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書庫ベートーヴェンの室内楽

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ベートーヴェンの後期弦楽四重奏曲の最初となる第12番変ホ長調作品127
名作揃いのこれらの四重奏曲のなかでは比較的地味、というか他の曲に比べると目立たない曲かもしれません。
私も聴いたのは一番最後になりましたが、最近では以前よりは取り出すことが多くなりました。
後期の他の作品に比べると、例えば作品130や131のような晦渋さがなくて、親しみ易いところがあるからでしょうか?どうもこみいったものを聴くのが面倒になったようです(^^ゞ

選んだのはクリーブランド四重奏団のテラーク盤(右)
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テラーク盤というと優秀録音が売りで、初期の派手な音響効果のもの、例えば「序曲1812年」などを喜んで聴いたいた時期もありましたが、この四重奏曲あたりになるとオーソドックスな録音になり違和感はありません。
といってもこのベートーヴェンはなかなかの優秀録音で楽器の定位と溶け合いがバランスしていて質感もリアル。地味な弦楽四重奏曲としては聴き映えのするものでした。
演奏のほうは余り深刻にならない明快なベートーヴェンでこの曲には合っているように思えました。ベートーヴェンの後期四重奏曲にもっと思念のようなものを求める方には物足りないかもしれませんが。

そこでもっと精緻で踏み込みの鋭い演奏をと思って取り出したのがラサール四重奏団の演奏。
続けて全曲聴くのはしんどかったので第1楽章と終楽章を聴いただけですが、過度にならない鋭さで以外と柔軟性もあり重奏の面白さなどはこちらが上かと思え評判に違わぬものと思いました
録音がDGGにしては明快であるののも良かったようです\(^o^)/

今年は明治150年にあたるそうです
こういうことを気にかけるている人ってどのくらいいるのでしょうか?
私は新聞などの報道で知りましたが、それが何なのというくらいです

今年が明治150年なら50年前は明治100年になるわけで、それを記念して発売されたLPがあったのを思い出して取り出したのがこちら。
ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第15番イ短調作品132
スメタナ四重奏団
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50年前ですから大学2年のころでしょうか?
クラッシック音楽に詳しいクラスメイトがいて、色々と教わったのですが
ベートーヴェンの後期の弦楽四重奏曲もそのうちの一つでした。
その頃故大木正興氏が絶賛していたスメタナ四重奏団のベートーヴェン
まず第15番を入手して聴いた時の驚き。第1楽章から、これまで聴いてきた音楽とは別世界のような深淵さを感じましたが、第3楽章のモルト・アダージョを耳にした時には、こんな音楽があったのかと、深い感動に襲われたのを今でも覚えています
という訳でこのLPをファイル化したものを聴き始めたのですが、音質がイマイチ。思い出に浸ることもなく別のものを選んでしまいました。(^^ゞ

ジュリアード弦楽四重奏団による1982年ころのライブ録音です
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どちらかというと線の太い演奏をするこの団体。ベートーヴェンのこの曲にはミスマッチかなと思ったのですが杞憂に終わりました
ライブならでは白熱した迫力と高揚感でこの曲の別の良さを教えてもらった思いでした。特に第3楽章から終楽章が白眉と思えました。
その終楽章をmp3でアップしましたので興味のある方はどうぞ
https://yahoo.jp/box/0e1iz2

ベートーヴェンの弦楽四重奏曲における一つの頂点がラズモフスキーの3曲であり
もう一つが後期の五つの四重奏曲ということは改めて云うことはありませんね
その二つの架け橋のような存在が第10番「ハープ」と第11番の「セリオーソ」ということになります。
今日は近寄りがたい「セリオーソ」ではなくて叙情的で親しみ易い「ハープ」のほうを。
ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第10番変ホ長調作品74「ハープ」
ウェラー四重奏団
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スケルツォにはベートーヴェンらしい激しさが聴かれるこの曲ですが
全体的には暖かい抒情が美しい名作でやはりウィーンの団体がいいだろうと少し前のウェラー四重奏団の演奏を取り出しました。
この曲はバリリ四重奏団の演奏も素敵ですが、こちらのほうが現代的なものを感じさせます。それを言葉で表現するのは凡人には無理ですが、とにかくそういうことです
特に第2楽章と終楽章が美しい
古くなったとはいえステレオ録音で聴けるのも大きなアドバンスです
その録音ですが年代はジャケットには記載されていません
1970年代かと思います
さすがに最新の録音に比べれば鮮明さなどで聴き劣りはしますが
定位をはじめとする音場感はむしろ自然で好ましいもので鑑賞にはまったく差し支えないものでした

さて、この四重奏団のリーダーだったウェラーはその後指揮者に転向してしまいましたが、残された数少ない弦楽四重奏曲の評価の高さに比べ指揮者としてはこれといったものが残されていないようです。
あのまま弦楽四重奏団を続けていたら、と思うのは私だけではないはずです

前回、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第16番を聴いたのですが、やっぱりベートーヴェンの四重奏曲は最高!と思いました。最近はモーツァルトばかり聴いていたのでベートーヴェンの素晴らしさを再認識でした。
そこで今回はラズモフスキー四重奏曲です
この曲というと私にとってはなんといってもこちらのLPです
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ベルリン弦楽四重奏団の演奏です
この2枚組のLPを買ったのはいつころだったか?二十歳代だったのは確かです
ベートーヴェンの四重奏曲では最初のころに買ったものです。
当時は題名がついていた曲から聴いていく、そんな聴き方をしていまいましたからね。

買った当時は演奏の良しあしとか違いなんてわからないので、今もわかりませんが、音質もよいこともあったし、手持ちのLPも数えるほどしかなかったし、新しいジャンルの音楽を聴くという意欲も手伝ったし、曲がなんといっても良かったしで毎日のように聴きました。特に一枚目に入っていたラズモフスキーの1番、その3楽章、アダージョ・エ・メスト!その美しさにびっくり、こんな音楽があったのかと繰り返し聴いたものでした。
曲の長さの関係でCDとは違い面返しが必要、特に2番は2枚目に渡ってしまい、ちょっと面倒でしたが当時は当たり前のことでした。

ベートーヴェンの弦楽四重奏曲をある程度聞いてくると、どうしても後期のものにいってしまい、私もしばらくラズモフスキー四重奏曲を聴いていなかったのですが、改めて聴いてみて後期の作品とは違ったベートーヴェンならではの表現力の強さ、思念の深さのようなものを感じた次第です
特にそう感じたのは、ベルリン弦楽四重奏団の素晴らしい演奏と録音があってこそかもしれません
がっちりとした構成感ながら柔軟性があり、みずみずしい抒情を感じさせるこの演奏には聴き惚れてました。
録音が素晴らしいです
演奏の感想と重複するのですが、鮮度の良さと響きのバランスが良くて固さや乾いた感じが皆無、芳醇という言葉が浮かびました。これはルカ教会での録音と関係あるのかもしれません。
軽い円弧状に展開する4丁の楽器の定位もよくピツィカートもリアル。こんなに気持ち良く聴ける四重奏曲の録音も稀かもしれません。
余りに良かったので第3番の1曲だけのつもりでしたが3曲を聴いてしまいました。
昔は面倒だった面返しも無縁。リモコン操作だけで簡単に選曲、通して聴ける
まったく便利になったものです


ついでに同じ演奏者による第3番のCD、ハイパーリンクマスター盤というものを数年前に買ったものがあったので聴き比べてみました。
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傾向は同じですが、ややメリハリをつけた感があって高域が強く感じLPのほうが、といってもWAVフィアル化したPCMデータつまりデジタルですが、こちらのほうが柔らかく自然に感じました
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こんなに良い録音だったかと思い、手元にある同じ団体の後期四重奏曲集の音質を確かめてみました。
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ラズモフキーの3曲に比べると明らかに落ちます
ラズモフスキーで聞かれた高域の素直な伸びや分解能に欠けたくぐもった音で魅力に欠けました。
マスタリングのせいなのか、録音時期の違いなのか?ラズモフスキーだけが良すぎたのか?わかりません
残念ながら市販されているCDを全部を揃えて確かめる余分なお金も気力もないので確かめることが出来ません。
まぁオリジナルのLPを後生大事に保管しておくことにいたしましょう

ベートーヴェンの弦楽四重奏曲から最後の16番
16曲あるベートーヴェンの弦楽四重奏曲では一番聴く回数が多いかもしれません
同じくらい好きなもにのは14番がありますが、両曲は好対照で夢幻的な広がりを持つ14番に対し、きりりと引き締まって無駄のないのが16番というところでしょうか。
後期のものを聴きたいと思った時には、簡潔で内容が詰まった、人生を達観したような趣のある16番を選ぶ、そうなることが多いようです

1998年に録音されたゲヴァントハウス四重奏団の演奏です
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ゲヴァントハウスというと、まずオーケストラが頭に浮かび、そのイメージからすると渋い重厚な演奏を予想していたのですが、まったく違う新鮮な元気のよい、しんみりとしたところがないベートーヴェンでした。
録音状態がよいせいか4丁の楽器が鳴りきっているという印象で内向きではなくて音楽が外に放射されるという感じ
後期の四重奏曲というと思索的、内省的、緊張感、そんな言葉がつきまとい気味ですが、これはそういった言葉から離れたところにあるベートーヴェンでしょうか?新しい感覚の16番を聴けた思いでした。

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