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「従軍慰安婦」という漢字の字ずらだけ見ている限り、強制連行、嘘、人さらい、強姦、輪姦、性奴隷、拷問、、などの意味合いは翳んでいる。それは「従軍記者」のように、あたかも自発的に軍と行動を共にし、自発的に慰安サービスを提供する女性であるかのような印象すら与える。
日本軍の関与はなかった、とか、売春であったのだ、とか後からいくらでも言い訳できるような言葉の選択だったとしか思えない。
去る11月23日から25日まで開かれていた第9回日本軍「慰安婦」問題アジア連帯会議は、日本政府の「慰安婦」への正式で誠実な謝罪と補償、そしてなにより被害者の人権と尊厳回復を求めるものだ。
性奴隷を強いられた被害者で現在生存している人はすでにに70代後半から80代という高齢だ。
しかし生存被害者がゼロになってもこの問題は終わらない。
昨年、安倍元首相らが従来の日本政府見解すら無視するような発言をしたおかげで、日本政府に慰安婦問題の解決を勧告する決議が米下院、オランダ、カナダ、欧州連合議会で次々に可決された。
このアジア連帯会議にも各国の決議採択を推進した議員や活動家のみなさんが世界中から集まり、あるいはビデオメッセージで参加し、アジアのみならず文字通りの国際会議となった。日、英、中、韓の同時通訳に加え、壇上での逐次通訳でインドネシア語と東チモールの言葉が加わった。(これはジャカルタ新聞の記者が通訳協力してくれていたようだ。)
日本軍が制圧した地域で十代前半の少女を何千人も拉致し性奴隷にした様子は被害者の証言などから明らかになっているが、この会議参加者の発言で特に印象に残ったのは次のような言葉だった。
慰安婦問題の解決を求めるのは、日本政府へのバッシングではない、日本政府を悪者に仕立て上げるわけではない。なぜならマスレイプ(大量強姦)と戦争は付き物であり、今現在起きている戦争でも性奴隷被害者は存在することを忘れてはならない。
日本軍に拉致監禁強姦され、屈辱の年月を送らねばならなかった被害者の方々の怒りは当然日本政府に向けられて然るべきであろうが、直接の被害者ではない後世人は、この過ちを決して繰り返さないように力を向けるべきではないだろうか。
この問題を日本政府が正式に謝罪し、補償することは、一部の人が言うような「自虐」とはほど遠い
「自尊」だと思う。自尊はまた他人の尊厳も認めることだ。
こんな基本的なことが、国が単位になるとどうしてできないのだろう。
ところで24日の会議の一部時間を割いて、今年5月〜6月に大阪、東京、山梨で連続12回公演し、大成功に終わった、憲法ミュージカル「ロラ・マシン物語」のダイジェスト版が上演された。
12回の合計観客数は16,000人余というから、平和憲法理解の裾野を広げる運動として大きな実績を上げたのではないだろうか。
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