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たまたま朝テレビをつけたら、
星占いで「今日の運勢」のランキングをやっていた。
12星座の運勢を11位から発表し、 最後に1位と12位(つまりビリ)がわかるのだが、
ややワクワクしながら見ていたら、なんと射手座が第1位! オレの星座じゃないか! 「何をやってもツイてる日。ラッキーカラーは赤。ラッキーアイテムは豆腐。」 だと。
よーし!今日はやるぞ!と、さっそく冷蔵庫を覗いたら、 あったあった。豆腐が3丁。 いきなりラッキーアイテムとは、なんてオレはついてるんだ。 醤油持って来て、すぐに平らげた。 豆腐3丁はちょっと重かったが、良質のタンパク質で身体も絶好調さ。 え?単細胞過ぎるって? 単純明快アタマじゃなきゃ、レスラーなんて仕事やってられないよ。 当然、今日のTシャツは赤。 もちろん、10時開店と同時にホール(後楽園ホールではない)に乗り込む。 直感で、今日は「CR水戸黄門」で行こう。 打ち始めた。 弥七が出てきて風車を投げるが、はずれまくる。 そんなはずないだろー!っと思っていたら、不意にランプが点滅! ここからスーパーリーチに発展して、 来たぞ来たぞ来たぞ! 大当たりー! さすがラッキーデーだ。 このあと10連チャン!! 10連チャンの後は、時短100回転を回して即ヤメだ。 ラッキーデーだと引き際もいい。 占いって当たるんだなー。 ホクホクで外へ出たら、いい天気だぜ。 まだ太陽が高く暑い。 日やけ防止か、長い手袋をして自転車に乗ってる女の人が、やたら目につく。 白手袋もあれば黒手袋もあるのだが、 黒い手袋というと、レスラーにもいたぜ。 黒い手袋してるヤツ。 またもメキシコ時代の話だ。 いつも、黒手袋とピカピカのパリッとしたタイツの さわやかなマスクマン。 リングネームは「マノ・ネグラ」。 意味は「黒い手の男」。 ヤツとは何度もタッグを組み、地方遠征もよく一緒に出かけた。 ヤツと一緒に1ヶ月の地方遠征から本拠地メキシコシティに戻った直後の試合のこと。 客の入りもよく会場は湧いている。 メキシコ人は本当に陽気なラテン民族だ。 プロレスが大好きな観客は、いつも熱くにぎやかに、 ワーッ!と声援を送ってくれるから、 リングに立つ選手も、 気分よく試合ができる。
この日オレはセミ・ファイナルの試合で
マノ・ネグラとのタッグで悪役チームと対戦だった。
出番前に会場の様子を聞いたら、
どの試合でも観客が盛り上がっていてとても良い雰囲気とのこと。
今日もいいペースで気持ちよく試合ができるぞ!
リングへ向かいコール。
客席は大声援。
試合開始のゴングが鳴った。
オレの方はペアのマノ・ネグラが先発でリングに立った。
するとしばらくして観客席からスーーッと引いていくような涼しい空気が流れた。
客席の反応がいまいち盛り上がらない。
アレアレどうしたんだ。
タッチしてオレがリング・インした。
たちまち観客からは「ハマダ〜!!」と熱い大声援が降ってきた。
だが、また交代してヤツが出ると観客の反応が急に冷たくなる。
「ノー エス マノ・ネグラ!」
「ノー エレス!」(お前はマノ・ネグラじゃない!)
とか聞こえる。 何言ってんだろう。
なんとなくヘンな感じだったが試合は普段どおり進み、
今日はオレたちが勝った。
勝ったが最後まで観客の反応がおかしかった。
控え室に戻るといきなりマノ・ネグラがオレに怒ってきた。
オレが怒られるのかと思ったら、
「今日のお客は何だ! おれのことを、
{にせものだ!}{マノ・ネグラじゃない!}とか言ってるんだ!」
と怒鳴りだした。
「お前はマノ・ネグラじゃないか。 なぜだ?」
「お客が、オレが{汚いからにせものだ!}とか言ってるんだ。
1ヶ月も巡業行ってたからタイツもきれいに洗うヒマがなくて汚れていてヨレヨレで汗クサイのはわかってる。 だけどオレは本物なんだぜ!」
なーるほど。
言われてみると、目の前のヤツは普段の清潔で颯爽とした姿ではなく、
確かに汚らしい。
だから観客が怒り出したわけだ。
うーん、観客はよーく見てるものだなー、とオレは驚いた。
試合だけでなく、選手のコスチュームとか身なりも注目されてるんだ。1つ勉強になった。
だから今日は黄門様で大勝ちしたところでお行儀よく帰る。
負けた時も品行方正だぞ。
「グラン浜田がパチンコ屋で大負けしてあばれてた。」
なんてカッコ悪いものな。
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