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朝鮮非難 国連安保理議長声明の意味
「国連安全保障理事会は、北朝鮮が人工衛星と主張する長距離弾道ミサイルを発射したことについて、北朝鮮を強く非難する議長声明を全会一致で採択した」
どの商業新聞も大方こんな調子で報道している。見事な一致だ。よく統制されている。「自由な意見表明と多種多様な意見」が看板のはずの、日本型民主主義の見事な到達点だ。
さぞかし反朝鮮の政治家や論客は喜んでいるだろうと、ほぞをかむ(悔やむ・後悔する)必要はない。ほぞをかんでいるのは、彼ら自身なのだから。なぜか。
国連安保理の議長は、アルファベット順に15カ国の常任(5カ国)・非常任理事国(10カ国)が交代で務める。全く偶然にも、この4月からアメリカに議長が回って来たのである。アメリカが、この好機を逃すはずがない。しかし、中ロが朝鮮への制裁強化に反対する中、アメリカが強行的な軍事制裁をできるわけがない。当の日本はと言えば、安保理に非常任理事国にも選ばれていない。ただ外野で、「非難」だの「制裁」だのと騒いでいるだけで、何の力もないのである。 よく見てほしい。今回の非難声明は、国連加盟国に強制力がある安保理決議ではない。議長声明なのである。議長声明は、全会一致といえども誰にも強制力はない。中ロにしてみれば、大統領選も近いアメリカに花を持たせて、強制力のない議長声明を出していいから、大声で制裁だと騒いだり、朝鮮と貿易する中ロの経済活動を妨害しないでくれよな、ということなのである。日本に対しても、耳元でがーがーがなりたてるのはやめてくれよな、ということである。
かくして、「北朝鮮制裁」の拳を高々と挙げた日本は、アメリカにさえ相手にされず、こっそり拳を降ろしてしまったのである。ただ口だけは、「良い声明が採択された」などと負け惜しみを言っているのである。さすがサムライニッポンである。
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