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次女(3)を虐待したとして福岡市博多区の無職山崎志穂容疑者(27)が逮捕された事件で、児童相談所が虐待案件(育児放棄)として次女を保護しながら、家庭復帰後の指導を怠っていたことがわかった。
虐待した保護者の元に子どもを帰した後は半年程度指導するよう国は通知していたが、相談所は「失念していた」という。全国で頻発する虐待事件と同様、行政の対応の甘さが悲劇につながる構図が浮き彫りになった。
山崎容疑者は、熊本市内に住んでいた2006年12月、当時3歳だった長女と生後2か月の次女・山本心結(みゆ)ちゃんを連れて熊本県中央児童相談所(熊本市)に来た。「夜間のアルバイトをしており子どもの世話をできない。経済的にも苦しい」と訴えた。子どもが暴力を受けた跡はなかったが、虐待に含まれる「育児放棄」の案件として2人の子を県内の児童福祉施設に保護した。
山崎容疑者は07年8月頃から2人の引き取りを希望し、施設で面会したり、子ども2人の外泊を求めたりした。昨夏、夫と知り合い、福岡市へ転居。同相談所は昨年12月25日付の文書で、2人を家庭復帰させるかどうか判断するため、一家の生活状況について福岡市に調査を依頼した。
福岡市こども総合相談センターのケースワーカーが1月5日、山崎容疑者の自宅を訪問。会社員の夫(31)はいなかったが、「長期外泊」していた2人は、山崎容疑者におびえた様子がなく、顔や手にあざなどの跡は見つからなかった。市は熊本県に「同居は可能」と結果を伝え、同県は1月8日、家庭復帰を決定した。
子どもが転居した場合、必要な措置を移転先の相談所に要請することもできるが、市のセンターは、同県から調査依頼などはなかったとして、その後は一度も訪問していなかった。
しかし、山崎容疑者宅の近所の住人は3月頃、山崎容疑者宅からどなり声や女児の泣き声を聞いていた。
厚生労働省が08年3月に通知した「援助ガイドライン」には、虐待した保護者の元に子どもが帰った場合、6か月間程度は、児童福祉司らによる保護者への指導が必要と明記されている。熊本県中央児童相談所の佐藤克之所長は「国の通知には目を通していたつもりだが失念していた」とし、対応を怠ったことを認めた。
(2010年4月13日 読売新聞)
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