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第3章 悪夢の始まり
(なんだろう?あのカード・・・)
勝也はカードの方へ行きカードを手にとった。
その瞬間、背筋が凍った。鳥肌が出た。
カードからはっきりと伝わってきた。とてつもない殺気が。
「うわあっ!」
思わず声に出してしまった。
偲は勝也の声に反応し、勝也に近づいた。
「どうしたんだ?勝也。」
「いや・・このカードから殺気が・・・・」
「このカード?カードなんてないぞ?」
指を指した方を見るとカードは無かった。
「そ、そんなっ!」
偲はかしげて言った。
「・・・・勝也、少し疲れてるんだな。」
「えっ!?違うよ。本当なんだ!」
勝也はとても真剣な眼差しをして偲に訴えた。
しかし、偲から見れば何かの幻覚を見て狂っている様にしか見えなかった。
「わかった。その話は後で聞く。今は城内さんが心配だ。」
「ちょっ・・・!」
勝也は言うのをやめた。これ以上言うと偲はあきれてしまうと思ったからだ。
偲は遊戯に駆け寄った。
「遊戯さん、城内さんは大丈夫ですか?」
「あぁ、大丈夫みたいだ。」
「ああ・・・大丈夫・・だぜ・・・・」
城内はいつの間にか立っていた。しかし、城内の足がガクガク震えていた。
「城内君!今は寝てなきゃ危ない。」
「へへっ。こんなのマリクと戦った時にくらべりゃクソだぜ。」
城内は無理をしていることは誰が見てもわかるぐらいだった。
「じゃ・・じゃあな。遊戯俺は帰るぜ。」
城内は今にも折れそうな足を引きずって出口へ向かった。
「城内君、無理しないでくれ。見送るよ。」
遊戯は城内と一緒に出て行った。
「おーい、そこの偲君とやら。」
偲の名前を呼んだのは遊戯のお爺さん双六である。
「なんですか?」
「さっきのデュエルすごかったのォ。わしは久しぶりにドキドキしたわい。」
ホッホッホッと双六は高い笑い声を上げた。
なんて陽気おじいさんなんだと偲は思った。
「しかし、城内はいつのまに成長したんじゃろうな?前まではボンミスをして小学生にまけていたのにのォ。」
そうだったんですかと偲は苦笑いをしながら言った。
「えーと・・・用件はそれだけですか?」
「え?あっ!そうじゃった。そうじゃった。忘れておったわい。」
双六の眼差しが真剣になった。
その真剣な眼差しは遊戯と、とても似ていた。
「あのデュエルの時、お主の腕に一瞬アザがあった様に見えたのじゃが見せてくれんかのォ?」
偲は双六に腕を差し出した。
双六は偲の服の袖をめくりアザを確かめた。
「フム・・・・・・・・」
双六はゆっくりと偲の袖を直した。
「見間違いだったようじゃ。すまんかったのぉ。もし、あのアザなら見てみたかったんじゃが・・・・ガッカリじゃ。」
偲は双六が何か知っているかもしれないと思い質問した。
「そのアザはどんなアザなんですか?」
「ん?それはわしもよく知らんのじゃ。一度だけな見たことがあるんじゃ。そのアザの持ち主はちょうどお前さんのような体型じゃったのぉ。」
双六はありとうのぉもういいぞ。と言い偲との会話をやめた。
偲は考えながら勝也の元へ歩いていった。
(俺と同じような体型・・・・)
前を見ると勝也はとても近くにいた。
偲はわっ!?と大声をあげて尻もちをついてしまった。
「大丈夫?偲。」
勝也は心配そうにして聞いた。
「あぁ、大丈夫だ。ところで、カードのことはいいのか?」
「うん・・・気のせい・・だったみたい。」
勝也は無理に笑って答えた。
「そうか、気のせいだったか。」
カランと玄関を開ける音がした。
入ってきたのは先ほど城内を送っていった遊戯だった。
「遊戯さん。」
偲達は遊戯に近寄っていった。
「城内君は無事帰れたよ。」
その言葉を聞いて二人はホッとした。
「そうだ、今日は色々あって疲れただろう?泊まっていかないか?」
「えっ、いいんですか!」
二人の声が同時に放たれた。
「あぁ、いいよな?じいさん。」
「あぁ、いいとも。遊戯の友達なら大歓迎じゃ。」
やったー!二人はあまりの嬉しさにハイタッチをした。
その夜―
遊戯は偲達に色々聞いた。
シンクロカードのこと、未来のこと、未来から来た方法など
「そうか、未来ではこんなカードが・・・・・・・」
「はい、未来では清掃ロボットなどがいて町を掃除してくるんです。」
「へぇ〜。・・・・あぁ、すまない相棒。俺ばかり話してすまない今変わる。」
勝也は遊戯が独り言を言っていることに疑問を抱いた。
「あの〜遊戯さん。誰と話してるんですか?」
勝也がその言葉を言った瞬間、遊戯が首につけている千年パズルが光りだした。
「うわっ。」
目を開くと目の前には雰囲気が全然違う遊戯がいた。
「遊戯さん・・・ですよね?」
「うん、そうだよ。武藤遊戯だよ。」
あきらかに口調が違うことに二人は驚いた。
「君達は知らないんだったね。実は今、僕が首につけているこの千年パズルの中には名も無きファラオの魂が眠っているんだ。」
「えっ!そんなわけないじゃないですか。遊戯さんは冗談がきついですね。」
勝也にはとても信じられない言葉だった。
勝也のいた時代は科学が進歩している時代だ。
幽霊なんていう非現実的なものは信じれるはずがない。
「ほ、本当なんだよ。この千年パズルの中には―」
また千年パズルが光りだした。
「勝也君、信じられないと思うが本当なんだ。」
また、遊戯の雰囲気が変わった。
「また、変わった。本当なんだ・・・・・・・・・」
「それにしても神達が未来からきたなんて今でも信じられないぜ。」
「ええ・・・・今でも信じられません。僕達がタイムスリップなんて・・・・」
遊戯はチラッと時計を見た。
「あっ、もうこんな時間。」
時間は12時36分だった。
「もう寝るね。おやすみ。」
「おやすみなさい。」
三人は今日のたくさんの出来事のせいで疲れていたのですぐに眠りについた。
勝也は夢を見た。
前を見ると誰かがいた。
よく見ても顔が見えなかった。
ソイツは勝也に近づいてきた。
勝也は逃げようとしたが体が動かなかった。
ソイツは勝也の体に触れた。
すると触れた部分が消えた。
勝也は驚いた。
痛みも感覚も無かった。
暴れようとしても体が動かない。
そして体が消えそうになった時、勝也は目を覚ました。
自分の体を見ると汗だくだった。
「はぁ、はぁ、夢・・・・?」
「あっ、起きたんだね。」
声のする方を見ると遊戯が制服姿で立っていた。
「僕は学校だから行くね。行ってきます。」
カランと玄関が開く音がした。
その音に遅れて双六の声が聞こえた。
「いってらっしゃい。遊戯。」
少し寝ぼけている頭が治るまで時間はそうかからなかった。
そして、勝也がまず思ったのは偲が横でまだ寝ているか。ということだった。
横を見ると案の定、偲はまだ寝ていた。
しかも、布団を蹴飛ばしていた。
「偲、もう朝だよ。起きなきゃ。」
偲はう、うん。と唸り声をあげて目を覚ました。
「・・・・遊戯さんは?」
「もう、学校へ行ったよ。」
そうか。と言い偲は頭をボリボリかいた。
「お〜い、二人ともそろそろ起きる時間じゃぞ〜。」
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