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2011年7月緑フォーラム報告
震災後の貧困問題
仕事がないから家がない、行政が実効ある支援を
7月30日、東京都北区の銀河実験劇場で"震災後の貧困問題"をテーマに、緑フォーラムが開かれました。 来賓あいさつで緑の党対馬テツ子党首は"日本の政治が、あったことをあったと言ってほしいものです。戦争とは何かというと、もうける者だけがもうけ、働く者がその犠牲になります。今もその図式は変わっていません。原発で働く労働者もたくさんいますが、知らされていません。その中で資本家がもうけています。放射能の被害は福島だけでなく多くの人に影響を及ぼしています。命の危険にさらされている今の日本に対して、私達が安心して生きていける社会をどう作っていくのかは大きな問題です。一部の者がもうけるために働く者が犠牲になる社会です。働く者が安心して生きれる社会をつくるためにも、力を合わせていきましょう"と語りました。
続けて、講師のNPO法人自立生活サポートセンターもやいの代表理事の稲葉剛さんがレクチャーを行いました。稲葉さんは新宿野宿労働者の生活・就労保障を求める連絡会議の活動にも関わっている方です。 "野宿労働者の問題も派遣切りの問題も本質は同じです。低所得者が生きていくためには働くしかありません。収入の2割が住宅費の適正といわれています。その上で暮らしが成り立ちます。だから仕事がなくなれば住居もなくなってしまうのです。派遣法の改悪で幅広い業種に派遣が適用になりました。日経連は労働者を正社員、技能職、雇用循環の3つにわけ、雇用循環、つまり非正規雇用を増やしています。寄せ場でも、働く者は日雇い労働があればドヤと呼ばれる宿泊所に泊まれますが、仕事がなければ路上生活になります。派遣も同じで仕事があればネットカフェに泊まり、なければ路上生活です。
東日本大震災後、岩手・宮城・福島の3県で失業者が急増しました。休業補償もありますが最大6ヵ月の適用で、秋以降切れてしまうので大変です。被災者は仮設住宅に移動していますが、食事、光熱水費は自分持ちです。貧困の増加が予測されます。そして仕事がないから東京に出ますが、そこでも仕事はない。そのため路上生活者がさらに増えます。 震災は貧困問題をあぶり出しました。震災復興を国に要求するべきです"と語りました。
被災地・山田町出身の方が、被災地の現状と国の対応の遅れについて訴えていました。稲葉さんは、被災者生活再建法は全壊世帯に300万円の支援など、まったく不十分であることや、東京都政は震災直後の避難者に食事の提供をしない等、行政が不誠実な対応をとっていることを指摘し、行政の支援を訴えました。 まとめの言葉で、日本新聞社、小田桐朋子主幹は"避難してきた被災者にごはんを出さなかったり、支援者を妨害するなど、ひどい都政です。行政は震災の支援金をもらったからと生活保護を打ち切ることはすぐやりますが、被災者支援はなかなか決めません。そして被災者支援と称して被災者も含めて私達には、増税、電気料金値上げです。被災者を支援する為に連帯していきましょう"と語りました。 貧困問題の解決のために、国に生活や就労の保障を訴えていきましょう。 |
報告
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2011年6月緑フォーラム報告
私たちのめざす介護のあり方
- 画一的な介護保険制度のこえて -
6月25日、北区の銀河実験劇場で介護について緑フォーラムが開催された。講師は民間福祉施設「元気な亀さん」の瀧元信吉さん。"いつもは介護職員や高齢者を前に話す機会が多いが今日は若い人が多いですね"と言いながら、現場の具体的な事例を元に介護のあり方について語った。 瀧本さんは元看護師の妻と介護保険制度に頼らない民間福祉施設を26年運営している。最初に流した「元気な亀さん」の映像では、小さな子ども、障がいのある子ども、高齢者が手をつないで輪になって座って歌っていた。童謡から演歌まで瀧本さんの叩く太鼓のリズムにのって楽しそうに歌っていた。そこで働き始めたという20歳の青年は"最初びっくりしてバイトだったら辞めていたかも知れません。でも今 はここに勤めれて良かった"といきいきと高齢者に接していた。決して強要画一的な介護保険制度をこえてしないで一人ひとりを大切にしているのが伝わってきた。 "福祉の真髄は教育では会得できない"私は福祉の勉強をしたことはない。昔、大勢の家族が住んでいて、ぼけてそそうをした後始末やご飯の世話など子どもが当たり前のようにやっていた。 居場所を作ってあげることが大事
「元気な亀さん」では一人ひとりに対応して学んできた。現場が教科書だ。認知症の人が多く施設に来るが、残されている能力は最大に生かすようにしている。他施設では、歩ける人にも車椅子、尿意をもよおす人にも文句なしにオムツ、という風に能力を失わせる。スタッフには、代弁するな、先回りしないでよく観察しなさいと言っている。「言葉の介護」が必要。大体誰でも言われると反発する。トイレのスリッ
パを履いて来てしまう人に「それトイレのでしょ、脱いで置いてきて!」なんて言ったら脱がない。「俺、トイレ行きたいんだ、それ…」と指差せば素直にトイレに戻す。下足のまま入ってくる人には「○○さん、靴磨いておくから」と言えばすぐ脱いでくれる。一人ひとり違うから、それぞれに対応していくことが大事。笑いは最高のリハビリとなる。でもテレビでやっているようなお笑いでは決して笑わない。 中学校の校長をした人には、こと有るごとに挨拶してもらう。普段はボソボソつぶやきながら何かノートに書いている退職して20年以上になる元校長だが、挨拶となると背筋をしゃきっとさせ役人の前でも堂々と話す。魚屋だった人には魚をさばいてもらう。仕方なく生かされて施設にいるのはダメ。その人が役に立っ出番を作ってあげている。頼ると頑張ってやってくれる。仲間なんだという意識で働いてくれる。 やりたい事に向かって努力しよう
18歳の時自分探しの旅に出た。父親を誤診で10歳の時亡くし、夜間大学に入るため雇ってくれる仕事は何でもした。でも金、金、成績のための競争社会でいやになった。37歳の時、夫婦で1000万円の収入があったがやめて、民間福祉施設を開いた。介護保険は制度からもれる人のことも考えなくてはいけない。俳徊して7つの施設に断られて来た女性がいた。迎えに行ったら大黒柱にチェーンで巻かれていた。利用者が選ぶはずが施設が選り好みしている。徹底的に俳徊にスタッフがついて行ったら"もうやめるわ"と3ヶ月半後俳徊しなくなった。
「若い人は夢を持ったらそれに向かって突き進めばいい。コンプレックスのかたまりだった私が自分のやりたいことをやり遂げようとしているのだから」 人間、それも弱い者、困っている人に対するあたたかさを持ち、共に生きていこうと施設を運営する姿に感動した。一人ひとりの人間を大事にするコミュニティを作っていくことが、自分も生き生きと生きていけることだと思った。若者たちも目を輝かせて話を聞いて学んだ緑フオーラムだった。 |
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2011年5月緑フォーラム報告
全ての原発を廃止させよう
−子どもと女性の健康を守るために− 5月28日、東京・北区の銀河実験劇場で「全ての原発を廃止させよう −子どもと女性の健康を守るために−」のテーマで緑フォーラムが開催された。
講師は、緑フォーラム代表の三橋 牧氏。「放射能は目に見えない。見えないものは学習しなければわからない」と話し、学習を展開した。
最初に、なぜ子どもと女性なのかというと、子どもや女性は男性より2〜3倍放射能を受ける感受性が強いから。子どもや女性が安全な環境なら男性も安全ということ。 安全な原発はない
原発燃料のウランは、日本では岡山・鳥取の人形峠で採掘されていた。採算が合わなくなりやめたが、1000人の労働者の被爆データはない。ウラン鉱を試掘後、ドラム缶100万本の残土をそのまま野ざらしにした。問題になったら、アメリカ先住民の土地・ユタ州へ6億6000万円で運搬した。原発は、クリーンでも安価でもない。大気中・海水に放射性物質を捨てる。冷却のための海水は1秒間に数十トン排水される。「薄まるから大丈夫」というが確実に環境を破壊している。原発労働者は、定期点検のため原子炉の床や壁をふいたり、配管を磨いたり日常的に被ばくする。「放射線管理手帳」で累積線量を管理することになっているが、本人に渡さないなどいいかげんだ。原発労働者は1年間で50ミリシーベルトまで認められているが、(現在フクシマでは250に勝手にあげた、法律違反)29歳で白血病のため亡くなった嶋橋さんは、9年間で50.63ミリシーベルト、最多の年で9.8ミリシーベルトだった。「放管」で白血球が13800でも異常なしと作業させていた。(普通は4000〜8000)
息子の死を無にしないためにお母さんが全国で講演している。 被曝により、白血病や、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、がんなどを発病する。その他PTSD(心的外傷後ストレス障害)になることもある。 原発は原発産業や電力会社に莫大な儲けをもたらすが、独占企業の電力会社から広告料をもらうマスコミや政治家の癒着もある。下請け労働者を使い捨てにして儲け、古くなった原発を解体して儲ける。そしてプルトニウムから原爆を作る狙いもある。すべての原発は廃止しなければならない。 福島のお母さん達が文科省に年間20ミリシーベルト撤回を訴えていた映像も流されたが、今年は1ミリ以内とすると発表された。原発労働者や福島の子どもが被爆しようが東京で電気を使えれば関係ない、という意識が恐ろしいことだ。人間が健康に生きていく共同体(コミューン)が大切だ。命も生活も環境も破壊する原発をなくすために、連帯の輪を広げていくことが大事だと学んだ。
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2011年2月 緑フォーラム報告
「学校も社会も雑木林 -雑木林から雑木林へ-」
一人ひとりが大切にされる、強制のない社会を作るために
2月26日、東京都足立区の竹の塚地域学習センターにおいて、河原井純子さんを講師に緑フオーラムが開かれた。河原井さんは、「日の丸・君が代」の強制に反対し、不起立を貫いて、2010年3月、2回目の停職6ヶ月という累積加重処分の後、退職、全国行脚している。
「緑フォーラムは若い人がたくさん集まっている。今日も朝鮮学校の高校無償化実現のための集会に参加したが、そこでも若い人が自分の言葉や詩で語っていた。中東でも若者が立ち上がっている。"あくしゅ"の皆さんと"味噌作りと憲法学習会"をやった。きっかけは"どうして不起立なんですか"という問いから始まった。そこではいじめのことが出た。傍観者、差別する側に立たない生き方をする、そのためには"NO"と言えることが必要だ。「君が代」は憲法違反の歌であり、「日の丸」を掲げて人殺しをした、だから私は"NO"だ。 決してあきらめない 日常の実践が大事
養護学校(現特別支援学校)で教師をやってきた。性被害に会う子どもがたくさんいた。変だと思ったら声にする、NO、いやだと言えるよう教育してきた。「憲法」と「子供の権利条約」を取り戻したいと強く思った。東京都は、画一的な人工林、1〜2本の立派な木があれば、あとは命令に服従する木があればいい、という考えだ。社会もそうだ。 2006年9月予防訴訟難波判決で「日の丸・君が代の強制は違憲だ」と画期的な判決が出て、不起立が増えるかと思ったがそうはならなかった。どんなに立派な法律も判決も、日常生活で使わなかったらただの紙切れだ。 どんなに厳しい現実でも決してあきらめないこと、そして周りの人、若い人と対話していくことが大切だ」と語った。
若者達から次々意見が出た。雑木林のようにいろいろ違うものをもって尊重されて生き続けられる社会、差別も強制もない社会実現のために、対話できる関係を作っていこう。
集会では、足立区内で教育・福祉・平和の活動を続ける緑の党のやこう恵美さんが連帯のあいさつをし、若者達と歌を披露し、フォーラムを盛り上げた。 |
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2011年緑フォーラム報告
「築地市場移転問題を考える 高濃度の汚染地に移転していいの?」
ずさんな土壌調査、大手のための豊洲移転
1月29日東京都板橋区のグリーンホールで、築地市場移転問題について、一級建築士・「豊洲市場用地購入の予算執行差止めのための東京都職員措置請求者」の水谷和子さんを講師に緑フォーラムが開催された。
来賓あいさつで線の党・対馬テツ子党首は、「築地市場再整備だったものが、石原都政になって急に猛毒の豊洲移転となった。そこに利権がからんでいる。食の安全を守るためには市民の声を大きくしていくことが大事。政府はTPP参加をもくろんでいるが、本当に国民が幸せだということは、一時的なものであったり、一部の者だけがもうけるのは違う。安心して暮らせる政治が必要だ」と訴えた。 水谷さんは、「豊洲は地盤が軟弱な埋立地。粘土層の下には汚染しない、という見解を聞いて、変だと思い、質問したり、20回以上も情報開示請求しているが、ずさんな調査で、データ改ざんなどあり、裁判もやっている。 東京ガスは50年も豊洲で操業し、東洋一の供給量を誇ったその煙は銀座まで流れて来ていた。18000本の杭を打って支えていたが地盤沈下していた。表層土の調査は10m x 10m x 1mの土地から50gのサンプルを採取、深度方向の調査は100m x 100m x 100m (10tトラック15台分)あたり100g採取で、汚染物質に当たるかはかなり疑問だ。汚染対策後調査は、シアンならシアンだけの汚染物質しか調査しない、などずさんだ。 汚染地は汚染した者がきれいにする原因者責任がある。しかし、東京都は責任を問わない『瑕疵担保なし』の契約をし、汚染なしの値段で13haを720億円で購入し、土壌汚染対策費が全体で586億円かかる。さらに残りの土地を1260億円という汚染なしの値段で本年度予算執行しようとしている。これを阻止するための裁判を始める。傍聴に行ったり、質問したり電話をかけたり都民が関心を持つことが移転を止める」と語った。 なぜ移転するのか
参加者の青年から「なぜ築地から移転するのか、なぜ豊洲なのか」と質問が出た。 ①1等地である築地を売却したい②仲卸の目利きで生産者にも消費者にも正当な値段をつけるしくみから、大企業が儲ける流通のしくみに変えたい、ということがある。築地を高い値段で売っても買った大企業はそれ以上の利潤をあげるだろう。流通も大手しか入れず、町の八百屋・魚屋はやっていけなくなり、商店街は一層シャッター街となる。大きなスーパーで、パック詰めされた魚しか消費者は買えなくなり、値段は大手が決める。
猛毒の埋まっている豊洲に生鮮食品を扱う市場は移転できないし、大手ばかりがもうける流通は生産者・消費者の利益にならない。安全な食の確保、税金の使い方など問題を再確認した緑フォーラムだった。
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