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今日、天皇から投げかけられたメッセージを聞いて、私はかなり感動した。不覚にも涙がこぼれた。それは以下の部分を聞いたときだった。 皇太子の時代も含め、これまで私が皇后と共に行って来たほぼ全国に及ぶ旅は、国内のどこにおいても、その地域を愛し、その共同体を地道に支える市井の人々のあることを私に認識させ、私がこの認識をもって、天皇として大切な、国民を思い、国民のために祈るという務めを、人々への深い信頼と敬愛をもってなし得たことは、幸せなことでした。 とりわけ「皇后と共に」と敢えて言葉にされた後、「国民を思い、国民のために祈るという務めを、人々への深い信頼と敬愛をもってなし得たことは、幸せなことでした」と述懐されたのを聞いて、天皇はいつも自分の方から国民のそばに寄り添う姿勢を貫いていらしたのだ、それはまた結構なラブコールであり続けたのだと認識した。 かつての大日本帝国憲法の中の、あるいは自民党の改憲草案の中にあるような、国の「元首」などという厳めしい存在からほど遠いイメージである。 御年82歳?の天皇は、10分以上のメッセージの文章を一度も閊えることもなく、穏やかに淡々と読み上げた、というよりスピーチされたことだけを取って見ても、それ相当の強い意志と自信を携えた方なのだなと推察した。逆にその意志と自信が揺らぐ時は、国民が目に見えて不幸になるときなのではないかと思った。 この天皇のメッセージを聞いた直後に、安倍首相のコメントを伝える映像が流れたが、この時の首相の表情、言葉のなんとギクシャクとしたぎごちないものだったか。これはいったいなぜなのだろう、何にイラついているのだろうと思ったら、「重く受け止める―」と言い捨てるようにして言うなりそのまま踵を返して立ち去ってしまった。 あれはいったい何? まるで天皇メッセージに後ろ足で砂をかけるような態度じゃないか。 ともかく、2016年のメッセージがかつての「耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍び〜」のメッセージの再来ではなくてよかった。
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