気まぐれ日記

気まぐれグランピーの世相やぶにらみ

観る (映画・展覧会・TV))

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 映画「東京タワー」を観た。 http://www.tokyotower-movie.jp/
ストーリーも何も知らなかった。ただ樹木希林と小林薫は好きな俳優であることと、私もまた「オカン」なので身につまされそうな気がしたからだ。それはともかく、映画の印象を一口で言うと、タイトルどおりこの映画はオカンと僕とオトンの映画であり、それ以外は省略されていて(説明抜き)、その思い切り良さが心地よかった。オカンと僕、オトンと僕との心の交流以外は瑣末であり、見る者にどうにでも解釈できるようになっている。

 樹木希林の愛娘の内田也哉子を始めて見たが、面差しが良く似ているだけでなく演技に不自然さがないところも親譲りなのか、堂々と渡りあっていた。以前に樹木希林自身が語っているのを聞いたが、マイナス×マイナスだとプラスになるように、樹木と内田裕也の掛け合わせである也哉子さんはもともとプラス型人間のようだ。

 男性陣もよい。小林薫は役どころの幅が広いと思う。ダメ親父ぶりが心憎い。オトンと、とうとう離婚しなかったオカンと、裕也と離婚しない希林が重なる。
 オダギリジョーという俳優は名前と顔と別々にしか知らなかったが、この映画ではちょっとカッコよすぎるなあ。

 映画のシンボルである東京タワーは、また時代も象徴している。タワー建設の頃から知っている私の世代はスクリーンから石炭の臭いを嗅ぎ取り、ザ・ピーナッツのハモリに郷愁を覚える。
 
 、、、、親世代にとっても子世代にとっても味わい深い映画だ。

 

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ドレスデン運命の日

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 映画を観るなら水曜日。今夜はシャンテシネで「ドレスデン運命の日」を見てきた。


 このところ戦争関連の映画ばっかり観ているなあ。この映画もたっぷり2時間半強の長編で、長いだけでも疲れるのに、内容にも疲れた。でも飽きもせず一気に観た。
 
 全体大味でできていて感動はしない。戦争被害モノに免疫あり過ぎかもしれないけれど。
別段感動の涙は出ないが、駄作でもない。空襲は世界中どこで起きたものでも無残なものだということが
再認識できる。大本営発表や軍隊の横暴や自由の剥奪は日本だけじゃなく、戦争の本性だということもわかる。

 それでふと思ったが、アメリカは他国による空襲を受けたことがなかったから9.11がことさら際立ったのだ。ドレスデン空爆も東京空襲もイラクで現在行われている空爆もみんな繋がっていると思う。人間はなんてばかなんだろう。

 反戦を訴えている映画になるんだろうが、過去の戦争への批判と反省はあっても、現在の戦争への強い反戦アピール性は感じられなかった。

バカな戦争はやめようよ、世界平和が一番だ、とお題目掲げているだけの、どこにでも見られる主張で、そこから踏み出した1歩がなかなかない。

 でもまあ、戦争ってかっこいいとか思ってるばか者が見たら、少しは考え直すんじゃないかなと期待してます。

 ヒロインの女優は好みじゃなくて、イマイチのめり込めなかった一因かもしれない。

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生誕100年 靉光展

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 東京国立近代美術館で開催中の 生誕100年 靉光展を見てきました。
  http://www.fujitv.co.jp/events/art-net/go/437.html

 「近代日本美術史上に独自の作品を残しながら、38歳で戦病死した靉光」の作品は、鳥の絵に代表されるような、どちらかというと暗いイメージの作品しか知らなかったが、今回まとまって初期から遺作となった晩期の物まで鑑賞してみると、洋画から日本画まで、あるいはまた帯の絵柄デザインまでと幅広いのにまず驚いた。戦火にあったとかで多くの作品は焼失、紛失したにもかかわらず、また38歳で早世したにもかかわらず、多様な作品を一同に鑑賞できる機会は、なかなか貴重だと思った。

  靉光に限らないが、アートというのは時代を超越しているなあといつも思う。古いとか新しいとか感じられず、そこにそうして今、存在している。展覧会のポスターになっている「眼」のある作品は、私にはピンと来ないが、特に初期のロウ画や、墨で描いたスケッチ風の作品が良かった。
 
  靉光のロウ画はどれも初めて見たが、軽いタッチでイラストレーションのようで、明るく躍動感があり、他の作品のイメージとかけ離れている。実際は結構冗談言ったり面白い人だったのかもしれない。

  好き好んで戦場へ行ったとは到底思えない。会場の端っこにポツンと愛用の飯ごうが置いてあったが、病気にも罹らず普通に長生きすればもっといろんな作品が残っただろうに。

 5月27日まで開催してます。金曜日は午後8時まで開館してますよ。
 松涛美術館はお気に入り美術館の一つ。ふらリと立ち寄れるサイズ、雰囲気。

「迷宮+美術館 コレクター砂盃富男が見た20世紀美術」企画展は明日まで。

  砂盃富男に関して知識があったわけではなかったが、下記サイトを見て出かける気になった。
    http://shibuyabunka.com/soft.php?id=1732&ref=index

 今回の展覧会は400余のコレクションのなかから140点余というが、国内外の超有名アーティストの作品だけでなく、それまで全く無名だったアーティストの作品を掘り出し集められたもので、ジャンルもさまざまだが、一人のコレクターが紡いだ糸で結ばれた作品群はけん制しあうこともなく見ごたえも充分あった。

 時勢柄というのかどうしても戦争がらみの絵画に目が行ってしまう。 
反戦や覇権独裁への抵抗を掲げたさまざまなアーティストの作品は特に印象に残った。

浜田知明の少年兵の惨殺体が戦場の荒野に野ざらしされている絵。絵の隣りにあるコメント。(うっかり誰のコメントだったのか控えて来なかった!砂盃氏のものかどうかわからなくなってしまった。)
うる覚えながら、、、
浜田知明がこの絵を描いた同じ時間、同じ場所では一方、従軍画家といわれた画家たちが戦争の意気高揚に貢献するような絵を得意げにせっせと絵筆を奮っていた。彼らは戦後どれだけ反省しているだろうか?

抵抗の画家といえばお馴染みのケーテ・コルビッツの農民レジスタンスの絵や、上野誠の作品もあった。
ジャン・フォートリエという名前に初めて出会った。
ピカソの「フランコの夢と嘘」という作品(版画?)はゲルニカの下地、習作のようだが、その作品に巡り合った砂盃氏は迷わず(その事実確認などさておき)購入したという。
同じくミロの「スペインを救え」も隣り合わせに展示されていた。

とてもユニークな御仁、松沢宥(まつざわゆたか)という人の作品を初めて見た。
そのうちの一つ、木片の掛け軸(?)に縦書きされていた文字。
  

人類よ消滅しよう 行こう行こう(ギヤテイ ギヤテイ) 反文明委員会


こうなったら砂盃氏の著書も読んでみたくなった。
ということで入場料300円でアート散歩を堪能した。
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穢い絵だが生きている

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 上の写真は「畜生塚」大正4年頃

 新日曜美術館でも見るかと何気なく合わせたら、甲斐庄楠音(かいのしょうただおと)と言う人の美人画の話だった。聞いたこともない画家だったけど思わず引き込まれた。
 この人の描く美人画はただきれいで美しいのではなくて、美人であろうとも人間の併せ持っている内面の怨念、情念といったどろどろした澱みが表にさらけ出されて描かれている。

 ううー、すごい、こわい、重い、でも魅かれる。

 いったいどういう人なんだ? 番組を見て簡単な生涯がわかった。

 師匠格の土田麦僊から「穢い絵」だと酷評されたことがきっかけで画壇を去ったようだ。
その後映画衣装の分野でも地位を確立し、「雨月物語」ではアカデミー賞候補にもなった。
歌舞伎に魅かれ、自ら女装して自画像を描いたり、性を錯綜する独自世界があったようだ。
そして生涯「穢い」という言葉を背負って生きた。

 代表作の中で、「畜生塚」というのがまたすごい。
1595年に京都三条河原で秀吉によって処刑された豊臣秀次の妻妾幼児29名の処刑前の様子を描いたものだ。京都瑞泉寺には菩提を弔うにしては名前もおどろおどろしい「畜生塚」があるという。
「畜生塚」の構想を楠音は生涯胸の中に抱き続けたが、未完の遺作に終わっている。

 初期の頃、ダビンチに没頭した時があったというが、構図もどこかルネッサンス期の西洋画を彷彿させる。

 新日曜美術館だけでは物足りなくて、さっそく図書館に出かけて本を借りてきた。

  『女人讃歌』 甲斐庄楠音の生涯  栗田勇著 新潮社


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