驚いた」と話す。
「臨死状態では、意識がある状態を示す電気信号の多くが覚醒状態のレベルを上回っていたことが分かった。
これは、臨床死の初期段階において、脳が系統立った電気活動を行うことが可能であることを示唆している」。
同様の結果は、窒息状態のラットの脳活動にもみられたという。
論文の主著者、ジモ・ボルジギン(Jimo Borjigin)氏は、「心停止中の酸素の減少、 または酸素とブドウ糖の減少によって、意識的過程の特徴である脳活動が刺激される可能性が、
この研究で示された。また、心停止を経験した多くの患者が語る臨死体験を説明するための、
初めての科学的枠組みが提供できた」と話す。
心停止から蘇生した患者の約20%が、医師らが臨床死と呼ぶ段階で なんらかの視覚的な経験をしたと報告している。
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