温泉バカンス

不当表示、分析書改ざん、無許可飲泉利用など長湯温泉で現在起こっている一連の問題を温泉レポートにて徹底追及中!

温泉レポート(38)

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 この『長湯温泉は「日本一の炭酸泉」か?』というレポートの(10)および(11)で、ラムネ温泉、かじか庵、長生湯、御前湯、天満湯の現在の遊離二酸化炭素(=遊離炭酸)の含有量が以前と比べ明らかに減少していることを述べたが、その後の調べで、千寿温泉の遊離二酸化炭素含有量に明らかな減少傾向が認められたので、ここに報告したい。

 千寿温泉は1982年(昭和57年)8月20日付けの分析表があるが、それによると、遊離二酸化炭素含有量は455mg/kgとなっている。ということは、千寿温泉は今から24年前の1982年の時点で炭酸泉の規定値(二酸化炭素含有量が1000mg/kg以上)には達していなかった、すなわち、少なくとも、1982年の段階で千寿温泉は既に炭酸泉ではなかったということである。
 この千寿温泉には2005年(平成17年)2月15日に測定した最新の分析表もある。それによると、遊離二酸化炭素含有量は256.9mg/kgまで減少している。ということは23年の間に198.1mg/kgもの遊離炭酸が減少したということである。

<千寿温泉の二酸化炭素含有量の変遷>

1982年(昭和57年)455mg/kg
              ↓
2005年(平成17年)256.9mg/kg


 また、御前湯の平成17年の正確な遊離二酸化炭素の含有量が判明したので、以下に列記する。なお、分析日は全て平成17年10月27日である。
<泉温46.8℃の源泉>296.8mg/kg 
<泉温47.0℃の源泉>71.5mg/kg
<泉温31℃の源泉>106.8mg/kg
<上記三源泉の平均>158.37mg/kg

 なお、御前湯の1998年(平成10年)10月14日の分析表によると、源泉三本の遊離二酸化炭素含有量は、
<源泉1>436.9mg/kg
<源泉2>114.7mg/kg
<源泉3>365.8mg/kg
<上記三源泉の平均>305.8mg/kg
となっている。御前湯は平成10年の時点で三源泉の平均が、炭酸泉の規定値(二酸化炭素含有量が1000mg/kg以上)の三割程度しかないが、平成17年の最新の分析表ではその一割五分程度まで減少している。
 このように、御前湯はどの源泉も炭酸泉の規定値にほど遠く、環境省の鉱泉分析表指針に従えば、炭酸泉を名乗ることはできないのだが、現在でも御前湯のホームページ及びパンフレット、そして各種雑誌では堂々と御前湯のことを「炭酸泉」と喧伝している。これは不当表示以外の何ものでもないだろう。
 なお、現在、長湯温泉が使用している「日本一の炭酸泉」のキャッチコピーが景品表示法の不当表示に当たるかどうかに関しては、公正取引委員会の審理事項になっているとのこと(2006年11月10日付けの竹田直入温泉連絡協議会会長、長湯温泉旅館組合組合長の回答書による)だが、その中でも御前湯は各種メディアへの露出が多い分、不当表示に該当する記述は膨大な量になるだろうと推測される。

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 昨夜(2006年11月15日)、日本テレビで放送された「1億人の大質問!?笑ってコラえて!」という番組に、長湯温泉が紹介されたという情報をある温泉関係者の方からいただいた。
 そこで、早速、日本テレビに電話をかけて事実確認をしてみた。すると、確かにその番組の中で、長湯温泉が取り上げられ、「二酸化炭素の含有量が日本一と言われている」というテロップが流れたというのだ。当然、これは誤った内容なのだが、その情報源を聞いて驚いてしまった。
 何と、「二酸化炭素の含有量が日本一」だという情報を出したのは竹田市の観光課だというのである。日本テレビには、その内容が明らかな誤りであるということを指摘しておいたが、竹田市の観光課は何故、このような事実に反する、誤った情報をテレビ局に提供したのだろうか。その理由は定かではないが、もし、これが意図的に行われたのであれば極めて悪質な行為だと言わざるを得ない。
 日本テレビの同番組は全国ネットの番組なだけに、視聴者に与える影響も甚大である。おそらく、全国の視聴者の多くはその誤った情報を何の疑いもなく信じきってしまったことだろう。そういう意味で、竹田市の観光課の道義的責任は大きい。事実関係や経緯を含めて、竹田市の観光課には視聴者に対する最低限の説明責任があるだろう。
 しかも、竹田直入温泉連絡協議会会長および長湯温泉旅館組合組合長の署名入りの2006年10月10付けの回答書の中で、長湯温泉側は『「炭酸ガス濃度が日本一」などという誤った表現やこれに類するものは可能な限り削除、修正する』という約束までしているのである。それなのに、今回、日本テレビに誤った情報を提供したということは、この約束を破ったことに他ならないのではないか?

 しかし、何も問題はこれだけではなかった。
 「旅行読売」という月刊誌の2006年12月号にも明らかに誤った記述があったのである。同雑誌のP50に、長湯温泉の「かじか庵」が紹介されているが、その紹介文の中で「長湯温泉は、炭酸の含有量日本一を誇る」という明らかに誤った記述がある。これに関しても、「旅行読売」および「かじか庵」、そして長湯温泉旅館組合は事実関係を調査して、直ちに記事の訂正をするべきである。

 最後に、「炭酸泉」に該当する代表的な温泉地の二酸化炭素含有量を以下に列記してみたので、参考までに見ていただきたい。
 なお、以下の施設は長湯温泉と違い、全て炭酸泉の規定値(二酸化炭素含有量が1000mg/kg)をクリアしている。

 当レポート『長湯温泉は「日本一の炭酸泉」か?』(9)で取り上げた長湯温泉の各温泉施設の二酸化炭素含有量(全て炭酸泉の規定値に達していない)と比較していただければ、長湯温泉を「炭酸の含有量日本一」「二酸化炭素の含有量が日本一」とするのは明らかな誤りであるということがご理解いただけるだろう。

<全国の主な炭酸泉の温泉地と二酸化炭素の含有量>単位は全てmg/kg。
湯屋温泉・合掌苑(岐阜) 7909 
※なお、同じ湯屋温泉の奥田屋の源泉は1947mg/kg
湯布院町大字塚原某源泉(大分)7674<※1>
吉川温泉・よかたん(兵庫) 4110
山香温泉・風の郷(大分) 4053<※2>
みちのく温泉(青森) 4004 
玉川温泉(秋田) 3160 
頓原温泉(島根) 3146
小屋原温泉(島根) 3100 
ゆの里温泉(和歌山) 2974 
湯谷温泉・祢山荘(島根)2891 
大塩温泉(福島) 2856
花山温泉(和歌山) 2588
野半の里・蔵乃湯第一源泉(和歌山) 2525
温泉津・小浜温泉(島根) 2300
香寺温泉(兵庫) 2270
代山温泉(長野) 2260
灰沢鉱泉(長野) 2193
二本木温泉(長野) 1924
五味温泉(北海道) 1887
金桁温泉(熊本) 1832
潮温泉(島根) 1814.2
柚木慈生温泉(山口) 1795
阿蘇野白水鉱泉(大分) 1789
籠の坊温泉・民宿湯の壷(兵庫) 1778 
鶴の湯温泉(和歌山) 1740
石鎚山温泉(愛媛) 1718
石道温泉(兵庫) 1659
酸ヶ湯温泉(青森) 1650
塩田温泉・知新荘(兵庫) 1639 
宮滝温泉・まつや(奈良) 1587 
鷺来ヶ迫温泉(大分) 1549
香肌峡温泉 いいたかの湯(三重)1523
本町温泉(和歌山) 1477
極楽温泉(宮崎) 1419
黄金温泉・カルデラ温泉館(山形) 1412
塩之沢温泉「やまびこ荘」(群馬) 1405
汐の湯温泉 (大阪) 1396
八町温泉(福島) 1387
加古川温泉(兵庫) 1385
船小屋温泉(福岡) 1350
猿川温泉(群馬) 1320
湯之元温泉(宮崎) 1310
赤川温泉・赤川荘(大分) 1298
赤川温泉・久住高原荘(大分) 1286
君田温泉(広島) 1284
千原温泉(島根) 1262.7
木部谷温泉(島根) 1220
拍子水温泉(大分) 1184
塚野鉱泉(大分) 1170
新安比温泉(岩手) 1168
新船小屋温泉(福岡) 1165.6
陽の岬温泉(長崎)1130
有馬温泉・川の中鉱泉(兵庫) 1120
大塔温泉・夢乃湯(奈良) 1120 
泡の湯温泉・三好荘(山形) 1116
白浜温泉・生絹湯(和歌山) 1097
稲子湯温泉(長野) 1094
有馬温泉・くぬぎの湯金泉(兵庫) 1040
湊山温泉(兵庫) 1032
野半の里・蔵乃湯第四源泉(和歌山) 1031
松代温泉(長野) 1020
初谷温泉(長野) 1011

<※1>源泉名は個人名なので、某源泉と記載した。
<※2>山香温泉風の郷に掲示されていた平成10年12月16日の分析表では、遊離炭酸は4053mgと記載されていたが、平成14年6月25日の分析書では同数値は923mg/kgまで減少している。

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 前回のレポートの続きである。
 前回のレポートの最後に、御前湯には平成17年の新しい分析表があるにも関わらず、その最新の分析表のデータを掲示せず、どういうわけか平成10年の古い分析表を掲示していたということを書いた。
 今回は天満湯でも同様の行為が行われていたことを報告したい。

 私が、2006年5月に天満湯を訪問した時、館内に掲示されていた分析表は1985年(昭和60年)11月15日の分析表であった。
 この天満湯に入浴した時、私は、「今、この天満湯の浴槽に注がれている源泉は、この分析表の数値とは明らかに違うなあ。まあ、なにせ21年前の分析表だから源泉が変化していても無理はないが、ここまで違うというのはいささか不思議だ」という印象を持った。
 どこが違うと思ったかと言えば、まず温度である。
 昭和60年の分析表では、天満湯の泉温は源泉、使用位置とも43.3℃となっているが、実際にこの時(2006年5月)、浴槽に入った印象では浴槽の湯は明らかに温(ぬる)く、35℃ぐらいの温度に思われた。また、湯口から注がれる源泉そのものも温く、30℃台中盤から後半ぐらいの温度に思われた。
 天満湯の源泉は浴場のすぐ横でポンプアップされており、その源泉を浴槽にそのままの状態でかけ流しているので、源泉から浴槽に注がれている間に泉温が低下したとは考えにくい。事実、昭和60年の分析表では源泉と使用位置の泉温は全く同一の数値である。
 また、昭和60年の分析表は11月に測定したものだが、今回は季節も5月で、明らかに気候はその時よりも暖かいはずだから、気温による源泉温度の低下ということも考えにくい。
 ということは、何らかの理由で、天満湯の源泉温度は21年前のものよりも明らかに低下したのではないかと、この時私は思った。
 次に、おかしいと思ったのは遊離二酸化炭素(炭酸)の数値であった。分析表を見ると、天満湯の遊離炭酸の数値は709mg/kgとなっている。この数値では炭酸泉の最低ラインである1000mg/kgには及ばず、炭酸泉とはいえない。しかし、逆にこれだけの数値があれば、味覚としてある程度の炭酸味は感じられるはずである。
 ところが、実際に源泉を飲んでみると数値ほどの炭酸味は感じられなかった。湯口から注がれる源泉は、ほんの微かに炭酸味が感じられるほどの味覚レベルであったのだ。
 もちろん、源泉からの引湯距離が長かったり、源泉の温度が非常に高かったり、湯口から注がれる湯が循環濾過したものであったりした場合は、遊離炭酸は抜けてしまい、炭酸味は味覚レベルとしてはほとんどなくなってしまう。
 しかし、天満湯は源泉がすぐ横にあり泉温もそれほど高くなく、湯口からの湯は源泉そのものなのであるから、分析表にあるような709mg/kgもの遊離炭酸が含まれていれば、湯口の湯からは明らかな炭酸味を感じることができるはずなのである。
 しかし、実際に飲んだ印象では、ほとんど炭酸味を感じることはなく、臭いも弱いものであった。
 この時、私は「天満湯は泉温だけでなく、遊離炭酸も相当、減少しているな。もう一度、測りなおしたら、昭和60年のデータとは相当、違うものになるだろうな」と確信した。
 しかし、その時は、21年前の1985年(昭和60年)の分析表のデータしか掲示されていなかったので、その推測を確かめる術はなかったのである。

 ところが、実は、天満湯には2005年(平成17年2月15日)測定の分析表があったのである。それにも関わらず、2006年5月の時点でその最新の分析表は掲示されていなかった。
 その最新の分析表によると、天満湯の泉温は37.3℃で、遊離炭酸に至っては111.2mg/kgしかなかったのである。これは、炭酸泉の最低ラインである二酸化炭素含有量1000mg/kgのわずか一割程度に過ぎない。
 また、炭酸泉の数値とは直接関係ないが、炭酸水素イオンも2119mg/kgから1444.4mg/kgまで減少していた。
 すなわち、私が2006年5月に訪問した時の印象は、決して間違ったものではなかったということだ。
 
 前回のレポートで書いたとおり、最新の分析表を掲示するのが暗黙のルールであるにも関わらず、御前湯と天満湯は意図的にそれを怠ったのである。
 そのことに関して、環境省に質問したところ、環境省からは「最新の分析表があるのに、それを掲示しないのは確かに問題である。もし、それが事実なら行政指導の対象になる」という旨の回答を得た。
 そこで、私は環境省に対して、大分県を通じて長湯温泉に行政指導するように要請した。その要請が受けいられたのかどうかは定かではないが、2006年11月上旬現在、天満湯でそれまで掲示されていなかった2005年(平成17年)の分析表が掲示されている。

 では、何故、御前湯と天満湯は最新の分析表を掲示していなかったのか。
 当事者ではないので、はっきりとした真相はわからないが、両者に共通するのは遊離炭酸の炭酸含有量が激減しているという点である。
 御前湯は1998年(平成10年)には436.9mg/kg、114.7mg/kg、365.8mg/kgの炭酸含有量があったが、2005年(平成17年)には70mg/kg程度まで減少している。
 また、前述したように、天満湯は1985年(昭和60年)に709mg/kgあった炭酸含有量が2005年(平成17年)には111.2mg/kgまで激減しているのである。
 この炭酸含有量の激減は「日本一の炭酸泉」というキャッチコピーで売り出している長湯温泉としては明らかに不都合なデータであったはずである。
 そこで、その新しい分析表は掲示せず、そこそこの炭酸含有量がある古い分析表を掲示していたと考えるのが自然だろう。ただし、その古い分析表のデータをもってしても、遊離炭酸の含有量は炭酸泉としての最低ラインである1000mg/kgには及ばないため、炭酸泉とはいえないのだが。
 いずれにしても、このような行為は現在、着々と進行している温泉の情報公開の流れに逆行する行為であり、利用者保護の観点からも断じて許される行為ではない。新しい分析表を掲示しなかった理由は定かではないが、このような行為を続ければ、利用者からの不信感は増幅し、結果的に、長湯温泉自らが自分の首を絞めることにつながりかねない。

 なお、今まで解説したラムネ温泉、かじか庵、長生湯、御前湯、天満湯の他にも、炭酸含有量が明らかに減少している温泉施設が新たに判明したので、次回のレポートで詳細に解説していきたい。

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 前回のレポートでは、「奥豊後温泉文化伝」作成時における全22施設28源泉の遊離二酸化炭素含有量を例にとり、あらためて現在の長湯温泉が炭酸泉でないことを解説したが、今回は長湯温泉のいくつかの源泉が明らかな減少傾向にあることを、具体的なデータを下に説明していきたい。

 まず第一に、ラムネ温泉を例に挙げよう。
 平成18年10月10日付の竹田直入町連絡協議会会長及び長湯温泉旅館組合長の回答書の中では、ラムネ温泉の遊離二酸化炭素含有量として、906.0mg/kg770.0mg/kgという二つの数値が明記されている。分析年月日は不明である。
 当初、私は上記の二つの数値が測定された日時を平成13年4月13日だと思っていた。何故なら、奥豊後温泉文化伝(2005年3月発行、2006年3月改訂版発行)の中でラムネ温泉が紹介されているP38の「お湯データ」によると、その調査年月日は平成13年4月13日と明記されていたからである。
 しかし、後の調べで、平成13年4月13日のラムネ温泉の分析表の遊離二酸化炭素は781mg/kgであることが判明した。また、同時にこの時分析表を作成した分析機関が上記日付で作成した分析表は一枚しかなく、それが、この遊離二酸化炭素781mg/kgのものだということもわかった。
 そういうわけで、最初に挙げた二つのデータの分析日はわからない状態になってしまったのである。
 ただし、平成18年10月10日付の竹田直入町連絡協議会会長及び長湯温泉旅館組合長の回答書には、「奥豊後温泉文化伝が作成された当時の分析表に基づく各施設の遊離二酸化炭素の含有量」と書かれているので、この二つのデータは、少なくとも奥豊後温泉文化伝が発行された2005年3月以前の数値であるということがわかる。
 さらに、平成13年4月13日の分析表が示すとおり、ラムネ温泉はオープンした平成13年の時点で既に、その源泉が炭酸泉の規定値である1000mg/kgまで到達していなかったのである。
 最新の分析表(分析日:2005年《平成17年7月22日》)ではラムネ温泉の源泉は、32℃の低温源泉で669mg/kg、42℃の高温源泉でも510mg/kgの数値まで減少している。

<ラムネ温泉の二酸化炭素含有量の変遷>

2005年(平成17年)3月以前   906mg/kg       770mg/kg 
                                          
2005年(平成17年)7月      669mg/kg       510mg/kg

第二に、長生湯のデータを見てみよう。
「長湯温泉.com」の管理人の情報によると、
長生湯は今から44年前の1962年(昭和37年)には3000mg/kgもの遊離二酸化炭素含有量があったとのことである。3000mg/kgといえば十分な二酸化炭素の含有量で、これなら炭酸泉の規定である1000mg/kgも軽く超え、堂々と炭酸泉と名乗ることができる。つまり、約半世紀前の長生湯は堂々たる「炭酸泉」であったのである。
 しかし、時代は変わり、最新のデータである2005年(平成17年)1月12日の分析表では539.3mg/kgまで低下している。当然のことながら、この数値では炭酸泉の規定値である1000mg/kgには遠く及ばない。したがって、現在の長生湯は炭酸泉とはいえないのである。

<長生湯の二酸化炭素含有量の変遷>

1962年(昭和37年)3000mg/kg
                   
2005年(平成17年)539.3mg/kg

 第三に、天満湯のデータを挙げたい。 
 これも「長湯温泉.com」の管理人の情報だが、42年前の1964年(昭和39年)の天満湯は1267mg/kgもの遊離二酸化炭素含有量があったとのことだ。1267mg/kgならば、炭酸泉の規定値をクリアしているので、1964年の天満湯は炭酸泉であったと言える。
 しかし、時は流れ、1985年(昭和60年)11月15日の分析表では709mg/kgまで減少している。ということは、天満湯は今から21年前の1985年時点で既に炭酸泉ではなくなっていたのである。さらに、天満湯は2005年(平成17年)1月12日の分析表では111.2mg/kgまで減少している。
 つまり、1964年から1985年までの間に558mg/kg、1985年から2005年までの間に597mg/kgと、約20年間の間にそれぞれ500mg/kg以上減少したということである。これをグラフに表せば、滑らかな減少曲線を描くだろう。

<天満湯の二酸化炭素含有量の変遷>

1964年(昭和39年)1267mg/kg
                     
1985年(昭和60年) 709mg/kg
                     
2005年(平成17年) 111.2mg/kg

 第四に、かじか庵のデータを挙げよう。1990年(平成2年)7月17日の分析表によると、
かじか庵は744mg/kgの遊離二酸化炭素含有量があるが、既にこの時点で炭酸泉の規定値である1000mg/kgに及ばない。すなわち、1990年の時点でかじか庵は炭酸泉でなかったのである。
 さらに、2005年(平成17年3月16日)の分析表ではその数値は464.3mg/kgまで減少している。つまり、15年の間に256mg/kgもの遊離二酸化炭素が減少したということである。

<かじか庵の二酸化炭素含有量の変遷>

1990年(平成2年) 744mg/kg
                     
2005年(平成17年)464.3mg/kg

 最後に、御前湯のデータを挙げてみよう。1998年(平成10年)10月14日の分析表によると、御前湯には三本の源泉があり、それぞれ(源泉1)436.9mg/kg、(源泉2)114.7mg/kg、(源泉3)365.8mg/kgとなっている。御前湯がオープンしたのは1998年(平成10年)であるから、この分析表はオープン時のものである。しかし、三源泉とも炭酸泉の規定値である1000mg/kgには遠く及ばない。したがって、御前湯はオープン時からすでに炭酸泉ではなかったということである。
 そんな御前湯であるが、実は2005年(平成17年)に新たな分析を行っている。そして、その時の二酸化炭素の含有量は、御前湯の館長の話によると、70mg/kg程度まで減少していたとのことである。
ところが、その最新の分析表が、どういうわけか御前湯に掲示されていなかったという事実が判明した。
 2006年10月上旬、御前湯の館長に電話で確認したところ、最新の分析表である2005年(平成17年)の分析表は掲示はしていないとの回答があったのである。では、その分析表は今どこにあるのだと質問すると、館長は「館内に掲示はしていないが、保管している」という旨の回答を返してきた。
 これには驚いてしまった。通常、分析表と言うものは最新のものを掲示するのが常識だからである。
古い分析表と、新しい分析表がある場合は、優先的に新しい分析表を掲示するのが暗黙のルールなのだ。
何故なら、新しい分析表の方が、現在の源泉の状況をより客観的に明示していると言えるからだ。
 ところが、このようなケースは御前湯だけではなかった。何と天満湯でも同様の行為が行われていたのである。
 この件に関しては、次回の温泉レポートで詳しく解説したい。

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 竹田直入温泉連絡協議会会長および長湯温泉旅館組合組合長の署名入りで、ようやく「奥豊後温泉文化伝」(2006年3月発行)に関する資料が届いたので、ここに公開したい。
 そこには「奥豊後温泉文化伝」作成時における全22施設28源泉の遊離二酸化炭素含有量が書かれていた。その数値は、長湯温泉が炭酸泉ではないことをあらためて立証するものであった。
 まずは、以下の数値をご覧頂きたい。《それぞれ、施設名、二酸化炭素の含有量、分析日時の順に並べてみた。なお、数字の単位は全てmg/kg(ppm)である。》


(1)御前湯 (源泉1)436.9 (源泉2)114.7 (源泉3)365.8 平成10年10月14日
(2)千寿温泉 256.9  平成17年1月12日
(3)ながの湯 462.1 平成11年8月20日
(4)旅の宿上野屋 349.5 平成17年1月12日
(5)丸長旅館 144.0  平成12年2月15日
(6)万寿温泉 大山住の湯 195.8  平成10年12月16日
(7)水神之森 927.7  平成10年4月13日
(8)豊泉荘別館 468.7  平成17年3月16日
(9)山の湯かずよ 297.0  平成7年5月10日
(10)宿房翡翠之庄 159.8  平成16年12月21日
(11)かじか庵 464.3  平成17年3月16日
(12)長湯憩いの家 226.0  平成17年1月12日
(13)旅館紅葉館 144.0  平成12年2月15日
(14)国民宿舎直入荘 (源泉1)649.0 (源泉2)477.4  平成11年4月12日
(15)大丸旅館 (源泉1)137.0 (源泉2)132.0  平成7年3月8日
(16)御宿友喜美荘 155.4 平成17年1月12日
(17)旅館中村屋 
   (源泉1)208.3 (源泉2)274.5 平成17年1月12日
(18)やすらぎの宿 かどやRe 353.9 平成17年1月12日
(19)長生湯 539.3  平成17年1月12日
(20)天満湯 111.2 平成17年1月12日
(21)ラムネ温泉 (源泉1)906.0 (源泉2)770.0  分析日不明<※1>
(22)ガニ湯 521.7 平成17年1月12日
上記22施設28源泉の平均値 366.03

 
上記の数値を見れば、全ての源泉が炭酸泉(二酸化炭素泉)の規定値である1000mg/kg(ppm)に達していないことがわかる。したがって、上記の施設は全て炭酸泉ではないのである。しかし、長湯温泉は全ての源泉が炭酸泉でないにも関わらず、「日本一の炭酸泉」というキャッチコピーを20年近くにわたって使い続けている。このような不当表示は常軌を逸した行為であり、きわめて悪質なものだと言わざるえない。

 さらに、計算してみると上記22施設28源泉の二酸化炭素含有量の平均値は366ppmしかない。したがって、ラムネ温泉のホームページに掲載されていた「長湯温泉はすべて炭酸ガスを含んでいます。平均で700ppmですが、ラムネ温泉はさらに高濃度で1200ppmもあります。」という部分は、全く根拠のない数値で、事実に反する記述であることがわかるだろう。

 上記の数値を詳しく見ると、二酸化炭素含有量が100ppm台のものが9源泉200ppm台のものが5源泉もある。合計すると14源泉となり、28源泉のちょうど半分が299ppm以下という低含有量の源泉なのである。このような状態にも関わらず、「長湯温泉.com」のサイトにはいまだに「『二酸化炭素(炭酸ガス)』の含有量が、温泉として大変高濃度である」という記述がある。全ての源泉が炭酸泉の規定値に達せず、平均で366ppmしかない源泉を「大変高濃度である」ということは、どう考えても納得できるものではない。

 また、上記のデータでは、ラムネ温泉の二酸化炭素含有量がそれぞれ906.0mg/kg、770.0mg/kgとなっているが、ラムネ温泉の最新の分析表(分析日:平成17年7月22日)では、ラムネ温泉は32℃の低温源泉で669mg/kg、42℃の高温源泉でも510mg/kgの数値まで減少している。何故、2006年3月発行の「奥豊後温泉文化伝」に2005年(平成17年)7月のデータが反映されていないのかは理解に苦しむところであるが、この最新の数値をあてはめれば、長湯温泉の遊離二酸化炭素含有量の平均値がさらに減少することは明白である。

 このラムネ温泉では明らかな炭酸含有量の低下が見られるが、これ以外にも御前湯、かじか庵、天満湯、長生湯などで明らかな炭酸含有量の減少が確認できた。このことに関しては、次回のレポートで詳しく解説したい。
 いずれにせよ、全ての源泉が炭酸泉ではない状態にもかかわらず、長湯温泉が「日本一の炭酸泉」を名乗り続けていたことの道義的責任は極めて大きい。法的には景品表示法の不当表示に当たるのだろうが、温泉法に触れる恐れもある。だが、少なくとも、今まで消費者を欺いてきたことに関しては、はっきりとした説明責任があるだろう。いつからこのような不当表示を続けていたのか、事実関係や経緯をきっちりと調査してから、公表すべきである。

<1>※「奥豊後温泉文化伝」で、ラムネ温泉が紹介されているページ(P36)には、平成13年4月13日の「お湯データ」が掲載されているが、この平成13年4月13日の分析表に記載されている二酸化炭素の含有量は781mg/kgである。また、この日時で測定された分析表はこの一枚だけしかない。
 したがって、竹田直入温泉連絡協議会会長および長湯温泉旅館組合組合長からの回答書に記載されていた906.0mg/kgと770.0mg/kgという数値が、いつ、どの分析機関によって測られたものだということは現状、わからない状態である。
 なお、現在、竹田保健所に提出されているラムネ温泉の分析表は、平成17年7月22日のものが二枚と、平成13年4月13日の分析表が一枚の計三枚である。


  
 

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