仲良しの芸人「すーちゃん」こと「青空須藤」からメールがあった!
飲み会のお誘いかと思って読んでみると
「まいど先輩」が私と話したがっていると言う!
「まいど先輩」とは
漫才コンビ「ストリーク」の
「吉本峰之(よしもと・みねゆき)」君の事だ!
この私のブログ『ひろぐ』にもしばしば登場する芸人で
漫才をするべく舞台に登場する際に必ず
「まいどー!」
と何度も叫んで
お客さんとコール&レスポンスをする事から
いつしか私は彼をそう呼ぶようになった!
最初のうちは「まいど君」と呼んでいたかもしれないが
後に「吉本興業」の芸人養成学校「NSC」入学年度で数えると
私の方がずいぶん後輩である事が発覚し
私は彼を「まいど先輩」と呼ぶようになったのである!
彼が登場する『ひろぐ』記事で
最も多く読まれた物は
私の「カミさん」の誕生日を祝った一夜のエピソード
『一人ぼっちじゃないと気づく瞬間』(2009年6月19日)
である!
あの素敵にひろいだ夜の事は
今でも忘れない!
はてさて!
そんな「まいど先輩」が
一体どういう用件で私と話したがっているのか?
いやいやそれ以前に
なぜそれをまず「すーちゃん」に尋ねたのか?
おかしな話である!
お互いしばしばメールで誘い合い
近所の飲み屋に集合して飲んだくれていた仲だったのに
なぜここに来て「すーちゃん」を間に挟み
私と連絡を取ろうと言うのか?
考えられる理由は一つ!
携帯電話の紛失であろう!
きっと私のメールアドレスを失ってしまったのだ!
しかし「すーちゃん」からのメールを改めて読んでみると
ちょいと様子が違った!
どうやら「まいど先輩」は
電話嫌いな私と
電話で話したがっていたのだ!
私は「まいど先輩」にメールを送信した!
「私の携帯電話は電話機能を不能に設定しています!
何か用件があると聞いたのですが
メールではだめなのですか?」
返って来たメールはちょいと改まったものだった!
「メールでは失礼になるかもしれない内容ですので
お電話させていただこうと思ったのですが
そういう事でしたらメールでも構いませんか?」
私は”もちろん!”と返信した!
一体何事だろう?
「野球」漫才で有名な「ストリーク」が
ここに来て「サッカー」漫才に切り替えようと言うのか?
はたまた
「吉本興業」に所属しながら「吉本」という名字では
なにかと都合が悪いので
「松竹」に改名しようとでも言うのか?
何にせよ「まいど先輩」がそこまで改まるからには
かなり面白い話がメールで届くのだろう!
私は内心わくわくしながら返事を待った!
しかし!
やがて届いたメールは
決して笑えるような内容ではなかった!
「新聞やネットニュースなどでは明日発表されますが
ストリークを解散する事にしました。
今後相方は一人で活動して行きますが
僕は芸能界を引退する事にしました。」
私はしばらくそのメールを見つめた!
消エネ設定で何度か画面が真っ暗になったが
そのたびに何かのボタンを触っては点灯させ
「まいど先輩」からのメールを読み返した!
そうした後
私はゆっくりとメールの返事を打ち始めた!
二者択一の疑問文だった!
「それは相談ですか?
それとも決定ですか?」
「まいど先輩」からはすぐに
「決定です。」
とだけ書かれた力強い返事が届いた!
私は携帯電話に向かって微笑みながら大きくうなづいた!
そして続くメールの題名欄にこう書いた!
「おめでとう!」
私だけが従う哲学「ひろソフィー」には
こんな一節がある!
「笑顔で挑める物事を見つけた時
それをやり始める事など実に簡単だ!
それを続ける事はもっと簡単だ!
一番難しいのは
それを辞める事だ!」
楽しいと思えるものに挑むのは
なにより簡単な事だ!
どれほど周囲に反対されようが
それを押し切るパワーはどこかから湧いて来る!
ところが!
楽しく始めた事であっても
やがてつらい時や悲しい時は訪れるものだ!
うまくいかない事や納得のいかない事が
何度も何度も訪れるはずだ!
しかしその時に
打開策を講ずる事なく
事態の解決を時に任せてしまうと
その良くない状況がひたすら続き
やがてはそれに慣れてしまう!
そうしていつまでもその状態を続けてしまう!
いっぱいの笑顔で挑み始めた事なのに
笑顔を不要に感じてしまう!
そうすると!
笑顔と同時に
「辞める」パワーをも失ってしまう!
辞めたら周囲に何を言われるか?
辞めたら周囲に何を聞かれるか?
それに対応する事が面倒に思えてしまい
「続ける」という一番簡単な道を選んでしまう!
入学した学校であろうが
入社した会社であろうが
入団したチームだろうが
入籍した二人だろうが
全てにおいて先の「ひろソフィー」が正しいと
私は信じている!
「始める」
「続ける」
「辞める」
3つのうちで最も多くの力を要するのは
「辞める」事なのだ!
なにも「辞める」事が必ずしも正しく美しいわけではない!
苦難に立ち向かいながら「続ける」うちに
やがて「始める」時にたたえていた笑顔を取り戻せるのならば
それがもっとも素敵な事だ!
しかしそんな軌道修正が不可能だと思えた時に
「辞める」力を持ち合わせている人は極めて少ない!
誰もがみな疲れ切ってしまっている!
「まいど先輩」は最も力を必要とする選択を成した!
17年間やり続けて来た事に
自ら終わりを決めた!
続ければ続けるほど
終える事は難しい!
私なりの計算法「ひろ算」によれば
何かを1年続けると
それを終える”終止符”を打つためのペンの重さが
1kgになる!
17年間続けた事を終えるには
重さ17kgのペンで
小さな小さな点を打たなければいけない!
17kgと言えば5歳児の平均体重なわけで
それを片手の指だけで支えて点を打つなど
常識的に考えて不可能だ!
しかし!
「まいど先輩」がやった事は
それぐらい力を必要とする事だったと私は思う!
「続ける」事でパワーを失っていたはずなのに
「まいど先輩」はしっかりと
「辞める」パワーを私達に見せてくれた!
世間にはひょっとしたら彼を
「負け犬」だとか
「売れずに引退した芸人」だとか呼ぶ者も
あるかもしれない!
しかしそれは明らかに間違いだ!
「まいど先輩」は芸能界を引退する事によって
自らの人生を生き抜くための
とんでもなく強い力を見せてくれた人だ!
それを讃えずしてどうすると言うのか?
「おめでとう”まいど先輩”!
君は最も力を要する方法を選んで
見事に成し遂げましたね!
いっぱい苦しんで
いっぱい悩んだのでしょう?
ならば私は絶対に”なぜ?”などと尋ねません!
私は君が芸能人だから仲良くしていたわけではありません!
これからもいっぱい飲みに行きましょう!」
明日4月25日!
「京都」にある「祇園花月」において
「ストリーク」は最後の舞台に立つそうだ!
沢山の拍手が彼らに贈られたら嬉しい!
「まいど先輩」は気の済むまで
お客さん達と
「まいどー!」
を繰り返せばいいと思う!
何度でも何度でも繰り返せばいいと思う!
例え涙があふれて来たとしても
それでも何度も繰り返せばいいと思う!
おめでとう「まいど先輩」!
「ストリーク」は上方漫才史に残るべき
素晴らしい漫才師でしたよ!
まだまだ続く人生を
いっぱいいっぱい楽しんで下さい!
「後藤ひろひと」が
いつでもいくらでも手を貸しますよ!