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後藤ひろひと OFFICAL SITE ひろぐ

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恐竜裁判を悩もう!

素晴らしいニュースにひろいだ!

「兵庫県」篠山市(ささやまし)が開催した
化石発掘体験イベントにおいて
「恐竜」ファンである小学三年生の少年が
約1億1千万年前のものと推定される
「鎧竜(よろいりゅう)」の歯の化石を
発掘してしまったと言うのだ!
これは知りうる限り
国内発掘が発表された「鎧竜」の中で
最古のものとなる大発見だ!
ネットで発表されているその化石写真を見る限り
なにか怪獣人形の手が折れたような
おもちゃの一部にも見えるものだが
それこそが草食恐竜である「曲竜類」の歯の特徴であり
北アメリカで多く発掘された
「アンキロサウルス」の歯と全く同じ構造をしている!
「曲竜類」の代表とされる「アンキロサウルス」が
全身を甲羅で覆われている事から
「曲竜類」は一般に「鎧竜」と呼ばれているのだ!

鑑定と記者会見を行った
地元の「博物館」主任の言葉がまたいい!

「子供は目がいいので
 他の種類も見つけてくれるかもしれない!」

そうだ!
どう考えても老眼の先生が
目を細めながら探すより
奇異な物に敏感な子供の目で探した方が
発見という物は多いはずなのだ!
「博物館」主任の言葉は
子供が大人よりも優れている点を認め
子供達への信頼感と期待を生む
実に美しい言葉だと私は感じた!
そしてなによりも発見の手柄を
少年のものとして報じた事に
正しい未来を感じた!

私がこのニュースにそこまでひろぐには訳がある!
それは私に
舞台作品『恐竜と隣人のポルカ』を書かせる要因となった
ある大きな事件が
今も私を悩ませているからだ!

『恐竜と隣人のポルカ』は
ホームドラマながらも恐竜化石に関するストーリーだった!
隣合わせに住み
庭をも共有する
小学生時代からの仲良し
「ゆきお」(寺脇康文)
「柿一郎」(手塚とおる)だったが
ある日「ゆきお」が自宅前の庭から
恐竜化石を発掘してしまう!
「柿一郎」もあわてて庭を掘ると
やはり同じように恐竜化石が発掘される!
お互い掘り出して仲良しに過ごせるかと思いきや
それらは庭をまたいで横たわる1匹だった!
かくして始まる恐竜化石の所有権争いが
お互いの家族を巻き込んで
果ては殺し合いにまで発展する
という大馬鹿な内容だ!

だがそんな馬鹿げた話を私に作らせた本物の事件は
まったく笑える箇所など無い!

1990年に研究家「スーザン・ヘンドリクソン」が発見した
世界最大にして全身がほぼ完璧に残るという
奇跡の「ティラノサウルス」化石!
それは発見者の名にちなんで
「SUE(スー)」
と名付けられた!
発掘された地元の研究所は「SUE」の復元作業にかかるも
ある朝そんな研究所をFBIが取り囲んだ!
発掘された土地の所有者が
「SUE」の所有権を主張したのだ!
かくして押収された「SUE」を巡り
かつてない”恐竜裁判”が開かれる!

研究所側弁護人の主張はこうだった!

「研究所はそもそも発掘する上で
 土地所有者に相応の発掘料を支払っている!
 そこで許可を出している以上
 ”SUE”所有権は発掘者にあるはずだ!」

うなづける!
研究所側の証言によれば
「うちの土地を掘ってみないか?」
と提案したのも土地所有者だったそうだが
その証言は言った言わないの水かけ論しか生まない!
しかしそれを無視しても
物事の道理を考えれば
「SUE」が研究所の物である事に私は疑問を感じない!

ところが!
この裁判は研究所側が敗訴し
「SUE」はサザビーのオークションに出品され
約10億円の値がつけられて
土地所有者に莫大な財産をもたらしてしまう!

一体何があったのか?

土地所有者はネイティブ・アメリカンだった!
過去の侵略行為を反省するアメリカには
ネイティブ・アメリカンの土地所有権を
永久的に保証する法律が存在する!
同時に
たとえ所有者でも
土地を自由に売り買いなどできないよう
政府が保護管理する法律も存在する!
かつて開拓時代に
ネイティブ・アメリカンを騙して
ただ同然の値段で土地を買い取ったりした
悪しき歴史があるせいだ!
ニューヨークのマンハッタン島を
$24で買い取った事などが最悪の例と言えよう!

さて!
ここで前代未聞の検察側からの主張が
裁判長および陪審員達
そしてこの私をもうならせてしまう!

「みなさん!
 もしも”SUE”が化石ではなく石油だったとしたら
 いかがでしょう?」

「化石ではなく石油」
と書いてはみたものの
私はそれらが同一の物である事を知っている!
動植物性プランクトンの死骸による化石こそが
「原油」と呼ばれる物である!
庭を掘らせてくれ
と土地所有者に10億円渡して掘削したところで
石油が出ればその権利はやはり土地所有者の物だ!

「"SUE"は6千500万年の間
 地面の一部だった物です!
 となれば"SUE"は物品ではなく
 不動産として扱われるべき物なのです!」

やられた!
不動産となれば
アメリカ政府がネイティブ・アメリカンに対して
所有権の永久保証を認めている対象となる!
そしてかつてネイティブ・アメリカンから
石油をも騙し取った過去を持つアメリカとしては
同じ過ちを繰り返す事が許されないわけである!
検察側のこの言葉に対して
誰も反論はできない!
もし反論すれば
ネイティブ・アメリカンの持ち物を
本来の価値以下の金銭で騙し取る行為に
OKサインを出してしまう事になる!
かくして「SUE」の所有権は
土地所有者へと移り
10億円へと変わるわけである!

くやしい!
20年経った今も私はこの判決がどうにもくやしい!
しかしいまだにその判決をくつがえす反論もアイディアもない!
後に研究所側の弁護士が
こんな事を言っている!

「もしも一般的に化石を不動産と分類するのであれば
 化石発掘者には不動産免許が必要となるではないか!」

言うな!
そんな余計な事を言うんじゃない!
だって流れで行けばその通りだ!
そうですね!
ではそうしましょう!
と一言われたら
それは現実のものとなってしまう!
「浅越ゴエ」とかしか化石を掘れなくなってしまう!

私は今でも「SUE」を巡る裁判に関して悩んでいる!
「セーム・シュルト」をどう倒すか以上に
深く深く悩み続けている!
だからこそ
「鎧竜」を発掘した少年と
「博物館」主任の言葉に強くひろいだのだ!
掘り出した少年の笑顔と
その笑顔を増やしたいと願う「博物館」主任!
2011年の幕開けにふさわしく
たいそうひろぐニュースではないか!

では!
ティラノサウルス「SUE」を巡る20年前の裁判に関して
是非とも読者諸君の意見を聞かせていただきたい!
思われる事があれば
Piper掲示板(BBS)にて
ご意見を賜りたいと考える次第である!



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