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書庫モーツァルトの室内楽

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モーツァルト
弦楽四重奏曲ハ長調K465「不協和音」

ハイドンの献呈した六曲からなる四重奏曲集、いわゆる「ハイドン・セット」からの一曲。
いかに天才モーツァルトといえども全6曲が同一レベルにあるとは云い難く、個人的にはト長調387とこの不協和音四重奏曲をAランクにしています
因みにBランクは二短調K421、変ホ長調K428、変ロ長調K458「狩り」
そしてイ長調K464は少し魅了が薄く感じられます
取り出したのはこちら
ジュリアード四重奏団の旧盤のほうです
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何故新盤でなく旧盤を選んだかというと音質的に旧盤のほうがしっくりきたからです。
ジュリアード四重奏団らしい、やや冷たさを感じさせ愛想の良いモーツァルトではありませんが、その純音楽的な四重奏の響きはモーツァルトの音楽を際立たせるのようでもあり、特に終楽章の軽やかな運びには一種の快感を覚えました。
お次は方向の違ったものということでウィーン・コンツェルトハウス四重奏団のものを聴いてみました。
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言うまでもありませんが、このウィーンの団体からは古さも感じててしまいますが、今の団体からは聴かれなくなった佳き時代を感じさせ、心なごむような親しみ易さを感じさせてくれます
ジュリアードを聴いた後だったせいか、この曲にはもっとキリッとしたものも欲しいかとは思いましたが、それを言うのは野暮というものでしょう
今回も甘口と辛口の演奏で聴きました(^_-)-☆




アンプの故障のお陰でミニコンで聴いていたのですが
やはり物足りなくなりました(^^ゞ

そこで普段はあまり取り出すことのないDVDをセットしました。
モーツァルトの弦楽五重奏曲全曲の2枚組です
これはブロ友さんに教えていただいたもので最近入手したものです
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ルノー・カピュソン(第1ヴァイオリン)
アリーナ・イブラギモヴァ(第2ヴァイオリン)
ジェラール・コセ(第1ヴィオラ)
レア・エニノ(第2ヴィオラ)
クレメンス・ハーゲン(チェロ)
【収録】
2014年1月29、30日 ザルツブルク、モーツァルテウム大ホール(ライヴ)


届いてみて一番気になったのはディスク本体やパッケージの文字の読みづらいことです
淡いグリーンに白い文字、なんでこんな配色にしたのか理解できません
ハズキ・ルーペが必要になります、持っていませんが。
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で、肝心のディスクなんですが
画像については拘りがないので、まずは不満のないレベルで問題なし
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音声のほうはテレビのものなので、これは判別できませんが、悪いということはなさそうです
因みに通常はプレーヤーのデジタル信号をCDプレーヤー、DENONのDCDーSA1のDACを使用して再生しています

さて室内楽でも映像を伴ったもので視聴すると音声だけで聴くのとは違ったものになるのは当然のことです
私のように楽譜を読めない人間にとって一番の利点は曲の構造が視覚によりある程度分かるということです
例えばK515ハ長調の第1楽章など、殆どはヴァイオリンとチェロの二重奏、そこに第2ヴァイオリンと2丁のヴィオラが厚みや装飾を加え充実した音楽になっていく様がよく分かりました。
オペラだけでなく室内楽でも映像付きの面白さが堪能できました。
演奏は歌うところは歌い、切れ込むところは鋭く。それが過度にならず、とても楽しめるモーツァルトで,これからはDVDをもっと取り出すことにしようと思った次第です

白水社刊、吉田秀和全集から2冊
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35年くらい前に買ったもの
一冊2800円もしたので2冊しか買えなかったけれど何度も読み返したものです
その一冊には「名曲300選」が収められています
グレゴリオ聖歌からヘンツェまでですが最初と最後のほうは省略してバッハあたりから、特にモーツァルトのところは手垢がつくくらいに繰り返し読んで未聴の曲をチェックしたものでした。
さて、そこには若気の至り、自分の好きな曲を順番をつけての書き込みがしてありました。例えば、こちら
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鉛筆での書き込みなので薄れてしまい読みづらいのですが日付は「S61 2/15」、つまり昭和61年2月15日
モーツァルトで好きな曲のトップにはK563、つまりディベルティメントK563、二位には戴冠式ミサ、三位には魔笛と書いてあります。
今は戴冠ミサはあまり聴いていませんが他の曲に関してはあまり変わっていません

なお「名曲300選」のモーツァルトの項はK563のディベルティメントで締めくくられています
そこで今回はモーツァルトの項で最後にとりあげられ、私的には昭和61年時点で第1位の「弦楽三重奏の為のディベルティメントK563」を取り上げることにしました。
聴いたのは最近購入したこちらのCD
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若松夏美(Vn)、成田寛(Va)、鈴木秀美(Vc)

これは朝日試聴室で特選盤になっていました
激安盤ばかり買っている身にはちょっと高価でしたが、大好きな曲だし名曲の割には録音の少ない曲なのでクリックしました。

新しいCDを買って気になるのは音質です
大袈裟に言うと最初の一音が出た瞬間、良いか悪いかはだいたい判ってしまうものです
これは素晴らしい録音です
まず音場が透明で各楽器が明瞭。三丁のピリオド楽器が溶け合い、その響きが生々しくて自然、素晴らしいです
演奏もピリオド系にありがちな過度な表情付けがなくて、その響きとともに自然でモーツァルトの音楽の良さだけが浮き出てくる感じ。どこがどうのと言うよりも、なんて良い音楽なんだと感じるだけ。思わず聴き通してしてしまう演奏であり音質の良さ。このところ毎日のように聴いています。
手元にはこの曲は何枚かありますがダントツの一位に躍り出た、そんなCDです
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最後に吉田秀和氏がこのディベルティメントについて書いた文章を一部載せておきます

弦楽器の三重奏は、ベートーヴェンその他もかいているが、それはもっと明るい、屈託のないセレナード的なものになっている。
モーツァルトのこの作品に近いのは、むしろ、シェーンベルクが晩年にかいた三重奏かもしれない。


シェーンベルクの三重奏なる曲は聴いたことがありません
しかし、この曲の第2楽章を聴いていると何となくそうかなと思えるところがあったことを書き添えてこの駄文を締めくくりたいと思います












「ハイドン・セット」から短調で書かれた一曲
6曲からなる弦楽四重奏曲集の中でも屈指の名曲かと思います
蛇足ですがこの曲集ではこのニ短調K421、ト長調K378、ハ長調K495「不協和音」がAランク
他の変ロ長調K458「狩り」、変ホ長調」K428、イ長調K464がBランクというのが個人的なランク付けです

以前にも書きましたがこの曲を最初に聴いたのがこちらのLP
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スメタナ四重奏団による演奏です
このLPはA面が「狩り」B面がニ短調の曲だったのですが
「狩り」は殆ど聴かずにB面のニ短調のほうばかりを聴いていました。
モーツァルトの短調の曲ってインパクトがありますから若い時は「狩り」の明るい平明さ、当時は平凡に思えて、断然こちらに心を奪われたのです
全4楽章が悲愴美に覆われた独自の魅力に溢れているのですが第2楽章と第4楽章が特に好きな音楽です

今回はジュリアード四重奏団によるもので 1962年の録音、つまり旧盤です
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ジュリアード四重奏団らしい外連味のない直線的な演奏。
一般的にはジュリアード四重奏団とモーツァルトとは相性が悪いように思ってしまうのですが
良い演奏というものは違った面を提示してくれるようでしなやかさというよりシャープでフレッシュ、後味爽やかなモーツァルトでした。

録音は左から第1Vn、第2Vn・・・という楽器配置
音自体は古さを感じさせるものの付帯音なく各楽器が明瞭
特に比較的埋もれがちの第2ヴァイオリンがよく聞き取れるのが嬉しい
私は楽譜は読めないのですが読める人が聴いたらきっと面白さが倍増するに違いない好録音でした

蛇足ですが同じ団体による1977年の新盤よりも演奏、録音共に好ましいと思いました
3曲からなる「プロシア四重奏曲」の最後でありモーツァルト最後の弦楽四重奏曲でもあります
モーツァルトの弦楽四重奏曲といえばいうなでもなく「ハイドン・セット」がその頂点であり、それ以後の作品は少し魅力が落ちると言っても異論は出ないと思います。
この曲も難解ではないのですがモーツァルトらしい魅力となるとイマイチでお気に入りにはなりがたい曲です。よくいえば単純で明快、悪くいうと繰り返しが多くて、特に前半の二つの楽章、冗長なところもあり曲を把握しづらいのです。あまり気乗りしないでお金の為、生活の為に書いた作品ということらしいのですが納得させられます。

ところがある時この曲を聴きながら同じモーツァルトのある曲のフレーズが頭に浮かんできました。
それを機にとても親しみ易い曲に思えてきました。


第1楽章
この曲は590というケッヘル番号なのですが有名なK595のピアノ協奏曲の第1楽章に似た始まり方です。ピアノ協奏曲のほうはなんともいえない寂しさをたたえながらなだらかなフレーズですが、こちらはそのフレーズが途中で断ち切られますが、似て聞こえます。
そしてそのフレーズが楽器の組み合わせを変えながら繰り返し続いていきます。そこが冗長と感じるか面白いと感じるかは人それぞれかと思います。
第2楽章
これは「ドン・ジョバンニ」第1幕の最後の場面、舞台に配置された楽団が音楽を奏でる場面
そこで演奏される田園舞曲似たような音楽です
ここでも1楽章と同じように楽器の重ね方を変えながら繰り返し続きますが、ここは最初に聴いた時から印象深いものでした。
第3楽章の普通のメヌエットを経て第4楽章
ここではハイドン風の快速、軽快な音楽ですが、これもどこかで聴いたことがあるようなと思っていいたら交響曲第39番の終楽章が頭に浮かんできました。
音楽の進み具合がよく似ているのです。この終楽章になってやっとモーツァルトらしい明るくて生き生きとした音楽になったようにも思えました


聴いたのはブランディス四重奏団の演奏
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これはCD初期に買ったもので一緒に収められているK387のほうばかりを聴いていていました
なぜならこのK590は曲が面白くないとということで殆ど聴いていなかったのですが、今回聴き直してとても気に入りました。
ベルリン・フィルのメンバーによる四重奏団ということもあると思いますがやや骨太ながら響きが充実していて、かつ美しい。そして録音の良さもあって各楽器の混ざり具合がとても美しく響き、かつ各楽器のやりとりがよく聞き取れてちょっと面白みに欠けるこの曲を分かり易く、面白く聴かせてくれました。

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