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後藤ひろひと OFFICAL SITE ひろぐ

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おみやげを貼る

「香港」から帰国して郵便物をチェックしていたら
たいそう面白い物が入っていて大笑いしてしまった!
私も数年間連載を続けさせていただいている
「山形新聞」
「山形」のもっとも有力紙であるその新聞が
あろうことか約半ページを使い
なんと「私の両親」を扱っていた!

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なんでも全国で活躍する「山形県」出身者の
その親を特集するという企画だそうで
内容は『後藤ひろひとの育て方』だった!
私の毎回の連載記事がほんの小さなスペースであるのに対して
どうだこの記事の大きさは!
しかも写真は「ママ」が昭和人ならではのVサインで
「ごんぼちゃん」こと「パパ」にいたってはフィーバーしている!
あまりのおもしろさに
さっそく実家に電話をかけてみると
「ママ」は自分の写真の人相の悪さに大怒りで
散々苦情を投げつけられた!
私に言ってもどうにもならないのに
理屈もなにもあったもんじゃない!
けどそれが「ママ」だ!
「英語」で言うところのザッツ・ママだ!

はてさて!
にせものの「広東語」しか話さない私は
「マカオ」と「香港」ではあれやこれやのやりとりを
すべて「英語」で切り抜けてきた!
私には海外留学経験はないので
知識は全て学校で習ったものと
それらを「音楽」「映画」で整理したものだ!
そう考えると学校で習った英語というのは
確実でありながらも
活用のバリエーションを個人でうまく判断できなければ
どうにも役に立たないものが多い!
今ではどうなっているのかわからないが
私が教科書で習った英単語には
「Cathedral(大聖堂)」や
「Humming Bird(ハチドリ)」などがあった!
「英語」を話す上でそれが必要となる事は稀である!

「あのですね!
 今日ですね!
 大聖堂にハチドリがいましたよ!」

などといちいち誰かに「英語」で報告する必要は
恐らく一生ない!
その一方で海外でホテルに泊まった際に
けっこう必要なはずの事が言えない!
「チェックアウトは何時ですか?」
ともうまく聞けないし
「ひきだし」や「消火器」や
「冷蔵庫」や「水道」といった必要単語も
案外知らなかったりする!

"When is checkout time?"

尋ねるならばそれで充分!

"What time is checkout time?"

などと綴ると短文に「time」が二つも登場し
”この木なんの木気になる木”みたいで
ただただ野暮なだけだ!

「ひきだし」はよくよく考えれば
「drawer(ドローワー)」だ!
「消火器」はちょいと難しく
「extinguisher(エクスティングイッシャー)」!
「冷蔵庫」は正式には「refrigerator(リフリジレイター)」だが
それでは「テレビ」を「テレビジョン受像機」と呼んでいるようなので
私の場合は「fridge(フリッジ)」としか言わない!
「水道」はなんとも簡単に「tap(タップ)」で充分!
ホテルでお湯が出たり出なかったりしたら
それを無理矢理電話で説明しようとせずに

"Tap is broken.(水道が壊れています。)"

とひたすら言えば
誰かが部屋まで来てくれるに違いない!

ぺたんと貼る物を「シール」と呼んだのは一体誰だろう?
そもそも「シール」は「seal」と書く英単語で
意味は「封印」だ!
中の物を見られないように閉じてしまう事を表すのが
本来の「シール」である!
なので魚肉ソーセージの付録だった物を
子供が冷蔵庫に貼ったとしても
それは絶対に「シール」ではない!
なぜならそれを貼っても冷蔵庫が開くからだ!
冷蔵庫が開かないぐらい大きな付録でなければ
それは「シール」の用を足さない!
そしてそんなに大きな物だとしたら
子供も絶対に冷蔵庫には貼らない!
それ以前に台紙からはがせない!
きっと西洋人が封筒を閉じる時に
「そんじゃまぁシールしときますね!」
と言いながら
なんらかの物でぺたんと閉じたのを日本人が見たのだろう!
それで「シール」の概念が揺らいだまま現在に至ったのだろう!

子供がいる家に遊びに行き
知らぬ間に「携帯電話」にいくつも貼られているきらきらした物は
本来は「シール」ではなく
「ステッカー(sticker)」だ!
「ステッカー」だから笑っていられる!
二度と「携帯電話」が開けられなくなる「シール」ならば
他人の子供だろうが怒鳴りつけてしまう事だろう!
だとすると私の辞書「ひろペディア」では
こう説明される事になる!

貼られて笑えるのが「ステッカー」!
笑えないのが「シール」!

それでは今から
「ステッカー」でいっぱい笑顔になった話を記すとしよう!

「マカオ」でも「香港」でも
最も多いコンビニエンス・ストアは「セブンイレブン」だった!
今となってはなぜそういう店名になったのかを
人類の半分ほども思い出せなくなった
そんな「セブンイレブン」!
私は「マカオ」と「香港」で
「セブンイレブン」を見つけるたびに入店した!
ある「ステッカー」を買うためだ!

最初に入店した「セブンイレブン」の本棚に
面白そうな物が置かれていた!
それは「サッカー」の世界的な大会
「チャンピオンズ・リーグ」の
「ステッカー・ブック」だった!
値段はわずかに$25(250円)だった!

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「ステッカー・ブック」は
買ってみたところで中身には一枚の写真もない!
実に殺風景な本である!
チーム名やチームのデータなどは書かれているが
肝心の部分には番号だけがふられている!
つまり選手名鑑から写真だけが抜け落ちた物である!

ではそんな物を一体どうするのか?

レジの横には小さな紙包みが売られている!
1包たったの$4(40円)だった!
その中には5枚の「ステッカー」が入っている!
表面には選手の名前と顔写真!
裏面には番号!
そう!
その「ステッカー」を買って
裏面の番号に従い「ステッカー・ブック」に貼っていけば
やがて選手名鑑が完成するというわけである!

「それなら本屋さんに行って
 普通に選手名鑑って物を買えばいいじゃない!」

と女子は言う!

「そうじゃないだろ!」

と男子は言う!

「どうして?」

と女子は問う!

「どうしてって・・・違うもんは違うんだよ!」

と男子は混乱する!

「ステッカー・ブック」は実に古くから世界的に存在する物で
私が小学校低学年の頃には
「ウルトラマン」の怪獣「ステッカー・ブック」と
「仮面ライダー」の怪人「ステッカー・ブック」があった!
それらは「ワールドスタンプブック」というタイトルだった!
子供が集まる文房具屋さんで売られていた物で
私も兄「よっと」もこれには夢中になったものだ!
自分で糊を使って写真を貼る物だったため
手先の器用な兄「よっと」に比べ
大雑把で不器用な私の「ステッカー・ブック」は
はみ出した糊の粘力により
いくつか開かなくなったページがあった!
そう考えると兄「よっと」の物は「ステッカー・ブック」だったが
私の物は「シール(封印)・ブック」だったのかもしれない!

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なので「ステッカー・ブック」に関して女子の理解力が薄いのは
いにしえより知っている!

「あんたそんなもんどんだけ買うねん!」

「カミさん」に叱咤激励されながら
私は見かける全ての「セブンイレブン」に立ち寄り
「ステッカー」を買い続けた!

「ステッカー・ブック言うのんも2冊買うてるやん!
 いらんやん1冊しか!」

私はそういうおみやげを最も喜ぶ人物を知っていた!
私が所属するPiperの公演における
グッズ用「トレーディング・カード」を作っていた男!
毎年私につきあって「トレーディング・カード」を作ってくれる男!
今年に入って「スペース・メガ・レーサー」を名乗り始めた男!
デザイナーの「笹田」君だ!

「おみやげって何ですか?」

私の自宅に現れた「笹田」君は
たいそう不安そうだった!
なにしろ私は
”一緒におみやげを開けよう!”
と不可解なメールしたためただけだったし
それ以前に「香港」「マカオ」からのメールでは
「おさげ物」と称する”なにかのしっぽ”を持つ私や
頭のまま焼かれた「鳥類」の写真ばかりを送り続けていた!
「笹田」君にしてみれば
かなり迷惑な物を突きつけられる可能性を算出していたのだろう!

「まぁこんな物を買って来たよ!」

歓迎の意を込め
「香港」のサッカーチーム「南華(ナンファ)」
アウェイ「ユニフォーム」で彼を迎えた私は
まずは小さく「ステッカー・ブック」を進呈した!
それをサッカー雑誌か何かだと思った彼は
ほっとしたように喜んでくれた!
しかし中を開けてがっかりした!
それはそうだ!
一枚の写真もない空っぽ図鑑だもの!
いいぞ!
思い通りの反応だ!

「だからね!
 当然これも買えるだけ買って来たよ!」

別のビニール袋をテーブルに返すと
数百包の「ステッカー」達がテーブルいっぱいにすべり落ちた!
「笹田」君は悲鳴をあげた!

「ルールを説明しよう!
 今からこれを1包ずつ取り合おう!
 取ったらせーので開封し
 お互いのステッカー・ブックにどんどん貼って行こう!
 もちろんだぶったら交換会だ!
 見ての通りとんでもない数を買って来た!
 恐らく一晩中かかるのだろうが
 決して2包取るような事はやめて
 最後まで1包ずつじっくりと開封して行こうではないか!」

「笹田」君は息が荒くなり
なんだか喉の奥でひーひー鳴き始めた!
よかった!
こういう遊びを一番喜ぶ知人が彼なのだ!

では開始!

出た物をわーわー言いながら「ステッカー・ブック」に貼って行く!
ぎゃーぎゃー言ったり
きーきー言ったりもする!
とにかく「スーパー男子」な時間だ!

時々だぶってもいないのに「ステッカー・ブック」に貼らない物もある!
「笹田」君は「バルセロナ」ファン!
私は「レアル・マドリード」「チェルシー」のファン!
「バルセロナ」の「ステッカー」が出たら
私はそれを貼らずテーブルの上に無造作に並べ
「笹田」君に見せびらかす!
古くから伝わる日本男子のならわし
「スネ夫」と「のび太」の構図をひろぐためだ!
しかし「笹田」君には願いを聞いてくれる「ドラえもん」がいない!
私がゴミのように置き去りにする「バルセロナ」の「ステッカー」を
「笹田」君が手に入れる方法は2つ!
自分も同じ「ステッカー」を引き当てるか!
もしくは「レアル・マドリード」か「チェルシー」の
すごい選手の「ステッカー」を出すかだ!
いらいらをつのらせる「笹田」君には悪いが
「バルセロナ」のすごい「ステッカー」は
どういうわけか全て私が引き当ててしまう!
私にとっては毛布の毛とりに使うほどの価値しかない
「バルセロナ」関連の「ステッカー」だが
これは恐らく「香港」「マカオ」の子供達も
殴り合いの喧嘩をして取り合うであろう物に違いない!
「笹田」君にとっても同様の価値があるのだろう!

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「出ました!
 レアル・マドリードのベンゼマが出ましたよ!
 これにセルヒオ・ラモスをつけますから!
 これで!
 これでなんとかメッシと替えて下さい!」

そこまで言うなら断ろう!
「メッシ」と同等の価値があるとすれば
「クリスチアーノ・ロナウド」だ!
それが出るまで努力するがいい!

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男の子達はとんでもなく白熱した!
「笹田」君の奥さんである「スペース・メガ子」もいたし
うちの「カミさん」も同席していたのだが
一緒にいた記憶は薄い!
それは「笹田」君も同感であろう!
時折食事休憩や「葉巻」休憩などを挟み
更に自らをじらしてみたりする!
それがまた興奮を煽り
より強いひろぎを感じてしまう!

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やがて全ての「ステッカー」を開封した時には
とうに日付が変わっていた!
気がつけば結局「クリスティアーノ・ロナウド」は出なかったのに
「リオネル・メッシ」は私の手元から消えていた!
きらきらした「バルセロナ」のエンブレム「ステッカー」が私の元を去り
代わりに「チェルシー」のきらきらエンブレムが
私の「ステッカー・ブック」を飾った!

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「笹田」君が開いているのが
「バルセロナ」のページ!
私が開いているのが
「レアル・マドリード」のページ!
ご覧頂いておわかりのように
どちらもすかすか抜けている!
とんでもない量の「ステッカー」を買って来たつもりだったのに
二人とも1チーム全ての「ステッカー」を
コンプリートして貼り終えたページはない!

黙りこくった二人は
ある提案に同意した!

「近いうちに一緒に買いに行こう!」

「セブンイレブン」で「ステッカー」を買うために
外国に行こうとする男子!
男の子はいつだって馬鹿である!
しかしだからこそ女の子が必要なのだ!
賢く堅実な女の子が
「やめなさい!」
と言ってくれなければ
男の子はどこまでも馬鹿で生きていこうとするのである!

「やめなさい!」

という声が聞こえた気はしたが
聞こえないふりをした!

やがて何かの祝勝会と称し
みんなで飲んだくれた勢いで覆面パーティが始まった!
そしてこんな事になった!

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「スペース・メガ」夫婦もこうなった!

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我々夫婦もこんな写真を撮影した!
(『ひろぐ』内ではたいそう珍しい夫婦ツーショット!)

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翌日冗談でこの写真を「藤波辰爾」選手にメールで送信した!
すると!
「キャッスラー」こと「藤波辰爾」選手から
すごい返事が届いた!

「ドクトル・ワグナーと
 ラヨ・デ・ハリスコですね!
 今は息子さん達が同じマスクをかぶって闘っていますが
 私は初代のお父さん達とよく闘いました!
 もう二人ともこの世を去ってしまって悲しいです!」

そんな事を言える人と仲良しでいられるのは
どこまでも光栄な話である!

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マネージャー「サー・ストライカー北橋」にも
「女人街」で買ったタオルを贈呈!
あんなタオルが我が家からなくなってくれた事に
たいそうすっきりした私なのであった!

近いうちに「マカオ」か「香港」に旅行に行かれる方!
お金を渡しますので
「セブンイレブン」におつかいに行ってもらえませんか?



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