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後藤ひろひと OFFICAL SITE ひろぐ

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私には生まれながらの異常がある!
正確には「先天赤緑色覚異常」
通称「赤緑色弱」というやつだ!
医者や世間が異常と言うのだから
きっと異常なのだろうが
私はそれを障害やハンディキャップだと感じた事はない!
なにしろそれで困った事など一度もないからだ!
いや!
一度ぐらいはあったかもしれない!

色覚検査では小粒の斑点の中に
どうやら数字が書かれているそうだが
そんな幻影は見えた試しがない!
小学生の頃に教育実習生が検査官となって
その色覚検査を行った事があるのだが
斑点を見つめながら
予言者並に次々と適当な数字を並べたり
蝶だとか蟻だとか答えていたら
”後藤君のいつものおふざけ”
と受け取られ
私の視覚は一時的に”正常”と診断されてしまった!
先天的な遺伝子異常が突然にして正常となれば
それは世界を揺るがす大事件なわけで
私は事実無根の容疑で後日病院に行かされた!
「赤緑色弱」で困った事は後にも先にもこれだけだ!
しかしこれはむしろ
「赤緑色弱」で困ったのではなく
「正常」で困った事と言えよう!

「赤緑色弱」では
医者や科学者やパイロットになる事において
圧倒的に不利だ!
言ってしまえばなるべきではない!
それらの職業は
微妙な色覚の判断が他人の命を左右する世界だ!
なので私の両親は
なるべく私がそれらの職業に就く事を希望しないよう
上手にごまかして育ててくれたようだ!
社会科の成績が悪いとたいそう叱られたが
理科の成績に関して叱られた覚えがあまりないのは
そんなわけなのだろう!
高校時代には物理学の試験で
後藤家の歴史において誰も得た事のない
本物の「0点」を取った事があるのに
まったく叱られはしなかった!
おかげで物理学に興味を持ち出したのは
30代後半になってからである!

そんなわけで
私は自分が見ている世界が
いわゆる”普通の人”が見ている世界とは違う事を
幼い頃から認識していた!
そしてそれをハンデとは解釈せず
むしろ
”自分だけの世界が見られる目”
という特殊なおもちゃのように感じて生きて来た!
一つの事象に関して集団と自分の意見が違えば
ははーん!
目が違うからだな!
と理解して生きて来た!

「あなたの目は信じてはいけない目です!」

幼い頃から医者にそう言われている私だが
実はその言葉こそが
私の創作の根本なのである!

事の発端は前回の『ひろぐ』記事
『絵でも描こうか!』
にあった!
仕事で「落書き」をした直後に
息抜きでも「落書き」を続けたひろぎを
文章化したものだったのだが
それを読んだ劇団「遊気舎」の俳優
「TETSU」が
メールで私に絵を送信して来たのだった!

「今日の『ひろぐ』に触発されて
 会社で退屈な時間に絵を描きました!」

「TETSU」と言えば
私の周囲では5本の指に入るほど
絵画において独創的なセンスを持つ男だ!
一度などは
「蓮根を描け」
と言ったら
まずは紙全体を真っ黒に塗りつぶして
「蓮根」が繁殖する泥を表現しようとしたあまりに
肝心となる「蓮根」を描き忘れた事のある
そんな前衛画家だ!
私から触発されて何かを描いたという「TETSU」!
私は恐る恐る添付ファイルを開いた!
そして肝を冷やした!

イメージ 1

どうしたらいいだろう?
いつも自分に正直な私には
とてもこの絵を褒める事ができない!
どうやら「十二支」だと言うのだが
「イヌイ」が増えて十三匹いる!
誰だ「イヌイ」は!
四本足を横一列に並べて描いてしまう独創性!
なのに顔はこちらを向いてしまう独創性!
どうしても眉毛を描いてしまう独創性!
鳥類の羽根は透き通り
「龍」に至っては大変な事になってしまっている!
私はこの絵に関する評価を述べる事を控え
かわりに自宅住所をメールで送信した!
なぜならこいつから年賀状が欲しくなったからだ!
巳年である来年は退屈だが
再来年の馬年あたりから
かなりすごい事になって行きそうだ!
今から丑年が楽しみで仕方がない!

「もっと送ってくれ!」
などとは決して頼んでいないのに
続け様にこれが送られて来た!
「パスッ!」と音を立てて
「しりこ玉」が飛んだ!
これをTシャツにしても
絶対に訴えられる事のない
まさに”安心のブランド”である!

イメージ 2

関西小劇場界で
「画伯」と呼ばれ見下されているのは
女優の「中道裕子(なかみち・ゆうこ)」だ!
以前彼女に
「自動車を描け」
と言ったら
長方形の中に正方形を描かかれた!
私はしばらく悩んだ後に
それが”真上から見た自動車”である事に気づき
思わず毛玉を吐いた!

芸能界で「画伯」と卑下されているのは
「王子」こと「大路恵美(おおじ・めぐみ)」だ!
彼女が番組『発熱!猿人ショー』で描いた
「かまきり」は
その奇怪さゆえにTシャツ化され
飛ぶように処分されて行った!

「TETSU」!
「中道裕子」!
「大路恵美」!
彼らは単純に”絵が下手”なのだろうか?
そんな言葉で片付けていいのだろうか?
私は幼少時代から自分が宣告されて来た
ある診断を思い出した!

「あなたの目は信じてはいけない目です!」

果たして世界全員の目が
本当に同じ物を見ているのだろうか?
私の場合は色覚異常ではあるが
ひょっとしたらそれぞれの目に個性や特質があり
一つの物でも
違った形に見えているのではなかろうか?
画家の草間彌生女史は
統合失調症から発症した幻覚で見えていた水玉を
そのまま自らの作品に描き
現代人の心をとらえて多くのファンを魅了している!
だとすれば「TETSU」の視覚には
実際にあのような「十二支」が見えている可能性は
決してゼロではない!
”どう見えているのか見えた通りに描け”
と言われても
あれと同じ絵を描くようならば
ほぼ間違いなくそう見えているはずなのだ!

私はそうした特殊能力を持つ画家達に
「超視点画家」
と名付ける事に決めた!

昨晩「昆虫会」を開き
朝の3時まで飲んだくれた!
そんな中で私は
全員に紙を配布し
新たな「超視点画家」の発掘に取り組んだ!
そして実に意外な友人が
「超視点画家」の一人である事を知り
思わず堀りごたつの下でくるぶしをひねった!
「昆虫王チョロ君」
これを描いたのだ!

イメージ 3

最初「はさみ」かペンチか
ひょっとした烏帽子(えぼし)を描いたのかと思ったのだが
どうやら字で書かれた物を作画したようである!
「昆虫王チョロ君」はこれを描き終えて私に手渡し
「あとは足ですね!」
と言った!
どういうつもりでその言葉を述べたのだろうか!
なぜそれを描かずに言葉で述べ
しかも不可疑問文として「ね!」で終えたのか!
「超視点画家」達はそこいらからして感性が違う!
なにしろこの絵を見た私は
彼を「昆虫王」と呼ぶのを止めようか
と葛藤している最中だ!

イメージ 4

そして更に
形状が圧倒的に不安定な
「昆虫王チョロ君」による
「スペースシャトル」
新しい宇宙時代の幕開けを感じた!

かくして昨晩の「昆虫会」では
「笹田子爵」デザインの
「Royal Plant生物部」
「RBP」バッジが配布された!
実にいい出来だ!

イメージ 5

夏の終わりに秘密集団の秘密のバッジが完成!
「RBP」は更に結束を固め
次はどこの「昆虫館」を訪れようかと
わいわい語り合う毎日である!

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