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2010年2月 緑フォーラム報告
テーマ:声を上げた非正規雇用労働者の闘い
−松下PDP事件を闘う吉岡力さんが語る−
2月28日に東京都北区の銀河実験劇場で、「声を上げた非正規労働者の闘い」をテーマに、緑フォーラムが開催されました。
来賓あいさつで、緑の党対馬テツ子党首は「非正規雇用の事について語り合い、そして学び合う機会は大切。派遣労働者がどうしてこんなに多くなったのか日本の大きな社会問題になっている。
戦後、労働者の中間搾取は職業安定法で禁止されていた。ザル法で山谷とかは日雇い労働者がいて手配師が仕事を与えて中間搾取していた。それが1985年に派遣法が通ってしまい中間搾取が公然と認められ、1986年から施行された。もともと日本は終身雇用制だった。
大企業の都合に合わせて派遣法を作り、2004年には製造業にも適用。偽装請負、みなし雇用など、労働者がよくわからないまま、体よくこき使われ、仕事がないと待っているしかない登録派遣。常用社員は派遣会社の社員。派遣先で簡単に首を切られる。労働者の今の実態を告発して闘う吉岡さんと連帯して、派遣労働を無くそう」と語った。
働く者が希望の持てる社会を目指して闘う吉岡さん
今回の講師の吉岡さんはパスコ(派遣会社)から松下PDP(プラズマディスプレイ)社に派遣されたが、派遣だと1年で派遣先の松下で直接雇用義務があるため、本人が知らないうちに、派遣ではなく請負という立場にされていた(偽装請負)。社員と同じ仕事をしていても松下の一存で時給を下げられたり、健康診断も受けられない、正社員に「身体に悪い事は、派遣にやらせておけ」と言われるなど、理不尽
がまかり通っていた。
司法書士に相談する中で、いろいろわかり「自分は松下PDPに直接雇用されるべきでないか」と労働局へ偽装請負を告発した。松下PDPは吉岡さんをいったん直接雇用し、1人だけ黒いテントで隔離し作業させ、嫌がらせをしたあげくに、5カ月後に解雇した。
吉岡さんは「この理不尽に対してなぜ声をあげたのかというと、同じ職場の若者が『俺の将来はホームレスですから』と言った事や、昼夜なく働かされ過労で自殺した若者が『無駄な時間をすごした』と書き残した事から、若者に希望のない社会に未来はないと思った。自分には親もいないし、失う物はないから告発した。働く者が奴隷のような扱いを受ける派遣労働自体を無くさない限り、改『正』案をいくら訴え
てもなんの解決にもならない」と力強く語った。若い人たちにこの現実を見つめてほしいという願
いが伝わってきた。
参加者から、自分の職場でも不当に首切りが行われようとしている事、職場で仕事を与えてもらえなかった事、かつての上司が上の人に意見をいった為に仕事を奪われ圧をかけられて自分が仕事を分け合って話しながら働いている事など、色々な意見が活発に出た。今も偽装請負という形で、本人がわからずに会社の都合の良いように無権利で働かされている人がたくさんいる状況が進行している。労働者が力を合
わせて生きていく事の大切さ、実際を見つめていく力をつける事が必要なことを実感したフォーラムだった。
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