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不当表示、分析書改ざん、無許可飲泉利用など長湯温泉で現在起こっている一連の問題を温泉レポートにて徹底追及中!

温泉レポート(38)

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 長湯温泉のポータルサイト「長湯温泉.com」において、私が以前から不当表示の疑いがあると指摘していた部分の一部がようやく削除され、書き換えられた。これは「長湯温泉.com」側が、指摘箇所の部分を自ら不適切だと認めたということと理解していいだろう。
 8月上旬から私が、長湯温泉の健全なる発展を望んで長湯温泉側に苦言を呈してきたことが、ようやく身をむすびつつある。ちょっと動きが遅すぎた感は否めないが、一歩前進と言う感じである。これからも引き続き、長湯温泉側の動きを見守っていきたい。
 では、早速、書き換えられた部分を見ていこう。
 なお、以下の「」部分は当初、「長湯温泉.com」に掲載されていた文で、私がこの温泉レポートで不当表示の疑いがあると指摘した箇所である。そして、→の次の文章はそれに付随した私の解説であり、最後の→<>が「」より書き換えられた現在の「長湯温泉.com」の文章である。
「長湯温泉.com」
http://www.nagayu-onsen.com/index.php
<トップページ>より
(2)「高温での炭酸ガス濃度は名実とも日本一の炭酸泉」大分県の山香温泉「風の郷」は源泉温度47.6℃で4053mg/kgの炭酸含有量がある。また、青森県のみちのく温泉は源泉温度60℃で、4004mg/kgという炭酸含有量がある。ともに源泉温度が高温で、炭酸ガス濃度が4000mg/kgを超える高濃度の炭酸泉であるが、長湯温泉には炭酸泉の規定値である1000mg/kgを超える源泉がない。したがって、上記の記述は誤りであり、明らかな不当表示である。
→<長湯温泉は大分県久住山麓の丘陵地に沸き、「飲んで効き、長湯して効く、胃腸心臓に血の薬」と昭和初期に松尾博士に讃えられた温泉地。たまにはのんびり過ごしにいらっしゃいませ。当HPに使用しています「日本一の炭酸泉」というキャッチコピー及び長湯温泉についての文章などは、直入町などの文献から引用しております。>
<長湯温泉を知る>より
(4))「泉質は国内では数少ない炭酸泉で、湧出(ゆうしゅつ)量と二酸化炭素の含有量、温度から、日本一の炭酸泉と称されています。」→「炭酸泉」および「日本一の炭酸泉」という記述が誤りであり、明らかな不当表示である。さらに、二酸化炭素の含有量が炭酸泉の規定値に達していないのに、あたかも二酸化炭素の含有量が多いようなことを示唆する内容も不当表示の疑いあり。
→<長湯温泉は、大分県久住山系の東のふもとにある直入町にあります。古くは、岡藩主中川久清公などに愛され、藩主・藩士の湯治に認めれていた古い温泉地。現在では、代表的な温泉療養地であるドイツ・バードクロチンゲンと姉妹都市を結び、飲泉所・建物などのデザイン・ドイツワインなど町のいたる所でドイツ文化を感じることができます。>
(5)「炭酸泉は血行を促進するため、神経痛や心臓病に効き、また、飲めば胃腸の働きを活発にするので、胃腸病や便秘に効果があると言われています。」→炭酸泉の記述および効能が書かれているので、明らかな不当表示である。
(6)「また、同じ炭酸泉でも源泉ごとに微妙に湯質が違います。長湯温泉組合に加盟している宿は、宿独自で源泉を持っています。立ち寄り湯が可能な宿もありますので、のんびりと自然の中を散歩しながら、肌に合う炭酸泉を探してみるのもお勧めです。」→上記と同じように、「炭酸泉」という部分が不当表示である。
(5)と(6)→<長湯温泉は血行を促進するため、神経痛や心臓病に効き、また、飲めば胃腸の働きを活発にするので、胃腸病や便秘に効果があると言われています。ほとんどの施設が独自で源泉を持っているため、それぞれ含有する物質が異なり湯質・色などが違います。のんびりと自然の中を散歩しながら、肌に合う温泉を探してみるのもオススメです。>

 以上、当温泉レポート「長湯温泉は日本一の炭酸泉か?(6)」で、私が指摘した8箇所のうち、4箇所が削除され、新しいものに書き換えられていた。このことには一定の評価をしたい。
 しかし、以下の4箇所に関しては以前のままである。「長湯温泉.com」のサイトの推移を見守るとともに、公正取引委員会の判断を待ちたい。

(1)「日本一の炭酸泉は昔も今もいい気持ち。」→「奥豊後温泉文化伝」に掲載されている長湯温泉の全22施設が温泉分析表上、炭酸泉の規定値に達せず、炭酸泉という泉質名を名乗れないのだから、この記述は誤り。明らかな不当表示である。
(3)「日本一の炭酸泉祭り」→炭酸泉でない温泉地が「日本一の炭酸泉祭り」をするということは、観光客を誤解させ、あたかも長湯温泉が「日本一の炭酸泉」だという誤った意識をうえつけてしまう可能性がある。したがって、不当表示の疑いあり。
(7)「長湯温泉には、二つの生きている温泉があります。」の後に、 「【二酸化炭素泉】(旧分類では単純炭酸泉)」と書かれているが、これが誤り。「奥豊後温泉文化伝」に掲載されている長湯温泉の全22施設に二酸化炭素泉はない。また、単純炭酸泉に関しては現在の長湯の源泉には存在しない。
(8)「それぞれに、若干の効能の違いはありますが『二酸化炭素(炭酸ガス)』の含有量が、温泉として大変高濃度であると言うことが、最大の特徴です。」→「『二酸化炭素(炭酸ガス)』の含有量が、温泉として大変高濃度」という文章は文章的におかしい。おそらく、「『二酸化炭素(炭酸ガス)』の含有量が多い」ということを言いたいのだろう。しかし、炭酸の含有量が炭酸泉の規定値に達していない源泉を『二酸化炭素(炭酸ガス)』の含有量が、温泉として大変高濃度」というのはかなり無理がある。消費者に誤解を招く表現なので、不当表示の疑いがある。

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 長湯温泉の不当表示問題を追及するレポートはまだまだ続くが、今回は少し趣向を変えて、9月24日に長湯温泉の「宿房 翡翠之庄」から私宛に届いた一通のメールをここに紹介し、その内容を検証してきたい。
 なお、以下のメールは「遊離炭酸量が激減し、もはや炭酸泉ではない状態にある長湯温泉のことを、未だに現実に即さない『日本一の炭酸泉』というキャッチコピーで宣伝するのは明らかな不当表示であり、消費者を欺く行為ではないか」という私からの問題提起に対する長湯温泉側からの回答である。
 
 本日(9月21日)、旅館組合の定例会を開催し、「日本一の炭酸泉」というキャッチコピーについて協議しました。協議結果は以下のとおりです。
1.「長湯温泉.com」のホームページ上にある「炭酸ガスの濃度は名実ともに日本一」という記述は、現状では適切でないという共通認識のもと、ホームページから削除するとともに、これに類する表現についても見直しを行う。
2.長湯温泉のキャッチコピーである「日本一の炭酸泉」は、「炭酸ガス濃度」「温泉の温度」「湧出量」の3要素に加え、温泉施設の充実(条件整備)、温泉資源涵養条例などを総合した地域全体を表現しているものであり、炭酸ガス濃度が高いことのみを根拠にしているのではないことを確認した。
3.「日本一の炭酸泉」というキャッチコピーについては、2の内容を明記し誤解を招かないことを前提に、今後も継続できないか慎重に検討する。
4.現在把握している炭酸ガス濃度は、分析時期、方法等にバラツキがあるため、25日以降、構成組合員が同一条件のもとで正確な値が把握できるように炭酸ガス濃度を再度測定する。
5.現在、分析表や炭酸泉の基準等温泉行政の改善点について、首藤県議のほうで、中央温泉研究所など公的機関と協議している。また、今後も働きかけていく。


(1.)に関しては、長湯温泉側も事実ではない記述があったことを素直に認めているので、異論はない。
 ただし、(2.)の文章は意味が良くわからない。『「日本一の炭酸泉」の根拠が炭酸ガス濃度が高いことのみを根拠にしているのではないことを確認した。』と書かれているが、そもそも二酸化炭素含有量が炭酸泉の規定値である値に達していなければ、「日本一の炭酸泉」はおろか、「炭酸泉」を名乗ることさえできないではないか。そして、「奥豊後温泉文化伝」に紹介されている長湯温泉の22の温泉施設の全てが「炭酸泉」に該当しないのだから、いくら『「温泉の温度」「湧出量」の3要素に加え、温泉施設の充実(条件整備)、温泉資源涵養条例』が素晴らしいと主張しても、全く意味をなさない。ナンセンスである。というのも、炭酸泉の規定値である1000mg/kgという値は、炭酸泉を名乗るには絶対必要条件なので、その数値にすら達することができない長湯温泉は、前述したように「日本一の炭酸泉」はおろか、「炭酸泉」を名乗ることさえできないのだ。
 以上のことを踏まえれば、(3.)にあるような『「日本一の炭酸泉」というキャッチコピーについては、2.の内容を明記し誤解を招かないことを前提に、今後も継続できないか慎重に検討する。」という結論に達したというのは非常に不可解である。長湯温泉が現在、不当表示問題において非常に危機的な状況にあるということを長湯温泉側は未だに気づいていないのだろうか?それなのに、「今後も継続できないか慎重に検討する。」とは一体どういうことか。理解に苦しむところである。
 私が長湯温泉の関係者ならば、むしろ、以下のような考え方をするだろう。
(1)現状の長湯温泉の源泉は「日本一の炭酸泉」を名乗る上に置いて、絶対必要条件である「遊離炭酸の規定値」を下回っている。
 ↓
(2)ということは、「炭酸泉」を名乗ることさえできないので、当然のことながら「日本一の炭酸泉」を名乗るなど言語道断である。それどころか、そう名乗ることによって、明らかな誇大広告および不当表示となってしまい、場合によっては訴えられる可能性も出てくる。また、景品表示法違反で公正取引委員会より排除命令が出される可能性も否定できない。
 ↓
(3)そうなれば、長湯温泉に関する信頼や信用は全くなくなってしまう。
 そうならないためにも、一刻も早く「日本一の炭酸泉」の看板をおろし、今まで誤った表示をしてきたことに関して謝罪記者会見を開き、事実の経緯をマスコミ各社に公表する。そうすることで、消費者への最低限の説明責任を果たすことができる。

 いかがだろうか?良心のある関係者ならば、このような行動を迅速に取るだろう。長湯温泉に良心はあるのか?それとも・・・?そのことに関しては、今後の長湯温泉の対応を注意深く見守って判断したい。
 ただし、八月上旬に送った「長湯温泉の温泉施設で炭酸泉の基準を満たす施設は一体、どこにあるのですか?」などという簡単な質問への回答が未だ返ってきていなかったり、遊離炭酸量が炭酸泉の規定値に達していない「大丸旅館内湯」や「天満湯」のことを「炭酸泉」だと断言したりするなど、長湯温泉側の対応は現状のところ大変不誠実で、どう贔屓目に見ても全く評価できるところがない。

 話がそれたので、本文に戻ろう。 
(4.)の「炭酸ガス濃度を再度測定する。」ということに関しては、分析許可の認定を受けている分析機関が正しい測定方法で測定するという条件ならば、賛成である。
(5.)の「現在、分析表や炭酸泉の基準等温泉行政の改善点について、首藤県議のほうで、中央温泉研究所など公的機関と協議している」という文章の中の「改善点」が何を表しているのかよくわからないので、これに関しては長湯温泉へ質問のメールを送ってみることにする。

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 今回のレポートからは、何回かにわたって、長湯温泉のホームページおよびパンフレットなどに掲載されている不当表示の内容を具体的に明示していきたい。
 まずは、「ラムネ温泉館公式ホームページ」に書かれていた内容から検証しよう。
 なお、このホームページはつい最近まで閉鎖状態(トップページは残っているものの、ただそれだけで、何のコンテンツもない状況)となっていたが、現状ではもとの状態に戻っている。
http://www.lamune-onsen.co.jp/
 私が長湯温泉関係者に不当表示の恐れがあることを通告した後、しばらくしてからこのホームページは閉鎖状態になってしまった。しかし、何の前触れもなく閉鎖状態になったというのは何とも不可解である。少なくとも閉鎖する理由をトップページに載せるぐらいのことはすべきではないかと思っていたら、いつのまにかホームページはもとの状態に戻っていた。ただし、不当表示と思われる部分は訂正されていないので、以下に列記したい。
 なお、以下の「」内の文章はホームページに掲載されていた文章をそのまま引用したものであり、→以降は、私の解説である。

<トップページより>
(1)「高品質の炭酸泉」→ラムネ温泉の最新の分析表(分析日:平成17年7月22日)では、ラムネ温泉は32℃の低温源泉で669ppm、42℃の高温源泉でも510ppmの数値しか出ておらず、炭酸泉ということができないので、不当表示の疑いが強い。さらに、「高品質」と書かれているが、これは何を根拠にして「高品質」としているのか不明である。

(2)「全身を銀色の泡で包む源泉かけ流し天然炭酸泉の心地よさを味わってください」→(1)と同じ理由で、「天然炭酸泉」の部分が不当表示である。

<「高品質の炭酸泉」のページより>
(3)「30度を越えて多量なイオンを含んだ天然炭酸泉はドイツのバートナウハイム、バートナクロツィンゲン、そしてここ長湯温泉だけ」「30度を越えて多量なイオンを含んだ天然炭酸泉」という条件を満たす温泉地は、日本国内だけでも
青森県の酸ヶ湯温泉(源泉温度52.3℃、CO2=1650mg/kg)、
岩手県の新安比温泉(源泉温度53℃、CO2=1168mg/kg)
秋田県の玉川温泉(源泉温度98℃、CO2=3160mg/kg)※1、
山形県の泡の湯温泉(源泉温度40.1℃、CO2=1116mg/kg)、
福島県の八町温泉(源泉温度43.6℃、CO2=1387mg/kg)、
福島県の大塩温泉(源泉温度38℃、CO2=2856mg/kg)、
島根県の小屋原温泉(源泉温度37.6℃、CO2=3100mg/kg)、
長野県の松代温泉(源泉温度38.8℃、CO2=1020mg/kg)、
島根県の千原温泉(源泉温度34.5℃、CO2=1262.7mg/kg)、
青森県のみちのく温泉(源泉温度60℃、CO2=4004mg/kg)、
大分県の山香温泉風の郷(源泉温度47.6℃、CO2=4053mg/kg)、
兵庫県の吉川温泉よかたん(源泉温度36.5℃、CO2=4110mg/kg)、
和歌山県の本町温泉(源泉温度35.6℃、CO2=1477mg/kg)
・・・など例を挙げれば、枚挙に遑がない。
 これらは炭酸を規定値以上含む正真正銘の炭酸泉である。
一方、長湯温泉の中に炭酸泉の規定値を満たす源泉はない。それにも関わらず、文章中で長湯温泉のことを「天然炭酸泉」と言っているのでこれも明らかな誤りである。文章全体が事実に反しているので、不当表示の疑いが極めて強い。「事実に相違して競争事業者に係るものよりも著しく優良であると一般消費者に示す表示」という景品表示法の不当表示の条件に該当する。

(4)「入浴効果 心臓病・高血圧」→ラムネ温泉の二本の源泉は分析表上、単なる「炭酸水素塩泉」であるので、これらの効能を書くことはできない。したがって、明らかな不当表示である。

(5)「ラムネ温泉家族風呂 丸い浴槽が32度の高濃度炭酸泉 四角い浴槽は42度の炭酸温泉です」→32度の源泉も42度の源泉も炭酸泉の規定値に達していないので炭酸泉ということはできない。それなのに、両者とも炭酸泉(炭酸温泉)と表示しているのは明らかな誤りであり、不当表示である。

(6)「炭酸泉の最大の特徴は飲める温泉ということです。ラムネ温泉では、中庭の通路に飲泉場を復活させました。」→あたかもラムネ温泉が炭酸泉だということを示唆する内容なので、不当表示の疑いあり。

(7)「写真は販売しています炭酸泉専用の飲泉カップです。炭酸ガスを鼻から直接吸わないよう工夫されています。」→(6)と同じ理由で不当表示の疑いあり。

(8)「ラムネ温泉の源泉湯船」という写真の項目に「これが低温の炭酸泉、ラムネ温泉です。」「高血圧や心臓病はもちろん、冷え性やアトピー、肌荒れにも効果があります」という文章がある→「炭酸泉」「高血圧や心臓病」という点が、不当表示である。

(9)「長湯温泉はすべて炭酸ガスを含んでいます。平均で700ppmですが、ラムネ温泉はさらに高濃度で1200ppmもあります。」→この700ppmという数値が本当に正しい数値かどうか極めて怪しい。実際の平均値は、もっと低い可能性が高い。本当に全ての源泉の平均値ならば、その根拠を示す必要があるが、ホームページ上にはその根拠となるものは何も明示されていなかった。
 さらに、ラムネ温泉の1200ppmというのは、一体何を根拠にした数値か疑問である。少なくとも、ラムネ温泉の最新の分析表(分析日:平成17年7月22日)では、ラムネ温泉は32℃の低温源泉で669ppm、42℃の高温源泉でも510ppmの数値しか出ていない。700ppmという平均値および1200ppmの根拠を示さない限り、不当表示の恐れがある。

(10)「全身が銀色の泡に包まれる天然炭酸泉の魅力」→「天然炭酸泉」という部分が不当表示。

(11)「30度を越えて、なお全身に銀色の泡が無尽蔵に付着する天然炭酸泉は世界に3箇所だけ。」→この3箇所というのは一体どこのことを言っているのかわからないので、長湯温泉にメールで質問を送ったが、数週間たった今も未だ未回答である。しかし、少なくとも上記の文章は、文の前後関係から判断して、長湯のラムネ温泉がその3箇所の一つであるということを示唆しているので、これも不当表示の疑いがある。

(12)「ここには、ぬるめのラムネ温泉に加えて高温(43度)の炭酸泉もあることから快適この上なし」→「高温(43度)の炭酸泉」という部分が不当表示である。

(13)「ラムネ温泉には32度と42度の2種類の炭酸泉があります。」→炭酸泉という部分が不当表示。

(14)「交互に20分ずつ、冬場は最後に高温の炭酸泉に15分ほどつかって温まると、効果は絶大です」→(13)と同じく炭酸泉という部分が不当表示。

 次に、長湯温泉のポータルサイト「長湯温泉.com」の内容を検証していこう。
http://www.nagayu-onsen.com/index.php
<トップページ>より
(1)「日本一の炭酸泉は昔も今もいい気持ち。」→奥豊後温泉文化伝」に掲載されている長湯温泉の全22施設が温泉分析表上、炭酸泉の規定値に達せず、炭酸泉という泉質名を名乗れないのだから、この記述は誤り。明らかな不当表示である。

(2)「高温での炭酸ガス濃度は名実とも日本一の炭酸泉」→大分県の山香温泉「風の郷」は源泉温度47.6℃で4053mg/kgの炭酸含有量がある。また、青森県のみちのく温泉は源泉温度60℃で、4004mg/kgという炭酸含有量がある。ともに源泉温度が高温で、炭酸ガス濃度が4000mg/kgを超える高濃度の炭酸泉であるが、長湯温泉には炭酸泉の規定値である1000mg/kgを超える源泉がない。したがって、上記の記述は誤りであり、明らかな不当表示である。

(3)「日本一の炭酸泉祭り」→炭酸泉でない温泉地が「日本一の炭酸泉祭り」をするということは、観光客を誤解させ、あたかも長湯温泉が「日本一の炭酸泉」だという誤った意識をうえつけてしまう可能性がある。したがって、不当表示の疑いあり。

<長湯温泉を知る>より
(4)「泉質は国内では数少ない炭酸泉で、湧出(ゆうしゅつ)量と二酸化炭素の含有量、温度から、日本一の炭酸泉と称されています。」→「炭酸泉」および「日本一の炭酸泉」という記述が誤りであり、明らかな不当表示である。さらに、二酸化炭素の含有量が炭酸泉の規定値に達していないのに、あたかも二酸化炭素の含有量が多いようなことを示唆する内容も不当表示の疑いあり。

(5)「炭酸泉は血行を促進するため、神経痛や心臓病に効き、また、飲めば胃腸の働きを活発にするので、胃腸病や便秘に効果があると言われています。」→炭酸泉の記述が書かれているので、明らかな不当表示である。

(6)「また、同じ炭酸泉でも源泉ごとに微妙に湯質が違います。長湯温泉組合に加盟している宿は、宿独自で源泉を持っています。立ち寄り湯が可能な宿もありますので、のんびりと自然の中を散歩しながら、肌に合う炭酸泉を探してみるのもお勧めです。」→上記と同じように、「炭酸泉」という部分が不当表示である。

(7)「長湯温泉には、二つの生きている温泉があります。」の後に、 「【二酸化炭素泉】(旧分類では単純炭酸泉)」と書かれているが、これが誤り。「奥豊後温泉文化伝」に掲載されている長湯温泉の全22施設に二酸化炭素泉はない。また、単純炭酸泉に関しては現在の長湯の源泉には存在しない。

(8)「それぞれに、若干の効能の違いはありますが『二酸化炭素(炭酸ガス)』の含有量が、温泉として大変高濃度であると言うことが、最大の特徴です。」→「『二酸化炭素(炭酸ガス)』の含有量が、温泉として大変高濃度」という文章は文章的におかしい。おそらく、「『二酸化炭素(炭酸ガス)』の含有量が多い」ということを言いたいのだろう。しかし、炭酸の含有量が炭酸泉の規定値に達していない源泉を『二酸化炭素(炭酸ガス)』の含有量が、温泉として大変高濃度」というのはかなり無理がある。消費者に誤解を招く表現なので、不当表示の疑いがある。

 次回も引き続き、具体例を挙げて長湯温泉の不当表示を検証したい。

<※1>秋田県にある玉川温泉は、湧出地のpHが1.05(試験室;pH1.11)で、浴用に使われている源泉としては、日本一の酸性度を誇る酸性泉として有名である。自然湧出により毎分9360リットルという膨大な量の源泉が自噴しているが、二酸化炭素の含有量が多いため、立派な炭酸泉にもなっている。泉質名は酸性-含二酸化炭素・鉄(供法Ε▲襯潺縫Ε-塩化物泉である。平成16年9月9日の分析表のCO2含有量は1435mg/kgであったが、平成17年11月24日の分析表では3160mg/kgを記録している。

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 では、長湯温泉の「日本一の炭酸泉」という表示が、実際に景品表示法の「不当表示」に当たるかどうか検討していきたい。
 まず、以下のPDFファイルをご参照いただきたい。
http://www.jftc.go.jp/keihyo/files/2/hyouji.pdf
 そこには、「不当表示の禁止概要」が書かれているが、その4条1項1号に「商品または役務の品質、規格その他の内容について不当表示」というものがある。この場合の不当表示にあたるものとして、以下の二つが列記されている。

内容について、実際のものよりも著しく優良であると一般消費者に示す表示
内容について、事実に相違して競争事業者に係るものよりも著しく優良であると一般消費者に示す表示

 長湯温泉のケースは、不当表示の条件として挙げられている上記二つの条件の双方に当てはまるものと思われる。
 まず、,砲△襦崋尊櫃里發里茲蠅眞しく優良であると一般消費者に示す表示」ということに関しては、「実際は炭酸泉でないのにも関わらず、長湯温泉は『日本一の炭酸泉』と表示することにより、実際のものよりも著しく優良であると一般消費者に示す表示を行った」というふうに考えることができる。
 さらに、△亡悗靴討癲「『泉質名』という内容について、長湯温泉は全ての温泉施設の源泉が『炭酸泉』の規定値に達していないのに、『炭酸泉』という事実に相違したことを表示し、『日本一の炭酸泉』と名乗ることにより、他の競争事業者である温泉地よりも著しく優良であると一般消費者に示す表示を行った」と置き換えることができるのである。
 皆様は、この解釈に関してどういった意見をお持ちだろうか?

 今回のレポートでは、「日本一の炭酸泉」という表記が、景品表示法の「不当表示」にあたる疑いがあることを景品表示法4条1項1号の内容をもとに検証を行った。なお、景品表示法は正確には「不当景品類及び不当表示防止法」と言い、その全文を以下のホームページで閲覧することができる。
http://www.jftc.go.jp/keihyo/files/1/keihyohou.htm

 なお、今回取りあげた4条1項1号の全文は以下の通りである。
<不当景品類及び不当表示防止法>
(不当な表示の禁止)
第4条 事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号に掲げる表示をしてはならない。
一 商品又は役務の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示し、又は事実に相違して当該事業者と競争関係にある他の事業者に係るものよりも著しく優良であると示すことにより、不当に顧客を誘引し、公正な競争を阻害するおそれがあると認められる表示

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 前回は8施設10箇所の源泉の炭酸含有量を例にとって、長湯温泉が炭酸泉でないことを立証したが、今回は、さらに長湯温泉が炭酸泉でないことが一目瞭然でわかる決定的な資料を紹介しよう。
 それは、竹田直入町温泉連絡協議会企画・発行の「奥豊後温泉文化伝」(2006年3月発行)という小冊子である。この小冊子の中には「奥豊後七郷の温泉」として、長湯温泉以外にも、近隣の七里田・赤川・久住・白丹・萩・竹田の各温泉地の温泉施設が詳細に紹介されている。
 長湯温泉はこの小冊子の26pから36pにかけて22施設が紹介されているが、この22施設の泉質名を見れば、その温泉施設が炭酸泉かそうでないかがわかるのである。
 では、早速見ていこう。以下、22施設の施設名と泉質名、調査年月日を列記する。泉質名は全て新泉質名で書かれている。データに関しては、全て「奥豊後温泉文化伝」に書かれているものである。(p26〜36)

(1)御前湯 マグネシウム・ナトリウムー炭酸水素塩泉 平成10年10月14日
(2)千寿温泉 ナトリウム・マグネシウム・カルシウムー炭酸水素塩泉 平成17年1月12日
(3)ながの湯 マグネシウム・ナトリウムー炭酸水素塩・硫酸塩泉 平成11年8月20日
(4)旅の宿上野屋 マグネシウム・ナトリウム・カルシウムー炭酸水素塩泉 平成17年1月12日
(5)丸長旅館 マグネシウム・ナトリウム・カルシウムー炭酸水素塩泉 平成12年2月15日
(6)万寿温泉 大山住の湯 マグネシウム・ナトリウムー炭酸水素塩泉 平成10年12月16日
(7)水神之森 マグネシウム・カルシウム・ナトリウムー炭酸水素塩泉 平成10年4月13日
(8)豊泉荘別館 マグネシウム・ナトリウムー炭酸水素塩泉 平成17年3月16日
(9)山の湯かずよ ナトリウム・マグネシウムー炭酸水素塩泉 平成7年5月10日
(10)宿房翡翠之庄 ナトリウム・マグネシウムー炭酸水素塩泉 平成16年12月21日
(11)かじか庵 マグネシウム・ナトリウム・カルシウムー炭酸水素塩泉 平成17年3月16日
(12)長湯憩いの家 マグネシウム・ナトリウム・カルシウムー炭酸水素塩泉 平成17年1月12日
(13)旅館紅葉館 マグネシウム・ナトリウム・カルシウムー炭酸水素塩泉 平成12年2月15日
(14)国民宿舎直入荘 マグネシウム・ナトリウムー炭酸水素塩泉 平成11年4月12日
(15)大丸旅館 マグネシウム・ナトリウムー炭酸水素塩泉 平成7年3月8日
(16)御宿友喜美荘 ナトリウム・マグネシウム・カルシウムー炭酸水素塩泉 平成17年1月12日
(17)旅館中村屋 
   (源泉1)ナトリウム・マグネシウム・カルシウムー炭酸水素塩泉 平成17年1月12日
   (源泉2)ナトリウム・マグネシウムー炭酸水素塩泉 平成17年1月12日
(18)やすらぎの宿 かどやRe マグネシウム・ナトリウム・カルシウムー炭酸水素塩泉 平成17年1月12日
(19)長生湯 マグネシウム・ナトリウムー炭酸水素塩泉 平成17年1月12日
(20)天満湯 マグネシウム・ナトリウム・カルシウムー炭酸水素塩泉 平成17年1月12日
(21)ラムネ温泉 マグネシウム・ナトリウムー炭酸水素塩泉 平成13年4月13日
(22)ガニ湯 マグネシウム・ナトリウム・カルシウムー炭酸水素塩泉 平成17年1月12日

 いかがであろうか。
 上記の一覧を見れば、22施設の全てが炭酸泉の表記になっていないことがわかるだろう。もし、上記の施設が炭酸泉ならば、泉質名の一番最初に「含二酸化炭素」という表記がつくはずである。しかし、そうはなっていない。ということは、22施設とも遊離炭酸の含有量が規定値の1000mg/kgに達しておらず、「含二酸化炭素」の表記ができないと判断できる。したがって、上記の泉質名が全て正しければ、22施設は炭酸泉でないと断定できる。
 なお、この小冊子でも長湯温泉は「日本一の炭酸泉」として紹介されているが、上記のデータが示す通り、長湯温泉の温泉施設は全て炭酸泉の規定値にまで達していないのだから、「日本一の炭酸泉」であるはずがない。奇妙なことに、長湯には炭酸泉の施設など一箇所もないのに「日本一の炭酸泉」として紹介されるという、不可解な自己矛盾がこの小冊子の中でおこっているのである。
 そして、さらに皮肉なことには、この小冊子で紹介されている温泉施設の中で唯一、炭酸泉の規定値をクリアしているのは長湯温泉ではなく、赤川温泉の「国民宿舎久住高原荘」なのだ。P23に紹介されている久住高原荘は遊離炭酸を1286mg/kg含有し、泉質名は「含二酸化炭素・硫黄ーカルシウムー硫酸塩泉」という堂々とした炭酸泉となっている。
 ところで、この小冊子の中で「炭酸泉」と「炭酸水素塩泉」を混同しているような箇所がいくつかある。「炭酸泉(二酸化炭素泉)」と「炭酸水素塩泉」は字は似ているものの、全く異なった泉質名であることをここに付け加えておく。
 上記にあげた22施設のデータからもわかる通り、長湯の源泉のスタンダードは、むしろ旧泉質名で表すところの「重炭酸土類泉」《新泉質名ではカルシウム(マグネシウム)ー炭酸水素塩泉》、「含土類ー重曹泉」《新泉質名ではナトリウム・カルシウム(マグネシウム)ー炭酸水素塩泉》というべきものだ。長湯の源泉の特徴は、私見では以下のようなものである。炭酸を一定量含むが、炭酸泉の規定値には達せず、泡付きもほとんどない。湯口からは金気臭がして、色は緑濁から茶濁、浴感としてはさらさらした感じ。陰イオンでは圧倒的に炭酸水素イオンの量が多く、陽イオンとしてはカルシウムイオン、マグネシウムイオン、ナトリウムイオンなどを含有しており、茶色で硬質な析出物ができやすいというもの。なお、ラムネ温泉など一部の低温泉は成分的には、ほぼ高温のものと同一だが、温度が低い分濁りが弱く、また炭酸の泡付きもある程度残っている。ただし、例え低温泉であっても炭酸泉の規定値まで遊離炭酸の量がないので、残念ながら炭酸泉ということはできない。以上、かなり専門的な説明になってしまったが、ご理解いただけたであろうか?

 最後になるが、この小冊子の巻末に、「竹田直入町温泉連絡協議会」の署名入りで、『奥豊後温泉郷の「心からのお約束」』というものが書かれている。
 そこには、「奥豊後温泉郷では3つのことを利用者の皆様方にお約束します。」という宣言文があり、
その三つ目に、「私たちは正直な温泉であることをお約束します。」と明記されている。しかし、炭酸泉ではない温泉を炭酸泉、しかも「日本一の炭酸泉」と長湯温泉が称することは、長湯温泉の利用者を欺く行為であり、この宣言文の「心からの約束」を破ったことに他ならないのではないか。
 そこに悪意があったのかどうかは定かではないが、事実と異なる「日本一の炭酸泉」のキャッチフレーズを使うことで、結果的に観光客を欺くような行為を行ったことは決して許されるべきことではない。そのようなことをしておいて、「正直な温泉であることをお約束します。」と宣言するとは聞いてあきれる話である。
 私は、このことに関して強い憤りを感じているが、その事実に気づかなかったマスコミや温泉評論家にも過失の一部はあるだろう。ただし、マスコミ関係者で温泉に関する知識がある人というのは少ないと思うので、長湯温泉のいうことを鵜呑みにしてしまったとしても、致し方ないのかもしれない。しかし、温泉の専門家である一部の温泉ジャーナリストや温泉評論家と称する人物がこの事実に気付かずに、長湯温泉のことを「国内でも珍しい高温の炭酸泉」などという誤った紹介をしてきたことは大きな問題であろう。
 事実、温泉教授と称される松田忠徳氏は「カラー版 温泉教授の日本全国温泉ガイド」(2002年、光文社新書)で長湯温泉のことを「日本では珍しい高温で上質な炭酸泉が湧出する」(372P)と持ち上げ、また、長湯温泉の老舗旅館、大丸旅館の内湯に関しては、「炭酸泉は、地表に湧出した瞬間からガスが抜けてしまうので、泉源から近いこの風呂はまさに理想的なあり方だ。高濃度の炭酸ガスが含まれた稀少な湯に、深々と浸かっていると、なんとも贅沢な気分になってくる」(373〜374P)と絶賛している。しかし、この大丸旅館は遊離炭酸が132mg/kgしかないため、炭酸泉とは言えない。しかも、もともと遊離炭酸量が少ない上に、源泉温度が46℃を超える高温なので、浴槽レベルでは炭酸はほとんど残っていないのが実情である。私はそういう事情を知っているがために、なおさら、何故、松田氏が上記のような誤った記述をしてしまったのか理解に苦しむところである。なお、数ある温泉評論家の中でも、松田忠徳氏ほど長湯温泉と関わりのある人はいない。この本以外にも、長湯温泉を自著で盛んに取り上げ、本年5月に行われた「源泉かけ流し宣言」にも同席し、講演会まで行っている。
 話がそれてしまった。
 次回は、この「日本一の炭酸泉」という表記が、景品表示法の不当表示にあたるかどうかを検証していきたい。なお、景品表示法の不当表示にあたるかどうかに関しては、公正取引委員会が最終的な判断を下すものである。

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